シニアの声がかすれる|60代・高齢者に多い原因と対策・受診の目安

窓辺のテーブルで湯のみを手に、のどに軽く手を添えて声の調子を確かめる60代女性(声のかすれが気になるときのイメージ)

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

「最近、声がかすれる」「以前より声が出しにくく、聞き返されることが増えた」「かぜは治ったのに、声だけがなかなか戻らない」――60代・70代になると、こうした声の変化が気になってくることがあります。声がかすれる状態は、医学的には嗄声(させい)と呼ばれます。

シニア・高齢者の声のかすれは、加齢による声帯の変化で起こることもあれば、かぜによる喉頭炎、声帯ポリープ、声帯を動かす神経のまひ、喉頭がんなど、早めに診てもらいたい病気が隠れていることもあります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、声のかれが長く続くときに疑う病気として声帯ポリープや声帯結節、喉頭がんや下咽頭がん、声帯麻痺(反回神経麻痺)などを挙げ、「声がかれた場合には、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。」としています。

この記事では、最初に「すぐに救急車を呼びたい・急いで受診したいサイン」を確認し、そのあとで声が出るしくみ、60代・高齢者に多い原因、受診の目安と耳鼻咽喉科でわかること、自宅でできる対策を、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会、MSDマニュアル家庭版、国立がん研究センターのがん情報サービス、厚生労働省などの情報と耳鼻咽喉科の研究報告をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。

目次

先に確認|声のかすれと一緒に起きたら、すぐに救急車・急いで受診したいサイン

息が苦しい、のどが強く痛む

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、のどの奥にある喉頭蓋(こうとうがい)が強く腫れる急性喉頭蓋炎について「診断が遅くなると息が詰まり直ちに命にかかわる可能性があります。」と説明し、「のどに痛みがあり、呼吸がつらいと感じたら直ちに耳鼻咽喉科医を受診してください。」としています。また、息がしにくいときに、ぜいぜい・ヒューヒューといった音がする、声もかれている、むせるといった症状を伴う場合は、空気の通り道が狭くなっている可能性があるとし、「誰が聞いても分かる強い声がれを伴う場合は、喉頭がんや下咽頭がんの可能性がありますので、急いで耳鼻咽喉科を受診してください。」としています。

厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」も、高齢者で「このような症状の時はすぐに救急車を呼びましょう!」とする症状に「急な息切れ、呼吸困難」を挙げています。息苦しさが強いとき、話せないほど苦しいときは、ためらわずに119番に通報してください。

息切れが気になる方は、原因と受診の目安をまとめた次の記事もあわせてご覧ください。

「声がかすれる」ではなく「ろれつがまわらない」ときは脳卒中のサインのことも

声がかすれるのと、言葉がはっきりしないのとは、似ているようで別の症状です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、声そのものが出にくい状態(発声障害)と、声は出せるのに言葉にならない状態(言語障害)を分けて説明しており、後者の例として、脳卒中のあとに口や舌の筋肉を動かす神経がまひして、ろれつがまわらないといった症状が出ることを挙げています。MSDマニュアル家庭版も、片側の声帯麻痺の原因に脳卒中などの脳の病気を挙げています。

厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」は、高齢者ですぐに救急車を呼ぶべき症状として次のようなものを挙げています(声や話し方の変化と一緒に起こりうるものを抜粋)。

  • 顔半分が動きにくい、しびれる
  • 笑うと口や顔の片方がゆがむ
  • ろれつがまわりにくい
  • 突然のしびれ
  • 突然、片方の腕や足に力が入らなくなる

急に声や話し方がおかしくなり、こうした症状が一緒にあるときは、様子を見ずに救急車を呼びましょう。

声がかすれる(嗄声)とは?声が出るしくみ

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、声が出るしくみを「肺から送り出された空気が声帯を振動させて声を出します(発声)。」と説明しています。国立がん研究センターのがん情報サービスによると、声帯は、のどぼとけのあたりにある喉頭(こうとう)に左右一対あり、声帯が振動することで声が出ます。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、発声障害を「声を生みだす声帯の異常によって、声が出しづらくなったり声の質が悪くなる状態」としています。左右の声帯の閉じ方が不十分だったり、声帯の表面が腫れたり、できものができたりすると、声帯がうまく振動できず、声がかすれたり、息が漏れるような声になったりします。肺から送り出す息の力も、声の大きさや出しやすさにかかわります。

