シニアの低血圧|60代・高齢者に多い原因と対策・受診の目安

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
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「立ち上がった瞬間にクラッとする」「食事のあとにふらついて、ぼんやりする」「健康診断で血圧が低めと言われた」――60代・70代になると、こうした低血圧にかかわる悩みを耳にすることが増えてきます。MSDマニュアル家庭版は、立ち上がったときに血圧が大きく下がる立ちくらみが全高齢者の約15~20%で起こり、多くの転倒は立ちくらみが原因で起きるとしています。食事のあとに血圧が下がりすぎる「食後低血圧」も、高齢者では3人に1人という高い頻度で起きるとされています。
一方で、血圧が低いこと自体は、症状がなければ心配しすぎる必要はありません。この記事では、シニア・高齢者の低血圧について、最初に「すぐに救急車を呼びたいサイン」を確認し、そのあとで低血圧の目安と症状、高齢者に多い原因、自宅でできる対策、受診の目安を、長寿科学振興財団(健康長寿ネット)、MSDマニュアル家庭版、厚生労働省の情報をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。ご家族の体調が気になる方にも役立つ内容です。
先に確認|ふらつきとともに、すぐに救急車を呼びたいサイン
低血圧による立ちくらみの多くは、座ったり横になったりすると落ち着きます。ただし、ふらつきの陰に別の病気が隠れていることもあります。厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」は、高齢者で「すぐに救急車を呼びましょう!」という症状として、次のようなものを挙げています(ふらつきと一緒に起こりうるものを抜粋)。
- 急にふらつき、立っていられない
- 顔半分が動きにくい、しびれる
- ろれつがまわりにくい
- 突然の激痛
- 急な息切れ、呼吸困難
- 血を吐く
MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみがみられるときの「警戒すべき徴候」として、血便または黒いタール状の便、歩行困難や平衡感覚の障害などの神経症状、転倒または失神(意識を失う)、胸の痛みまたは不快感を挙げ、警戒すべき徴候がみられる人は直ちに救急医療機関を受診するよう勧めています。
目の前で家族が倒れて意識を失ったときは、まず呼吸をしているかを確かめます。同マニュアルは、呼吸をしていない場合はその場に居合わせた人が救急車を呼び、心肺蘇生を開始し、利用できる場合はAED(自動体外式除細動器)も使用するとしています。意識が戻っても、失神した人は直ちに医師の診察を受ける必要があるとされています。
シニア・高齢者の低血圧とは?上の血圧100未満がひとつの目安
血圧がいくつから低血圧?
健康長寿ネットは「低血圧とは、国際的に決められている診断基準はありませんが、一般に成人では収縮期血圧100mmHg未満が低血圧とされます。」と説明しています。収縮期血圧はいわゆる「上の血圧」のことで、100mmHgを下回るあたりがひとつの目安です。
MSDマニュアル家庭版は、低血圧を、めまいや失神などの症状が出るほどに血圧が下がった状態と説明しています。つまり、低血圧で大切なのは数字だけでなく、「症状が出ているかどうか」です。同マニュアルは「安静時血圧が正常範囲内で高めの健康な人よりも、正常範囲内で低い人の方が長生きする傾向があります。」としており、血圧が低めでも元気に過ごせているなら、低いこと自体を過度に心配する必要はありません。
健康長寿ネットは「低血圧症の診断には日常生活での血圧測定が欠かせません。」としています。家庭での血圧の正しい測り方や、年代ごとの血圧の目安は、次の記事で詳しく紹介しています。

