高齢者のめまいの原因|立ちくらみ・ふらつきを防ぐシニアの対策

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
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立ち上がった瞬間にクラッとする、歩いていると足元がふらつく——。こうした高齢者のめまいの原因の多くは、加齢に伴う血圧の調節機能や平衡感覚、足腰の筋力の変化にあります。とくに急に立ったときの立ちくらみ(起立性低血圧)は、シニアに起こりやすい代表的なめまいのひとつです。めまいやふらつきは転倒のきっかけにもなりやすく、放っておくと外出をためらう原因にもなりかねません。この記事では、まちFit編集部が、高齢者のめまい・ふらつきの主な原因を血圧や平衡感覚の面からやさしく整理し、ご自宅で今日から見直せる生活習慣や運動、そして見逃してはいけない危険なサインや受診の目安までをまとめます。ご本人にもご家族にも役立つ内容ですので、気になる項目から読んでみてください。
高齢者のめまいには種類がある|立ちくらみ・回転性・浮動性
ひと口に「めまい」といっても、その感じ方はさまざまです。原因を考えるうえで、まずはご自身やご家族のめまいがどのタイプに近いかを知っておくと、受診のときにも症状を伝えやすくなります。ここでは、シニアによく見られるめまいを大きく3つに分けて、わかりやすくご説明します。
立ちくらみ(起立性低血圧によるめまい)
立ち上がったときや起き上がったときに、目の前が暗くなったりクラッとしたりするタイプです。一般的には、姿勢を変えた瞬間に血圧がうまく保てず、脳へ向かう血流が一時的に不足することで起こるとされています。これは起立性低血圧と呼ばれ、シニアに起こりやすいめまいの代表格です。多くは横になったり座ったりすると数十秒ほどでおさまりますが、そのあいだにバランスをくずして転倒するおそれがあるため、油断はできません。
回転性のめまい(ぐるぐる回る感じ)
自分や周りがぐるぐると回っているように感じるタイプです。一般的には、耳の奥にあって体のバランスをつかさどる「内耳(三半規管)」の不調と関わることが多いとされています。頭を動かしたときに強く出たり、吐き気をともなったりすることもあります。急に起こって不安になりやすいめまいですが、原因を確かめるためにも、症状が強いときや繰り返すときは耳鼻咽喉科などへの相談が安心です。
浮動性のめまい(ふわふわする感じ)
体がふわふわと浮くように感じたり、足元が地に着かず不安定に感じたりするタイプです。加齢による平衡感覚や足腰の筋力の低下、自律神経の乱れ、睡眠不足や疲れなど、複数の要因が重なって起こることが少なくありません。はっきりした回転感はなくても、歩くときのふらつきとして日常に現れやすく、転倒予防の観点からも見過ごせないめまいです。
高齢者のめまい・ふらつきの主な原因
高齢者のめまいの原因は一つではなく、加齢に伴う体のさまざまな変化が重なって起こります。ここでは、立ちくらみやふらつきの背景として一般的に挙げられる主な原因を、血圧・平衡感覚・全身の状態という観点から整理します。思いあたる点がないか、確認しながら読み進めてみてください。
血圧の変動と起立性低血圧
私たちの体には、姿勢を変えても脳へ血液を送り続けられるよう、血圧を自動で調節するしくみが備わっています。ところが加齢とともにこの調節機能がゆっくりになると、立ち上がったときに血圧が下がりやすくなり、立ちくらみ(起立性低血圧)としてめまいが現れます。起立性低血圧は加齢とともに増えることが知られており、医療機関を受診している高齢者では5〜30%にみられるという報告があります。食後やお風呂上がり、暑い時期などは血圧が変動しやすく、ふらつきが出やすいタイミングとされています。急がず、ゆっくりと動き出すことが基本の予防になります。
内耳と平衡感覚の衰え
体のバランスは、耳の奥の内耳、目からの情報、足裏や筋肉の感覚などが脳で統合されて保たれています。加齢によってこれらの働きが少しずつ低下すると、平衡感覚が鈍り、ふらつきやすくなります。とくに暗い場所や段差のあるところ、足元の不安定な場所では、バランスをとりにくくなりがちです。平衡感覚の衰えは、足腰の筋力の低下と重なって進むことも多く、転倒のリスクを高める要因になります。
脱水・自律神経の乱れ・薬の影響
体の水分が不足する脱水は、血液の巡りに影響し、めまいやふらつきの引き金になることがあります。シニアはのどの渇きを感じにくくなるため、知らないうちに水分が足りなくなりがちです。また、睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れ、貧血なども、ふらつきの背景になることがあります。さらに、血圧を下げるお薬など、服用中の薬が関係している場合もあります。とくに降圧薬を服用している高齢の方では、起立性低血圧がみられる割合が高いという報告もあります。気になるときは自己判断で薬をやめたり減らしたりせず、医師や薬剤師に相談してください。
水分不足はめまいだけでなく、さまざまな体調不良につながります。こまめな水分補給のコツは、こちらの記事でくわしくまとめています。