60代・高齢者の声がかすれる主な原因

加齢による声帯の萎縮(やせ)

京都府立医科大学の平野滋医師らは、日本耳鼻咽喉科学会会報に掲載された論文「健康長寿のための音声の維持」で、声帯は50歳ごろから萎縮が始まり、声が弱くなったり、かすれたりするようになると述べています。声帯の粘膜や筋肉がやせることによるもので、同論文は、声の衰えが活力の低下や生活圏の制限につながるだけでなく、誤嚥(ごえん)による健康被害にもつながるとし、声がかすれてきたら注意が必要だとしています。

杏林大学医学部付属病院の報告では、同院の音声専門外来で2017年7月~2020年10月に音声治療を行った65歳以上の患者280例のうち、最も多かったのが声帯萎縮の126例で、全体の45%を占めていました。シニア・高齢者の声のかすれでは、加齢による声帯の萎縮はよくある原因の一つといえます。

ただし、声のかすれが「年のせい」なのか、別の病気によるものなのかは、声帯を直接見なければわかりません。萎縮だと思い込まず、まずは耳鼻咽喉科で確かめることが大切です。

かぜなどによる喉頭炎(急性・慢性)

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は「声のかれを起こす代表的な病気はかぜにともなう急性喉頭炎ですが、この場合、声のかれは病気の改善とともに良くなります。」としています。MSDマニュアル家庭版によると、急性喉頭炎は1~3週間程度続き、3週間以上続くものは慢性喉頭炎と呼ばれます。原因は多くがウイルスで、声の出しすぎ、アレルギー、特定の薬の吸入、タバコの煙などの刺激物の吸入も、急性または慢性の喉頭炎の原因となることがあります。慢性喉頭炎は、胃食道逆流が原因で生じることもあります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、喉頭が空気の通り道であるため、炎症によって喉頭の腫れが強くなると呼吸が苦しくなることもあるとして注意を呼びかけています。かぜをきっかけに咳が長引いている方は、咳の原因と受診の目安をまとめた次の記事も参考にしてください。

声帯ポリープ・声帯結節

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、声帯ポリープ・声帯結節(けっせつ)を「声の出しすぎや炎症、喫煙などによって声帯の辺縁が突出し声の変化が起きる病気」と説明し、炎症を抑える治療や発声訓練で改善しない場合は手術治療も行われるとしています。MSDマニュアル家庭版は、声帯ポリープの原因として、急性の損傷のほか、胃食道逆流症、甲状腺機能低下症、タバコの煙などの慢性的な刺激物の吸入を挙げ、これらは慢性的な声がれや息が漏れるようなかすれ声を起こし、数日から数週間かけて現れる傾向があるとしています。

同学会はあわせて「ここで大事なことは、喉頭がんやその他の悪性腫瘍により声がかれることもあるので注意が必要です。」としています。

胃食道逆流症(逆流性食道炎)

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、胃の内容物が食道へ逆流する胃食道逆流症では、胸やけや、胃の内容物が上がってくる感覚(呑酸:どんさん)のほか、咳や声のかれ、のどの不快感など、喉頭炎に似た症状が出ることもあります。治療は胃酸の分泌を抑える薬の内服が代表的で、刺激のある食べ物を避ける、寝る直前は食べない、上半身を軽く挙げて眠るといった生活指導も行われるとしています。

声帯を動かす神経のまひ(声帯麻痺・反回神経麻痺)

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は「声帯を動かす神経(反回神経:はんかいしんけい)が麻痺すると声がかれます。」とし、「この反回神経の麻痺はウイルス感染などでも起こりますが、喉頭がん、下咽頭がん、甲状腺がん、肺がん、食道がんなどによっても起こります。」としています。

MSDマニュアル家庭版によると、片側の声帯麻痺は、脳卒中などの脳の病気や、喉頭へつながる神経の損傷が原因で生じることがあり、神経の損傷の原因には、腫瘍、首のけが、甲状腺の摘出・脊椎の手術・心臓の手術といった首や胸部が関係する手術、神経のウイルス感染症などがあります。片側の声帯だけがまひしている場合は、息が漏れるようなかすれた声になります。声帯の開け閉めが妨げられるため、発声だけでなく、呼吸や飲み込みにも影響が及び、食べものや飲みものを誤って気管や肺に飲み込む(誤嚥する)ことがあります。原因が分からないこともあるとしています。