年齢を重ねると、血圧の変化に体が追いつきにくくなる
MSDマニュアル家庭版は「年齢を重ねるにつれて血圧の変化に対する身体の反応が遅くなります。」としています。立ちくらみが高齢者で起こりやすい理由として、血圧を感知して調節する仕組み(圧受容器)の反応が鈍くなることと、動脈の壁が硬くなることを挙げています。さらに、高齢者に多い高血圧が、かえって受容器の感度を下げ、立ちくらみを起こりやすくしている可能性もあるとしています。「血圧が高い人の低血圧」は、矛盾しているようで、シニア世代では珍しくないのです。
低血圧でよくあらわれる症状
健康長寿ネットは、低血圧の症状として次のものを挙げています。
- 立ちくらみ、あるいは目まい
- 立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる
- 入浴時気持ちが悪くなる
- 少し動くと動悸あるいは息切れがする
- 倦怠あるいは疲れやすい
- 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
- 腹痛
- 食欲不振
- 頭痛
そのうえで「これらの症状がありましたら、低血圧症を疑い、医師に相談することをお勧めします。」としています。MSDマニュアル家庭版は、血圧が下がりすぎると最初に影響が出やすいのは体の高い位置にある脳で、低血圧の人のほとんどがめまいやふらつきを感じ、特に立っているときに症状が現れやすいと説明しています。体が血圧を上げようとすることで手足が冷たく青ざめたり、動悸を感じたりすることもあるとしています。
こうした症状は低血圧だけで起こるものではありません。めまい・ふらつきのほかの原因(耳の平衡感覚、お薬、筋力など)や、危険なめまいの見分け方は、次の記事で整理しています。

シニア・高齢者に多い低血圧の主な原因
健康長寿ネットは、低血圧症の原因として、出血や脱水などによる体液の喪失、お薬(薬剤性)、自律神経の障害、食後低血圧、はっきりした原因のない本態性低血圧症の5つを挙げています。ここでは、シニア世代で特に知っておきたいものから順に見ていきます。
立ち上がったときの「起立性低血圧」
健康長寿ネットは「起立性低血圧は起立性調節障害とも呼ばれ、立位の収縮期血圧が臥位より20mmHg以上低い場合に低血圧症とされます。」としています。MSDマニュアル家庭版によると、立ち上がると重力で脚や体幹の静脈に血液がたまり、脳に流れる血液が減ります。ふつうは自律神経の働きですぐに心拍数が上がり、血管が縮んで血圧が戻りますが、この調整が間に合わないと、数秒から数分のあいだ気が遠くなる、ふらつく、めまい、かすみ目などが起こります。
同マニュアルは、こうした症状は運動した後、飲酒した後、重い食事をとった後、体内の水分が不足したとき(脱水)などに多くみられるとしています。熱いお風呂から出たばかりのときや、長時間横になったり座ったりしていた後にも起こりやすいとされています。立ちくらみが起きたときの対処や、立ちくらみ以外のめまいとの違いは、上で紹介した「ふらつきの原因」の記事もあわせてご覧ください。
食事のあとの「食後低血圧」
健康長寿ネットは、食後低血圧について「食後に内臓の血管が拡張し、そこへ多くの血液が流入するために、脳への血液の移行が減り、症状が現れます。若年者より高齢者に多く、また高血圧の患者に多いと言われています。」と説明しています。MSDマニュアル家庭版は、食後低血圧は高齢者では3人に1人という高い頻度で起きる一方、若年者ではほとんどみられないとし、症状としてめまい、ふらつき、気が遠くなる、転倒などを挙げています。高齢者で食後にこうした症状がある場合は、食前と食後の血圧を測って、食後低血圧かどうかを確かめる必要があるとしています。
お薬による低血圧(降圧薬・利尿薬・抗うつ薬など)