なお、同じ加齢による体の変化として、食事中にむせやすくなることも心配の種になりがちです。めまいとは別の不調ですが、飲み込む力の衰えが気になる方は、あわせて次の記事も参考になります。

めまい・ふらつきと平衡感覚・足腰の筋力の関係
ふらつきやすさは「めまい」だけの問題ではなく、体を支え、バランスを保つ力の低下とも深く関わっています。ここでは、平衡感覚や足腰の筋力の衰えが、ふらつきや転倒、そしてロコモティブシンドロームやフレイルとどうつながるのかを見ていきます。
平衡感覚と下肢の筋力の低下
バランスを保つには、平衡感覚だけでなく、体をとっさに支える足腰の筋力が欠かせません。加齢とともに下肢の筋力が落ちると、少しよろけたときに踏みとどまる力が弱まり、ふらつきがそのまま転倒につながりやすくなります。日本整形外科学会は、運動器(骨・関節・筋肉など)の障害によって移動機能が低下した状態を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」と呼び、注意を呼びかけています。ふらつきが気になる時期は、平衡感覚を支える足腰の筋力を保つことがとくに大切になります。

転倒・フレイルとのつながり
めまいやふらつきによる転倒は、骨折や外出の減少を通じて、心身の活力が低下した状態「フレイル」を招くきっかけになることがあります。「ふらつくのがこわい」と動くのを控えると、足腰の筋力がさらに落ち、いっそうふらつきやすくなる——という悪循環に陥りやすい点にも注意が必要です。だからこそ、無理のない範囲で体を動かし、体力維持と転倒予防に取り組むことが、フレイル予防や介護予防、そして健康寿命を延ばすことにもつながっていきます。フレイルについては、こちらの記事でくわしく解説しています。

すぐに受診を|見逃せない危険なめまいのサイン
めまいの多くは生活の工夫や運動で予防が期待できますが、なかには脳や心臓など、命に関わる病気が隠れている場合もあります。過度に不安になる必要はありませんが、危険なサインを知っておくことは、いざというときの備えになります。ここでは、すぐに受診・相談したい目安を整理します。
すぐに救急を考えたいサイン
次のような症状がめまいと一緒に現れたときは、脳卒中など緊急の対応が必要な病気の可能性があります。ためらわず、救急への連絡や医療機関への受診を検討してください。
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- 手足のしびれや、力が入らない・動かしにくい
- これまでに経験のない激しい頭痛をともなう
- 物が二重に見える、視野が欠ける
- 意識がもうろうとする、うまく歩けない
早めに相談したいサイン
緊急ではなくても、次のような様子が続くときは、かかりつけ医や耳鼻咽喉科、循環器内科などへ早めに相談しましょう。原因に応じた検査や対応につなげることが、安心につながります。
- めまいやふらつきを何度も繰り返す、だんだん強くなる
- 立ちくらみで転びそうになる、実際に転んでしまった
- 耳鳴りや聞こえにくさ、吐き気をともなう
- 新しい薬を飲み始めてから、ふらつくようになった
- 胸の動悸や息切れをともなう
これらはあくまで一般的な目安であり、診断や治療に代わるものではありません。どこに相談すればよいか迷うときは、まずはかかりつけ医に伝えてみましょう。とくに立ちくらみで転んでしまった経験がある場合は、転倒を繰り返さないための対策も大切です。