首や胸の手術のあとから声がかすれる、声のかすれと一緒に飲み込むとむせるといった場合も、耳鼻咽喉科で声帯の動きを確かめてもらいましょう。

喉頭がん

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、喉頭がんを「頭頸部にできるがんの中で最も多く、男性に多く見られ、喫煙が発生に大きく影響するがんです。」と説明しています。国立がん研究センターのがん情報サービスは「喉頭がんが発生する主な要因は、喫煙と飲酒です。」とし、喉頭がんは喫煙の影響が他のがんより強いとされているとしています。

同サービスによると、喉頭がんのなかで最も多い声門がん(声帯にできるがん)は、早い時期から声のかすれがあらわれ、がんが大きくなると声のかすれもひどくなり、さらに進行すると息苦しさを感じるようになります。がんからの出血で、痰に血が混じることもあります。一方、声門より上にできる声門上部がんは、のどのいがらっぽさや異物感、飲み込んだときの痛みが先にあらわれ、風邪の症状と似ているため気付きにくいことがあります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、声門上部がんは首のリンパ節に転移しやすく、首が腫れてから気づかれることもしばしばあるとしています。

国立がん研究センターのがん情報サービスは「喉頭がんについては、現在は指針として定められているがん検診はありません。気になる症状がある場合には、早期に医療機関を受診することが勧められます。」としています。声のかすれは、喉頭がんに早く気づくための大切なサインでもあります。

声がかすれるときの受診の目安と、耳鼻咽喉科でわかること

こんなときは早めに耳鼻咽喉科へ

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は「一ヶ月以上声がれが続く場合には、喉頭がんの疑いがありますので、必ず耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。」としています。MSDマニュアル家庭版も「喉頭がんが声がれの原因である場合もあるため、症状が数週間以上続く患者は喉頭がんについての医師の診察を受けるべきです。」としています。次のようなときは、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

  • 声のかすれが数週間たってもよくならない、または1か月以上続いている
  • 声のかすれがだんだん強くなっている
  • 痰に血が混じる
  • 飲み込みにくい、飲んだり食べたりするとむせることが増えた
  • のどのいがらっぽさや異物感が続く、首にしこりや腫れがある
  • 首や胸の手術のあとから声がかすれるようになった
  • たばこを吸っている、または長く吸っていた

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、痰に血が混じる場合について、血をサラサラにする薬(抗血栓薬)を飲んでいると出血が止まりにくくなり、痰に血がまじりやすくなるとしたうえで、耳鼻科では鼻・口の中・のどからの出血やがんがないかを中心に調べ、耳鼻科領域に異常がなければ内科で首から下を調べてもらうことになると説明しています。

耳鼻咽喉科で行う検査

MSDマニュアル家庭版によると、声帯の病気は、鏡や内視鏡(観察用の柔軟な細い管状の機器)で喉頭を診察する喉頭鏡検査で診断されます。専門的な訓練を受けた医師は、声帯を見ることで、ポリープや結節、まひ、がんなど声に影響する問題がないかを調べることができ、がんではないことを確かめるために、組織の一部をとって顕微鏡で調べる生検を行うこともあります。

受診のときは、次のようなことを伝えると診察の手がかりになります。

  • いつから声がかすれているか、きっかけ(かぜ、大声を出した、手術など)があったか
  • よくなったり悪くなったりしているか、だんだん強くなっているか
  • 咳、痰(血が混じるか)、のどの痛み、飲み込みにくさ、むせ、胸やけ、首のしこりなど、ほかの症状
  • たばこ・お酒の習慣
  • 飲んでいる薬や吸入薬(お薬手帳を持参すると安心です)
  • 首や胸の手術を受けたことがあるか

加齢による声帯の萎縮も、治療や訓練の対象になる

平野医師らは、かつては「年だから仕方ない」とされた声帯萎縮について、萎縮が生じてしまった場合でも、息の使い方と声の響きを整える適切な音声治療によって、ある程度の改善が期待できるとしています。杏林大学医学部付属病院の報告でも、声帯萎縮に対する治療の第一選択は体への負担が少ない音声治療とし、必要に応じて手術を追加する方針をとっています。京都大学のグループが55~80歳の21例に音声治療を行った報告では、声の質の評価や声を出し続けられる時間などが治療後に改善していました(少人数での検討です)。