健康長寿ネットは、薬剤性低血圧症の例として、診察室でだけ血圧が高くなる「白衣高血圧」の方が降圧剤を処方されると、日常の血圧が最高血圧100mmHg以下にまで下がり、低血圧の症状が出ることがあると説明しています。そのうえで、市販の血圧計で日常生活での血圧を調べることが診断や治療に有用だとしています。また、うつ病の治療に用いられる抗うつ剤なども低血圧を起こすことがあるとしています。
MSDマニュアル家庭版も、立ちくらみの原因になる薬として、カルシウム拮抗薬や利尿薬(フロセミドなど)、硝酸薬など高血圧や狭心症の薬、一部の抗うつ薬や抗精神病薬、アルコールなどを挙げています。ただし、薬が原因かどうかを確かめるのは医師の役割です。「血圧が下がりすぎている気がする」と感じても、自己判断で薬をやめたり量を減らしたりせず、家庭で測った血圧の記録を持って処方した医師や薬剤師に相談しましょう。血圧の下げすぎのサインについては、先に紹介した血圧の記事でも触れています。
脱水や出血による低血圧
健康長寿ネットは、失血性あるいは体液喪失による低血圧について「胃潰瘍などの出血性疾患や脱水症で起こります。比較的急速に上記の症状が出現してきた場合には、疑う必要があります。」としています。急にふらつきや立ちくらみが出てきたときは、脱水や体の中での出血がないかを考える必要があります。
高齢者は脱水になりやすい年代です。健康長寿ネットの「脱水症」のページは、高齢者は「口渇中枢の感受性低下によりのどが渇きにくくなり、水分補給が減少します。」とし、脱水の自覚症状として口の渇きや体のだるさとともに立ちくらみを挙げています。日々の水分のとり方は、次の記事を参考にしてください。

黒っぽい便が出る、顔色が悪く息切れがするといった場合は、胃や腸からの出血や貧血が隠れていることもあります。貧血の原因と受診の目安は、次の記事で紹介しています。

自律神経の病気・はっきりした原因がない低血圧
健康長寿ネットは、自律神経が障害される神経疾患や重度の糖尿病では、血管や心臓の血圧調節反応が障害されて低血圧症を生じる場合があるとしています。MSDマニュアル家庭版は、自律神経の働きに障害が起きる病気の例として、糖尿病やパーキンソン病などを挙げています。また健康長寿ネットは、とくに原因となる病気がないのに低血圧の状態が続くものを「本態性低血圧症」と呼んでいます。
自宅でできる低血圧の対策|立ち方・水分・食事・入浴の工夫
健康長寿ネットは、低血圧の生活上の注意について「日常生活習慣を変えることで、症状はある程度軽減できる可能性がありますので医師に相談しながら実行してみてください。」としています。具体的には「急に立たない、長時間立たない。過食、大量飲酒、高温環境を避ける。水分塩分を多く摂取する、食事時にカフェイン飲料を取る、座位や立位時に足を組む足踏みをする、臥床時に頭部を高くする、などがあります。」と挙げています。ここでは、これらを暮らしの場面ごとに整理します。
急に立たない・長く立ち続けない
MSDマニュアル家庭版は、立ち上がったときにめまいやふらつきを感じた場合は、いったん座ってからゆっくり立ち上がると、多くの場合すぐに回復するとしています。横になっているときや座っているときは、ゆっくりと気をつけて立ち上がる必要があるとし、高齢者は長時間の起立を避けるべきだとしています。
- 朝、布団やベッドから起きるときは、いったん座ってから立つ
- 長く座っていた後や、食事・入浴の後は、特にゆっくり立ち上がる
- 台所仕事などで長く立ち続けるときは、ときどき座って休む
- クラッとしたら無理に歩き続けず、すぐにその場で座るかしゃがむ
転倒が起こる仕組みや、転倒リスクを下げる日常生活の工夫・バランス運動は、次の記事でまとめています。

水分はこまめに。塩分は自己判断で増やさない
MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみの対策として、一般に十分な量の水分をとり、アルコールは控えるか避けることが役に立つとしています。健康長寿ネットの「脱水症」のページは、口渇感がなくても定期的に飲水することを生活習慣に取り込むよう勧める一方、心臓や腎臓の病気がある方や、より高齢の方では急速な水分摂取はなるべく避け、ゆっくり飲むことを勧めています。
塩分について、健康長寿ネットは低血圧の方への生活上の注意として「水分塩分を多く摂取する」を挙げています。ただしMSDマニュアル家庭版は、塩分の摂取量を増やすことは医師が勧める場合があるものの、心臓の病気がある人では推奨されない場合があるとしています。シニア世代には高血圧の治療中の方も多いので、塩分を増やすかどうかは必ず医師に確認してください。
食後のふらつきには「食べすぎない」工夫を
健康長寿ネットは、生活上の注意として過食を避けることと、食事時にカフェイン飲料をとることを挙げています。MSDマニュアル家庭版は、食後低血圧の症状を軽減できる可能性がある工夫として、少量の低炭水化物食を頻繁にとることや水分補給を増やすことを挙げ、症状がある人は食前に降圧薬を服用しないようにし、食後は横になって休む必要があるとしています。降圧薬を飲む時間や量は自分で変えず、「食後にふらつく」ことを医師に伝えて相談しましょう。
- 一度にたくさん食べず、腹八分目を心がける
- ごはんや麺類など炭水化物の多い食事を一度にとりすぎない
- 食後すぐに立ち上がって動き回らず、しばらく座って休む
- 食事のときは、お茶などの水分も一緒にとる
なおMSDマニュアル家庭版は、カフェインの摂取は睡眠への影響などを避けるため、普段は朝食前だけに制限するべきだとしています。夕食時のコーヒーなどは控えめにしておくと安心です。
熱いお風呂・暑い場所に気をつける
健康長寿ネットは、低血圧の症状に「入浴時気持ちが悪くなる」を挙げ、生活上の注意として高温環境を避けることを勧めています。MSDマニュアル家庭版も、体がほてった状態(熱いお風呂から出たばかりのときなど)では起立性低血圧が起こりやすいとしています。お湯はぬるめにして長湯を避け、湯船から出るときは、浴槽のふちや手すりにつかまってゆっくり立ち上がりましょう。冬の入浴時の血圧の変動と事故を防ぐ工夫は、次の記事で詳しく紹介しています。

寝るときは頭を少し高く。足を動かして血液を戻す
健康長寿ネットは「臥床時に頭部を高くする」ことを挙げ、補助用具として「立位時に弾性ストッキングの装着が有用です。」としています。MSDマニュアル家庭版も、寝るときに頭の位置を高くすることが症状の軽減に役立つとしています。弾性ストッキングは種類や圧の強さがさまざまなので、使ってみたい方は医師に相談して選びましょう。
立ったり座ったりしているときに足を組む、足踏みをするといった足の動かし方も、健康長寿ネットの生活上の注意に挙げられています。MSDマニュアル家庭版は、可能であれば定期的に運動することが役に立つとし、中程度の強さの運動を定期的に行うことで血管の壁の筋肉の緊張が高まり、脚にたまる血液が減少すると説明しています。椅子に座ったままの足踏みや、ふくらはぎを動かす運動から始めてみましょう。


ただし、ふらつきが強い日や、立ちくらみが出たときは無理をせず、座って休むことを優先してください。持病のある方や治療中の方は、運動を始める前にかかりつけ医に相談しましょう。
低血圧で受診する目安と、医師に伝えたいこと
こんなときは早めに受診を
MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみが頻繁または継続的に起きる場合は、できるだけ早く医師の診察を受ける必要があるとし、立ちくらみが時々しか現れない人も医師に連絡するよう勧めています。この記事で紹介した情報をもとに、次のような場合は早めにかかりつけ医に相談しましょう。
- 立ちくらみやふらつきが、頻繁に、または毎日のように起こる