今日からできる|めまい・ふらつきを防ぐ生活習慣と運動
危険なサインがない場合、めまいやふらつきの多くは、毎日の生活習慣の工夫と無理のない運動で予防が期待できます。ここでは、ご自宅で今日から始められる具体的な工夫を、生活習慣と運動の2つの面からご紹介します。無理のない範囲で、少しずつ習慣に取り入れてみてください。
立ちくらみを防ぐ生活習慣の工夫
- ゆっくり動き出す:寝た姿勢から起きるときは、いったん座ってひと呼吸おいてから立ち上がる
- こまめな水分補給:のどの渇きを感じる前に、少しずつ水分をとって脱水を防ぐ
- お風呂は熱すぎず長すぎず:入浴前後の血圧の変動を抑え、立ち上がりはゆっくりと
- 食事と睡眠を整える:規則正しい生活で自律神経のはたらきを保ち、ふらつきを起こしにくくする
- 足元の環境を整える:段差や滑りやすい床、暗い廊下など、ふらついたときに危ない場所を見直す
こうした工夫は、道具も費用もいりません。まずは「急に動かない」「水分をとる」の2つから意識してみると、立ちくらみの予防につながりやすくなります。
平衡感覚と足腰を支える運動
ふらついても踏みとどまれる体をつくるには、足腰の筋力とバランスを保つ運動が役立ちます。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高齢者に向けて、筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた「多要素な運動」を週3日以上、筋力トレーニングを週2〜3日行うことがすすめられています。あわせて、身体機能が低下している高齢者は安全に配慮し、転倒などに注意することも示されています。次のような運動を、痛みのない範囲で試してみましょう。
- いすを使った足腰の運動:いすの背につかまって行うスクワットやかかと上げで、下肢の筋力を保つ
- 片足立ち(フラミンゴ運動):机やいすに軽く手を添え、無理のない秒数だけ片足で立ってバランスを養う
- ウォーキング:平らで安全な道を、ゆっくり一定のペースで歩き、全身の体力維持につなげる
- ゆったりした体操や太極拳:呼吸を整えながらゆっくり体を動かし、姿勢とバランスを整える
運動は、めまいやふらつきが起きていないときに、安全な場所で行うのが基本です。ふらつきが強い日は無理をせず、体調のよいときに少しずつ続けましょう。自宅でできる足腰の運動は、こちらの記事で手順ごとにくわしく紹介しています。