音声治療は、医師の診断のうえで言語聴覚士などの専門職が行うものです。「年だから」とあきらめず、声の悩みは耳鼻咽喉科に相談してみましょう。

声がかすれるときの対策|シニアが自宅でできる、のどのいたわり方

ここで紹介するのは、のどをいたわるための日常の工夫です。救急や受診の目安にあてはまる症状がある場合は、セルフケアで様子を見ずに医療機関を受診してください。

のどをうるおす(水分と湿度)

平野医師らは、声帯を保つために、声帯の保湿、喉頭の慢性的な炎症の予防、適度な発声などを勧めており、声帯の保湿には1日1.5L以上の水分摂取が世界的に推奨されているとしています。MSDマニュアル家庭版も、ウイルス性の喉頭炎で症状を和らげる方法として、水分を多めにとることや蒸気の吸入を挙げています。心臓や腎臓の病気などで水分を制限するよう言われている方は、量について主治医の指示に従ってください。

こまめな水分補給のコツは、次の記事でくわしく紹介しています。口の渇きが気になる方は、口の渇き(ドライマウス)の記事もあわせてどうぞ。

声を休める。ただし、ささやき声は控えめに

MSDマニュアル家庭版は、ウイルス性喉頭炎の症状を和らげる方法として声を休める(しゃべらない)ことを挙げる一方で、「しかし、ささやいて話すと、喉頭をさらに刺激してしまうことがあります。」としています。声がかすれているときは、無理に大声を出したり、ひそひそ声で話し続けたりせず、のどを休ませましょう。MSDマニュアル家庭版は、声帯結節などの治療として、喉頭を刺激するものを避け、声を休めることを挙げています。

たばこをやめる、胃酸の逆流をおさえる

平野医師らは、喉頭の慢性的な炎症を防ぐために、禁煙や、胃酸の逆流・アレルギーによる炎症のコントロールが重要だとしています。MSDマニュアル家庭版も、喫煙をやめることで喉頭炎が緩和されることがあるとしています。胸やけがある方は、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が胃食道逆流症の生活指導として挙げている「寝る直前は食べない」「上半身を軽く挙げて眠る」なども参考にしてください。

ふだんから適度に声を出す

平野医師らは、適切な発声を継続することが声帯の維持に重要だとしています。退職や外出の減少で人と話す機会が少なくなると、1日ほとんど声を出さない日が続くこともあります。家族や友人との会話、音読、歌など、無理のない声で声を出す時間を毎日の暮らしに取り入れてみましょう。

自宅でできる発声練習のやり方は、次の記事で7種類をくわしく紹介しています。声がかすれている最中や、のどに痛みがあるときは無理をせず、受診して原因がわかってから始めましょう。

外出の機会が減ると、会話の量だけでなく体の動きも少なくなります。外出しないことで起こる変化と予防法は、次の記事にまとめています。

声のかすれと一緒に「むせ」が増えたら

声帯は、声を出すだけでなく、飲み込むときに閉じて食べものや飲みものが気管に入るのを防ぐ役割も担っています。MSDマニュアル家庭版は、声帯麻痺があると誤嚥することがあるとし、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、むせる場合には声帯の運動障害の有無などをチェックする必要があるとして、高齢者で飲み込みの機能が低下し、誤嚥を繰り返すと重篤な肺炎になることもあるとしています。

健康長寿ネットは、滑舌の低下、食べこぼし、わずかなむせ、噛めない食品が増える、口腔乾燥など、ささいな口の機能の低下をオーラルフレイルとして紹介し、会話や電話中に何度も聞き返されるといったことから自身の老化を実感し、社会とのつながりが疎遠になる要因にもなるとしています。むせが増えてきた方は、原因と予防法をまとめた次の記事もご覧ください。

よくある質問

年齢とともに声がかすれるのは、自然なことですか?

声帯は50歳ごろから萎縮が始まり、声が弱くなったり、かすれたりするようになるとする報告があり、加齢による声帯の萎縮は60代・高齢者の声のかすれのよくある原因の一つです。ただし、声帯ポリープや声帯麻痺、喉頭がんなどでも声はかすれ、見た目では区別できません。長く続く場合は耳鼻咽喉科で声帯を確かめてもらいましょう。萎縮の場合も、音声治療である程度の改善が期待できるとされています。

声がかすれたら、何日くらいで受診すればよいですか?