- 気を失った(失神した)、立ちくらみで転んだことがある
- ふらつきなどの症状が、ここ最近急に出てきた(脱水や出血がないか確かめる)
- 血圧の薬などを飲み始めてから、または薬が変わってから症状が出るようになった
- 食事のあとにふらつきやぼんやりする感じが続く
- 黒っぽい便が出る、顔色が悪い、息切れがするなど、ほかの症状もある
立ちくらみに加えて、胸の痛み、歩きにくさやろれつの回りにくさ、血便などがあるときは、冒頭のとおり救急を優先してください。
受診のときに伝えたいこと
MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみで受診すると、医師はめまいがどれくらい前から起きているか、失神や転倒はあったか、めまいが起きた状況、糖尿病やパーキンソン病などの病気の有無、降圧薬などの薬を飲んでいるかを質問するとしています。診察では、横になったときと立ち上がった後に血圧と心拍数を測ることがあるとしています。受診の前に、次のことをメモしておくと伝えやすくなります。
- ふだんの家庭血圧の記録(できれば、食前と食後の値、起床時の値も)
- 症状がいつ、どんな場面(起き上がるとき・食後・入浴後など)で出るか
- 倒れたり転んだりしたことがあるか
- 飲んでいるお薬(お薬手帳)と、最近変わった薬
本人が失神して覚えていないときは、そばにいたご家族が、そのときの様子を医師に説明できると役立ちます。MSDマニュアル家庭版も、失神した人は何が起きたか覚えていない可能性があるため、目撃した人が医師に状況を説明する必要があるとしています。
よくある質問
低血圧について、よくいただく質問をまとめました。
- 血圧がいくつから低血圧になりますか?
-
健康長寿ネットは、国際的に決められている診断基準はないものの、一般に成人では収縮期血圧(上の血圧)100mmHg未満が低血圧とされると説明しています。ただし、低血圧で大切なのは数字だけでなく、立ちくらみやめまいなどの症状があるかどうかです。血圧が低めでも元気に過ごせていれば、過度に心配する必要はありません。
- 立ち上がったときにクラッとするのは低血圧ですか?
-
立ち上がったときに血圧が大きく下がる「起立性低血圧」の可能性があります。MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみは全高齢者の約15~20%で起こり、多くの転倒は立ちくらみが原因で起きるとしています。いったん座ってからゆっくり立ち上がると多くの場合すぐに回復しますが、頻繁に起こる場合はできるだけ早く医師の診察を受けましょう。
- 食事のあとにふらつくのはなぜですか?
-
食後に内臓の血管が広がって血液が集まり、脳への血液が減る「食後低血圧」の可能性があります。MSDマニュアル家庭版は、食後低血圧は高齢者では3人に1人という高い頻度で起きるとしています。一度にたくさん食べない、食後はしばらく座って休むなどの工夫をしつつ、食前と食後の血圧を測って医師に相談しましょう。
- 血圧の薬を飲んでいて、血圧が低すぎる気がします。薬をやめてもよいですか?
-
自己判断で薬をやめたり量を減らしたりしないでください。健康長寿ネットは、降圧剤によって日常の血圧が最高血圧100mmHg以下にまで下がり、低血圧の症状が出ることがあるとしたうえで、かかりつけの医師に相談するよう勧めています。家庭で測った血圧の記録を持って、処方した医師や薬剤師に相談しましょう。
- 低血圧なら、塩分を多めにとったほうがよいですか?
-
健康長寿ネットは低血圧の生活上の注意として水分と塩分を多く摂取することを挙げていますが、MSDマニュアル家庭版は、心臓の病気がある人では塩分摂取量を増やすことは推奨されない場合があるとしています。高血圧の治療中の方も多いため、塩分を増やすかどうかは必ず医師に確認してください。
- 低血圧でも運動してよいですか?
