シニアの目の病気|60代・高齢者に多い白内障・緑内障と受診の目安

明るい窓辺で片手で片目を隠し、壁のカレンダーの線の見え方を確かめる60代女性(シニアの目の病気と見え方のセルフチェックのイメージ)

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

「新聞の文字がかすむ」「明るい場所がまぶしい」「片方の目だけ見え方がおかしい気がする」――60代を過ぎると、こうした見えにくさを「年のせい」で片づけてしまいがちです。けれども高齢者に多い目の病気の中には、白内障のようにゆっくり進むものだけでなく、緑内障や加齢黄斑変性のように自覚症状が出にくいまま視力低下や視野の欠けが進むもの、網膜剥離のように早急な受診が必要なものもあります。

この記事では、60代・70代のシニアご本人とご家族に向けて、年齢とともに増える目の病気の種類と見え方の特徴、早急に受診したい危険なサイン、眼科の定期検診と自宅でできるセルフチェック、紫外線対策や禁煙など目を守る生活習慣を、日本眼科学会や健康長寿ネット、厚生労働省の情報をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。

目次

60代から増える目の病気と、見えにくさのサイン

目の見え方は、40代ごろから少しずつ変わり始めます。誰にでも起こる年齢による変化と、病気のサインとを見分けることが、受診のタイミングを逃さない第一歩です。ここでは、まず加齢による身近な変化を確認し、そのうえで高齢者に多い目の病気と主な見え方を一覧で整理します。

老眼(老視)は40代ごろから。近視の人も例外ではない

日本眼科学会によると、老眼(老視)は、遠くや近くに自由にピントを合わせる力が年齢とともに衰え、近くのものが見えにくくなる状態です。40代くらいから、近くを見る作業で目が疲れるといった不快感を感じ始めます。よく「近視の人は老眼にならない」といわれますが、同学会はこれを誤りとしており、近視の人もふだんの眼鏡をかけたままでは手元がぼやけるといった形で症状が出ます。対策は眼鏡やコンタクトレンズが基本です。

「虫が飛ぶように見える」飛蚊症は、増え方に注意

目の中を満たすゼリー状の硝子体(しょうしたい)は、年齢とともに液状化して網膜から離れていきます(後部硝子体剥離)。日本眼科学会は、これは多くの場合、加齢に伴う自然な変化だとしています。このとき、黒い糸くずや虫のような影が目の動きに合わせて動いて見える「飛蚊症(ひぶんしょう)」や、視界の端に光が走る「光視症(こうししょう)」を感じることがあります。多くは時間とともに落ち着きますが、同学会は「急に飛蚊症が増えたり、光が頻繁に見えるようになった場合は、網膜裂孔や網膜剥離が起こっている可能性があります。」として、できるだけ早い眼科受診をすすめています。

高齢者に多い目の病気と、主な見え方の特徴

高齢者に多い主な目の病気と、それぞれに出やすい見え方の変化をまとめました。どれも日本眼科学会の病気の解説にもとづいています。いくつかは初期にほとんど症状が出ないため、「症状がない=目が健康」とは限らない点に注意してください。

病気主な見え方の変化気づきやすさ
白内障かすむ・まぶしい・だぶって見える・視力低下通常ゆっくり進み、軽いうちは症状がない
緑内障視野が欠ける・視力低下初期にはほとんど自覚がない場合が多い
加齢黄斑変性中心がゆがむ・中心が暗く欠ける・視力低下片目ずつ見ると気づきやすい
糖尿病網膜症かすむ・視力低下・視野の一部が暗い・飛蚊症が増える初期の段階では自覚症状がほとんどない
網膜剥離飛蚊症・光視症・カーテンがかかったように欠ける痛みがなく、無症状のまま進むこともある
ドライアイ乾く・かすむ・まぶしい・ゴロゴロする・疲れる「乾く」以外の症状で現れることも多い
日本眼科学会「目の病気」の各疾患の解説をもとに作成

先に確認:急いで受診したい・救急車を呼びたい目の症状

目の病気の多くは時間をかけて進みますが、中には数分から数日のうちに見え方が大きく変わり、一刻を争うものもあります。また、見え方の異常が目ではなく脳の病気のサインである場合もあります。次のような症状が出たら、様子を見ずに眼科や救急を受診してください。

救急車を呼ぶ目安:見える範囲が狭い・二重に見える

厚生労働省の「こんな時は迷わず119へ」は、高齢者で救急車を呼ぶ目安として、顔の症状の中に「見える範囲が狭くなる」「周りが二重に見える」を挙げています。同じ欄には「顔半分が動きにくい、しびれる」「笑うと口や顔の片方がゆがむ」「ろれつがまわりにくい」も並んでいます。こうした症状が見え方の異常といっしょに急に出たときは、迷わず119番に電話しましょう。

