高齢者のふくらはぎストレッチ|シニアが自宅でできる転倒予防習慣

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

目次

ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる理由

年齢を重ねると、ふくらはぎがだるく感じたり、夕方になると足がむくんだりすることが増えてきます。ふくらはぎのストレッチは、高齢者の足の血行促進やむくみのケア、そして転倒予防につながると期待できる、自宅で手軽に続けられる習慣です。この記事では、シニアの方が無理なく取り組める簡単なふくらはぎストレッチを、健康寿命を延ばす視点も交えてわかりやすくご紹介します。

ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれています。心臓から送り出された血液は、重力に逆らって足の先から再び上へ戻る必要があります。このとき、ふくらはぎの筋肉が伸び縮みして血液を押し上げるポンプのような役割を担っています。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、筋肉の収縮が血液や体液を心臓へ送り返す働きを助けることが紹介されています。

ところが加齢とともにふくらはぎの筋肉がかたくなり、動きも少なくなると、このポンプ機能が弱まりやすくなります。その結果、足のむくみや冷えを感じやすくなったり、血行が滞りやすくなったりします。ふくらはぎをやわらかく保つストレッチは、こうした変化にそなえて体力維持を支える、シニアにやさしいセルフケアといえます。フレイル予防やロコモティブシンドロームの対策としても、足まわりを動かす習慣は大切だと考えられています。

高齢者がふくらはぎストレッチで期待できる4つの変化

ふくらはぎのストレッチを続けることで、シニアの毎日にはさまざまなうれしい変化が期待できます。ここでは、高齢者がふくらはぎストレッチに取り組むことで得られると考えられる代表的な4つのポイントを整理してご紹介します。無理のない範囲で続けることが、転倒予防や介護予防の第一歩になります。

  • むくみ・冷えのケア:ふくらはぎの筋肉を動かすことで血行促進が期待でき、足にたまった水分や冷えの予防につながります。
  • 血流のサポート:ポンプ機能が働きやすくなり、下半身の血液が心臓へ戻りやすくなると考えられています。
  • 転倒予防:足首の柔軟性が高まると、地面をしっかりとらえやすくなり、つまずきにくい歩行につながると期待できます。
  • 歩行の安定と体力維持:足腰がスムーズに動くことで歩くことがおっくうになりにくく、活動量の維持を後押しします。

特に高齢者にとって、転倒はその後の生活に大きく影響します。厚生労働省の令和7年(2025年)国民生活基礎調査によると、介護が必要となった主な原因のうち「骨折・転倒」は14.6%で第3位を占めています。日ごろから足首やふくらはぎをやわらかく保つことは、転倒予防、そして健康寿命を延ばすうえでも意味のある取り組みだといえます。

自宅でできる高齢者向けふくらはぎストレッチ5選

ここからは、シニアの方が自宅で安全に取り組めるふくらはぎストレッチを5つご紹介します。特別な道具はほとんど必要なく、壁や椅子、タオルがあれば十分です。痛みのない気持ちよい範囲で、呼吸を止めずにゆっくり伸ばすことがポイントです。すべてを一度に行う必要はありません。できるものから、毎日の習慣に少しずつ取り入れてみてください。

① 壁を使ったふくらはぎ伸ばし

壁に両手をつき、片足を後ろへ大きく引きます。後ろの足のかかとを床につけたまま、前の足のひざをゆっくり曲げていくと、後ろ足のふくらはぎからアキレス腱にかけてじんわり伸びます。20〜30秒ほどキープし、左右2回ずつを目安に行いましょう。反動をつけず、伸びている感覚を味わうように行うのがコツです。

② 椅子に座ってタオルで足首起こし

椅子に浅く腰かけ、片方の足を前に伸ばします。足の裏にタオルをひっかけ、両手で手前にゆっくり引き寄せると、ふくらはぎがやさしく伸びます。バランスに不安がある方でも座ったまま安全に行えるのが魅力です。左右それぞれ20秒ほど、無理のない範囲で伸ばしてください。

③ かかとの上げ下げ(カーフレイズ)

椅子の背もたれや壁につかまって立ち、両方のかかとをゆっくり持ち上げてつま先立ちになり、再びゆっくり下ろします。ふくらはぎの筋肉を動かすことで血行促進が期待でき、ポンプ機能を働かせる運動にもなります。10回ほどを1セットとして、1日1〜2セットから始めてみましょう。ふらつく場合は手すりや壁をしっかり支えにしてください。

④ 足首回し

椅子に座り、片方の足を軽く持ち上げて足首を大きくゆっくり回します。右回り・左回りを各5回ずつ行うと、足首まわりの血流やふくらはぎの動きがなめらかになりやすくなります。テレビを見ながらでもできる、ながらケアとしておすすめです。

⑤ 段差を使ったふくらはぎ伸ばし

階段や玄関の段差を利用し、手すりにつかまって足の前半分を段にのせ、かかとを段の下へゆっくり落とします。ふくらはぎがしっかり伸びますが、転倒予防のため手すりをしっかり持ち、無理をしないことが大切です。不安な方は①や②の安全な方法を中心に続けてください。

シニアが安全にふくらはぎストレッチを続けるための注意点

ふくらはぎストレッチは手軽な反面、やり方を誤ると足首やアキレス腱を痛めてしまうこともあります。高齢者が安全に、そして長く続けるために気をつけたいポイントをまとめました。体力維持のためにも、痛みなく気持ちよく行える範囲を守ることが何より大切です。