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MSDマニュアル家庭版は、立ちくらみの対策として、可能であれば定期的に運動することが役に立つとし、中程度の強さの運動を定期的に行うと脚にたまる血液が減少すると説明しています。ただし、ふらつきが強い日や立ちくらみが出たときは無理をせず休みましょう。持病のある方や治療中の方は、始める前にかかりつけ医に相談してください。
参考にした主なデータ・指針
- 健康長寿ネット(長寿科学振興財団)「低血圧」(低血圧の目安(一般に成人では収縮期血圧100mmHg未満)、起立性低血圧の定義、低血圧の症状、日常生活での血圧測定、低血圧症の5つの原因(失血・体液喪失、薬剤性、自律神経障害、食後低血圧、本態性)、生活上の注意、弾性ストッキングを引用)
- MSDマニュアル家庭版「立ちくらみ」(起立性低血圧の症状と起こりやすい場面、立ちくらみの起こる仕組み、原因となる薬剤、警戒すべき徴候と受診のタイミング、医師が質問すること、いったん座ってからゆっくり立ち上がること、水分・アルコール・運動・寝るときの頭の位置・塩分、高齢者の約15~20%で起こり多くの転倒の原因になること、高齢者で起こりやすい理由を引用)
- MSDマニュアル家庭版「低血圧」(低血圧の定義、安静時血圧が正常範囲内で低い人の方が長生きする傾向があること、年齢とともに血圧の変化への反応が遅くなること、熱いお風呂の後や長時間横になっていた後の起立性低血圧、自律神経系に障害が起きる病気の例、低血圧の症状を引用)
- MSDマニュアル家庭版「食後低血圧」(食後低血圧は高齢者では3人に1人という高い頻度で起きること、症状、食前と食後の血圧測定、食前に降圧薬を服用しないこと・食後に横になって休むこと・少量の低炭水化物食・水分補給、カフェインを朝食前に制限することを引用)
- MSDマニュアル家庭版「失神」(失神した人は直ちに医師の診察を受ける必要があること、目撃した人が状況を説明すること、呼吸をしていない場合の救急車・心肺蘇生・AEDを引用)
- 健康長寿ネット(長寿科学振興財団)「脱水症」(脱水の自覚症状に立ちくらみがあること、高齢者は口渇中枢の感受性低下によりのどが渇きにくくなること、口渇感が無くても定期的に飲水すること、心臓・腎臓の病気がある方などは緩徐に水分をとることを引用)
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」(上手な医療のかかり方)(高齢者ですぐに救急車を呼ぶべき症状を抜粋して引用)
まとめ|低血圧は「数字」より「症状」と「場面」に目を向けて
シニア・高齢者の低血圧は、上の血圧100mmHg未満がひとつの目安ですが、大切なのは立ちくらみやふらつきなどの症状があるかどうかです。高齢者では、立ち上がったときの起立性低血圧、食事のあとの食後低血圧、お薬や脱水による低血圧が起こりやすく、転倒のきっかけにもなります。急に立たない、こまめに水分をとる、食べすぎないといった工夫を続けながら、症状が続くときは家庭血圧の記録を持って早めに受診しましょう。
今日からできる、低血圧の対策:
- 起き上がるとき・食後・入浴後は、いったん座ってからゆっくり立つ
- のどが渇く前に、こまめに水分をとる(塩分は医師に確認)
- 一度にたくさん食べず、食後はしばらく座って休む
- 熱いお風呂・長湯・長時間の立ちっぱなしを避ける
- 家庭で血圧を測って記録し、薬は自己判断で変えない
立ちくらみが心配な方も、椅子に座ってできる運動から、まちFitで
「立ちくらみが怖くて、運動から遠ざかっている」「一人だと、どのくらい動けばよいかわからない」――そんな方は、通う場所と仲間がいると続けやすくなります。まちFitは「健やかな毎日を、まちのそばで。」をコンセプトに、60代からのシニアの方が無理なく通える健康スタジオです。
- 運動がはじめての方でも参加しやすいやさしいレッスン
- 椅子を使い、無理のない姿勢で体を動かせる
- 同年代の仲間と通うから、運動習慣が続けやすい
- スタッフが体調や目的に合わせて声かけ・サポート

池上・川崎の両スタジオで開いている「安心、楽しいチェアビクス」は、懐かしい音楽にあわせて椅子に座ったまま体を動かす45分の有酸素運動のレッスンです。立ちっぱなしの運動に不安がある方にもおすすめしています。体調がすぐれない日は無理をせず、治療中の方は主治医に相談のうえご参加ください。
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