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、一ヶ月以上声がれが続く場合は喉頭がんの疑いがあるとして耳鼻咽喉科の受診を勧めており、声がかれた場合はなるべく早く耳鼻咽喉科を受診することをすすめています。MSDマニュアル家庭版も、症状が数週間以上続く場合は喉頭がんについて医師の診察を受けるべきだとしています。だんだん強くなる、痰に血が混じる、飲み込みにくいといった症状があれば、期間にかかわらず早めに受診してください。

声のかすれで救急車を呼ぶのはどんなときですか?

息が苦しい、ぜいぜい・ヒューヒューという音がするなど呼吸がつらいときや、のどの強い痛みとともに息がしにくいときは、急いで受診または救急車を呼んでください。また、顔の片側がゆがむ、ろれつがまわりにくい、片方の腕や足に力が入らないといった症状が一緒にあるときは脳卒中の可能性もあるため、迷わず119番に通報しましょう。

声がかすれるのは喉頭がんのことがありますか?

あります。喉頭がんで最も多い声門がんは早い時期から声のかすれがあらわれます。喉頭がんは男性に多く、喫煙と飲酒が主な要因で、特に喫煙の影響が強いとされています。喉頭がんには指針として定められたがん検診がないため、声のかすれが続くなど気になる症状がある場合は早めに耳鼻咽喉科を受診することが勧められています。

声がかすれているときは、ひそひそ声で話したほうがのどにやさしいですか?

MSDマニュアル家庭版は、喉頭炎のときは声を休めることを勧める一方で、ささやいて話すと喉頭をさらに刺激してしまうことがあるとしています。大声もひそひそ声も控えめにして、のどを休ませましょう。水分を多めにとることや蒸気の吸入も、喉頭炎の症状を和らげる方法として挙げられています。

声のかすれを防ぐために、自宅でできる対策はありますか?

のどをうるおすこと(水分補給と加湿)、禁煙、胃酸の逆流をおさえること、そして適度に声を出し続けることが、声帯を保つために勧められています。水分を制限されている方は主治医の指示に従ってください。発声練習は、声がかすれている原因がわかってから、無理のない範囲で取り入れましょう。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|声のかすれは「年のせい」と決めつけず、続くときは耳鼻咽喉科へ

シニア・60代の声がかすれる原因には、加齢による声帯の萎縮のほか、かぜによる喉頭炎、声帯ポリープ・声帯結節、胃食道逆流症、声帯を動かす神経のまひ、喉頭がんなどがあります。見た目や声だけでは区別できないため、続くときは耳鼻咽喉科で声帯を確かめてもらうことが大切です。

  • 息が苦しい、のどの強い痛みで息がしにくいときは、急いで受診・救急車を
  • 顔のゆがみ・ろれつ・片側のしびれや脱力を伴うときは、迷わず119番
  • 声がれが1か月以上続く、だんだん強くなる、痰に血が混じる、むせが増えたときは早めに耳鼻咽喉科へ
  • 自宅では、のどをうるおし、ささやき声は控えめに、たばこをやめる
  • 原因がわかったら、ふだんから適度に声を出す習慣を

呼吸を整えて声を出す時間を、まちFitで

「人と話す機会が減って、声を出すことが少なくなった」「大きな声を出すのは久しぶり」――そんな方は、声を出す時間を毎日の暮らしに取り戻すところから始めてみませんか。まちFitは「健やかな毎日を、まちのそばで。」をコンセプトに、60代からのシニアの方が無理なく通える健康スタジオです。

  • 運動がはじめての方でも参加しやすいやさしいレッスン
  • 椅子を使い、無理のない姿勢で体を動かせる
  • 同年代の仲間と通うから、運動習慣が続けやすい
  • スタッフが体調や目的に合わせて声かけ・サポート
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池上スタジオの「呼吸&発声『声活』レッスン」は、椅子を使い、軽い運動と一緒に、ゆったりとした呼吸と声の出し方を練習する45分のレッスンです。大きな声を出す機会が減った方、声を出すのが久しぶりの方も参加しています。声のかすれが続いている方や、のどの治療中の方は、まず耳鼻咽喉科で原因を確かめ、医師に相談のうえご参加ください。

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この記事はまちFit編集部監修のもと、公的機関や学会、専門家の解説などが公開する情報を参照して作成しています。内容は一般的な健康情報の整理であり、特定の効果を保証するものではありません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とする医療行為に代わるものではありません。声のかすれが続く場合や、気になる体調の変化がある場合は、自己判断せず耳鼻咽喉科など医療機関にご相談ください。服用中の薬については、医師や薬剤師にご相談ください。緊急性が高いと感じたときは迷わず119番に通報してください。

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