  • 痛みが出たら中止する:「痛気持ちいい」を通り越して痛みを感じたら、すぐにやめましょう。
  • 反動をつけない:勢いで伸ばすと筋を痛めやすいため、ゆっくりとした動きを心がけます。
  • 呼吸を止めない:自然な呼吸を続けることで、筋肉がゆるみやすくなります。
  • お風呂上がりがおすすめ:体が温まり血行促進が進んだ状態では、筋肉がやわらかく伸ばしやすくなります。
  • 持病がある方は医師に相談を:足の血管の病気や関節の痛みがある場合は、かかりつけ医に相談してから始めると安心です。

ストレッチは、続けることではじめて体の変化につながっていくものです。一般的には、柔軟性は少しずつ高まっていくとされていますので、一日で結果を求めず、毎日こつこつ取り組む姿勢が、フレイル予防や介護予防の観点からも望ましいといえます。

ふくらはぎストレッチを毎日の習慣にするヒント

せっかくのふくらはぎストレッチも、続かなければもったいないものです。ここでは、シニアの方が無理なく毎日の生活に取り入れ、習慣として定着させるためのヒントをご紹介します。ほかの運動と組み合わせることで、転倒予防や健康寿命を延ばす効果もいっそう期待できます。

まずは「歯みがきのあと」「朝起きたら」など、毎日の決まった行動とセットにすると忘れにくくなります。テレビを見ながらの足首回しや、椅子に座ってのストレッチなら、ながらでも続けやすいでしょう。さらに、ふくらはぎがやわらかくなると歩くことが楽になり、ウォーキングなどの有酸素運動にも取り組みやすくなります。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、年齢を問わず座りっぱなしを減らし、こまめに体を動かすことがすすめられています。

足腰全体のケアを考えるなら、ふくらはぎだけでなく、腰やももまわりのストレッチ、筋力づくりも組み合わせるとバランスがよくなります。ロコモティブシンドロームやフレイル予防を意識し、下半身全体をまんべんなく動かしていきましょう。足腰が弱ってきたと感じる原因や、日常でできるケアについては、次の記事もあわせてご覧ください。

ふくらはぎストレッチに関するよくある質問

最後に、高齢者のふくらはぎストレッチについて、シニアの方やご家族からよく寄せられる質問にお答えします。日々のセルフケアの参考にしてください。

ふくらはぎストレッチは毎日行っても大丈夫ですか?

はい、痛みのない範囲であれば毎日行っても問題ないと一般的にはされています。むしろ、毎日少しずつ続けることで柔軟性の維持や血行促進が期待できます。ただし、強い痛みや違和感がある日は無理をせずお休みしましょう。

どのくらいの時間・回数を目安にすればよいですか?

一つのストレッチにつき20〜30秒ほど、左右2回ずつを目安にするとよいでしょう。全部で5〜10分程度から始め、慣れてきたら少しずつ続ける習慣にしていくのがおすすめです。

運動に自信がなくてもできますか?

ご安心ください。今回ご紹介した椅子に座って行う方法や足首回しは、バランスに不安のある方でも取り組みやすい内容です。まずは座ったままできるものから、無理のない範囲で始めてみてください。

朝と夜、どちらの時間帯に行うのがよいですか?

どちらでも構いませんが、体が温まっているお風呂上がりや就寝前は筋肉がやわらかく伸ばしやすい時間帯です。朝に行うと一日の活動に向けて足が動かしやすくなると感じる方もいます。ご自身の生活リズムに合わせて選んでください。

よく足がつるのですが、予防につながりますか?

ふくらはぎをやわらかく保ち血行を整えることは、足がつりにくい状態づくりに役立つと考えられています。ただし、頻繁につる場合は水分やミネラルの不足、別の要因が隠れていることもあるため、続くようなら医療機関にご相談ください。

持病がある場合に気をつけることはありますか?

足の血管の病気や関節の痛み、心臓の疾患などがある方は、自己判断で始める前にかかりつけの医師へ相談することをおすすめします。医師の指示のもと、無理のない範囲で取り組むことが安全につながります。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|ふくらはぎストレッチで足元から健やかな毎日を

ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓へ送り返す大切な役割を担っています。高齢者がふくらはぎのストレッチを続けることは、むくみや冷えのケア、血行促進、そして転倒予防につながると期待でき、健康寿命を延ばす毎日の習慣づくりを支えてくれます。壁や椅子を使った安全な方法から、無理のない範囲で始めてみましょう。

今日から始めるふくらはぎケアの習慣:

  • お風呂上がりに壁を使ったふくらはぎ伸ばしを左右2回
  • テレビを見ながら足首回しを右回り・左回り各5回
  • 椅子や壁につかまってかかとの上げ下げを1日10回
  • 歩くことと組み合わせて、足腰全体の体力維持を意識する

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編集体制:本記事はまちFit編集部が企画・執筆し、まちFitスタジオ運営者監修のもとで内容を確認しています。掲載情報は公開時点のものです。

免責事項:本記事は健康づくりに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。体調やお身体の状態には個人差があります。持病のある方や体調に不安のある方は、運動を始める前にかかりつけの医師にご相談ください。

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