まちFitのようなシニア向けスタジオでは、太極拳やゆったりとした体操を通じて、平衡感覚と足腰の筋力を無理なく整える運動に取り組めます。転倒予防や体力維持の習慣づくりの一歩として、こうした場を活用するのもおすすめです。
よくある質問
- 高齢者のめまいは、やはり年齢のせいなのでしょうか?
-
加齢による血圧の調節機能や平衡感覚、足腰の筋力の低下は、めまいやふらつきの大きな背景の一つです。ただし「年のせいだから仕方がない」と諦める必要はありません。生活習慣の工夫やバランス・足腰の運動でふらつきにくい体を保つ取り組みは、何歳からでも始められ、転倒予防にもつながると考えられています。
- 立ちくらみを防ぐには、どんなことに気をつければよいですか?
-
急に立ち上がらず、寝た姿勢からは一度座ってから立つなど、ゆっくり動き出すことが基本です。あわせて、こまめな水分補給で脱水を防ぐこと、入浴時の血圧の変動に気をつけることも役立ちます。それでも立ちくらみを繰り返す場合は、薬の影響などが隠れていることもあるため、医療機関に相談すると安心です。
- めまいがあるときでも、運動はしてよいのでしょうか?
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めまいやふらつきが起きている最中の運動は、転倒の危険があるため避けましょう。運動は、症状が落ち着いているときに、いすや壁につかまれる安全な場所で行うのが基本です。体調のよいときに、足腰の筋力やバランスを保つ運動を少しずつ続けることが、ふらつきの予防につながると考えられています。
- 水分はどのくらいとればよいですか?
-
必要な水分量は年齢や体格、持病、季節などによって一人ひとり異なります。大切なのは、のどの渇きを感じる前に、少しずつこまめにとる習慣です。ただし、心臓や腎臓の病気などで医師から水分量の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。判断に迷うときは、かかりつけ医に相談しましょう。
- めまいと一緒に、どんな症状があると危険ですか?
-
ろれつが回らない、手足のしびれや力が入らない、経験のない激しい頭痛、物が二重に見えるといった症状がめまいと同時に現れたときは、脳卒中など緊急の対応が必要な場合があります。ためらわず救急への連絡や受診を検討してください。判断に迷うときも、我慢せず早めに相談することが大切です。
- 運動はめまいやふらつきの予防に役立ちますか?
-
はい、役立つと考えられています。足腰の筋力やバランスを保つ運動は、ふらついたときに踏みとどまる力を養い、転倒予防につながります。ウォーキングやゆったりした体操などで全身を動かす習慣は、体力維持やフレイル予防、健康寿命を延ばすことにも役立ちます。無理のない範囲で、安全な場所で続けることが大切です。
参考にした主なデータ・指針
- 日本整形外科学会 ロコモONLINE「ロコモを知ろう」(運動器の障害による移動機能の低下=ロコモティブシンドロームの定義)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」高齢者版 推奨事項(多要素な運動を週3日以上・筋力トレーニングを週2〜3日という推奨、転倒への注意)
- 河野律子ほか「起立性低血圧」(昭和医学会雑誌 第71巻6号)(起立性低血圧の定義と症状、加齢による増加と高齢者での頻度5〜30%、降圧薬服用者で高い割合という報告)
まとめ|めまいの原因を知り、ふらつきにくい体を保ちましょう
高齢者のめまいの原因の多くは、加齢による血圧の調節機能や平衡感覚、足腰の筋力の変化にあります。とくに立ちくらみ(起立性低血圧)はシニアに起こりやすく、ふらつきは転倒のきっかけにもなります。ゆっくり動き出す・水分をとるといった生活習慣の工夫と、足腰やバランスを保つ運動を習慣にし、危険なサインがあるときは早めに相談することが、転倒予防と健康寿命を延ばす第一歩です。
今日から始める、めまい・ふらつき予防の習慣:
- 寝た姿勢からは一度座り、ゆっくり立ち上がって立ちくらみを防ぐ
- のどが渇く前にこまめに水分をとり、脱水を予防する
- いすを使った足腰の運動や片足立ちで、平衡感覚と下肢の筋力を保つ
- 段差や暗い廊下など、ふらついたときに危ない場所を見直す
- ろれつが回らない・手足がしびれるなどの危険なサインがあれば、すぐ受診する
無理なく続けられる運動で、ふらつかない毎日を
「最近ふらつきやすくなった」「立ちくらみで転びそうになった」と感じたら、体を動かす習慣を始める良いタイミングです。まちFitは、シニアのみなさまが無理なく続けられる運動を通じて、平衡感覚や足腰の筋力づくりをお手伝いする、まちのそばの健康スタジオです。健やかな毎日を、まちのそばで一緒に育てていきましょう。
- 太極拳やゆったりした体操で、姿勢・バランス・足腰の筋力を無理なく整えられる
- 運動が初めての方や体力に自信のない方も、少人数で安心して参加できる
- ふらつき予防や健康づくりのアドバイスなど、日常の習慣づくりを応援
- 仲間との交流が生まれ、続ける楽しさと社会とのつながりが得られる

ふらつかない体は、足腰の筋力やバランスを保つ毎日の積み重ねで育っていきます。「何から始めればよいかわからない」という方こそ、まずは一歩を踏み出してみませんか。無理のないペースで、いつまでも自分の足で歩ける毎日を、まちFitで一緒に目指していきましょう。
まずは見学や体験から始めてみませんか?
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