血圧が高い方は、脳卒中のサインと血圧の目安もあわせて確認しておきましょう。上の記事では、救急車を呼ぶ症状と家庭血圧の測り方を整理しています。

急に見えにくくなったら、その日のうちに眼科へ

日本眼科学会は、数分から数日以内に起こる視力低下を「急激な視力低下」とし、その原因として急性緑内障発作、目の中の出血(硝子体出血)、網膜の血管閉塞、網膜剥離、脳卒中や一過性脳虚血発作などを挙げています。そのうえで「急激な視力低下の原因は重篤なものが多く、速やかに眼科を受診して検査を受けることが重要です。」としています。とくに次のような症状は注意が必要です。

  • 片方の目が突然真っ暗になる:網膜中心動脈閉塞症では多くの場合このように感じ、視力が極端に下がります。日本眼科学会は「緊急の対応が必要な眼科救急疾患」としています
  • 数分から数十分で見え方が戻った:一過性黒内障(いっかせいこくないしょう)と呼ばれ、同学会は「脳梗塞の前兆である可能性もあるため、精密検査が必要です。」としています
  • カーテンがかかったように視野の一部が欠ける:網膜剥離が進んだときの症状です。「網膜には痛みを感じる神経がないため、痛みはありません。」とされ、痛みがないからと放置しないことが大切です
  • 目の強い痛みと見えにくさに、吐き気・嘔吐をともなう:急性緑内障発作では、眼圧が正常値の倍以上に急に上がり、眼痛、視力低下、嘔気、嘔吐などが生じます

高齢者に多い目の病気5つ|原因・症状・治療

ここからは、高齢者に多い目の病気を一つずつ見ていきます。どの病気も、早く見つけて治療や経過観察を続けることで、見え方を保てる可能性が高まります。自分やご家族に当てはまるものがないか、症状と気づきやすさに注目して読んでみてください。

白内障:60歳代で約7割。手術で見え方の改善が期待できる

白内障は、目の中でレンズの役割をする水晶体が濁り、見え方が低下する病気です。日本眼科学会は「白内障の主な原因は加齢です。そのため60歳代で約70%、70歳代で90%、80歳代ではほとんどの人が白内障になります。」としています。加齢以外に、喫煙や紫外線、糖尿病、ステロイドなどの薬も進行させる要因に挙げられています。進行すると視力低下、だぶって見える、まぶしさが強くなるといった症状が出ますが、軽いうちは症状がなく、通常はゆっくり年月をかけて進みます。

進行を遅らせる点眼薬はあるものの、濁った水晶体をもとに戻すことはできないため、主な治療は手術です。手術では濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを入れます。健康長寿ネットは、手術の所要時間はおよそ20~30分で、局所麻酔のため手術中に痛みはないと説明しています。視力が何まで下がったら手術という厳密な基準はなく、同ネットは、見えにくさが仕事に影響している、外の光がまぶしく極端に見えにくい、視力が0.7以下に下がり運転免許証の更新ができない、といった場合に手術についてかかりつけ医と相談するよう案内しています。

見え方の変化をきっかけに運転を続けるかどうか迷っている方は、免許返納のタイミングと進め方も参考にしてください。

緑内障:40歳以上の20人に1人。自覚がないまま視野が欠ける

緑内障は、目で受け取った情報を脳に伝える視神経が傷み、視野が欠けたり視力が下がったりする病気です。日本眼科学会によると、岐阜県多治見市で2000年から2001年にかけて行われた大規模な研究で、40歳以上の男女の有病率は約5%、つまり20人に1人でした。多くの患者さんの眼圧が正常範囲内であることもわかっており、同学会は「緑内障は日本人の後天失明原因の第1位となっています。」としています。

緑内障がやっかいなのは、「緑内障の視野欠損は初期にはほとんど自覚がない場合が多く、治療が遅れることがあります。」とされている点です。健康長寿ネットも、ふだんは両目で見ているため初期の自覚症状はほとんどなく、定期検診で緑内障と診断された人の9割は自覚症状がなかったというデータがあると紹介しています。治療は点眼薬・レーザー・手術のいずれも眼圧を下げることが目的で、多くの場合は生涯にわたって続けます。なお、閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障の方は市販のかぜ薬や鼻炎薬にも使えないものがあるため、受診時や薬を買うときは緑内障であることを医師や薬剤師に伝えましょう。

加齢黄斑変性:中心がゆがむ・暗く欠ける

加齢黄斑変性は、年齢とともに網膜の中心部にある「黄斑(おうはん)」が傷み、見ようとする部分が見えにくくなる病気です。日本眼科学会によると、主に50歳以上にみられ、年齢が上がるほど多くなり、日本では成人の失明原因の第4位となっています。中心がゆがんで見える(変視症)、中心が暗く欠けて見える(中心暗点)といった症状が特徴で、網膜の下に大きな出血が起こると突然大きく視力が下がることもあります。

日本では異常な血管が伸びてくる「新生血管型」が大部分を占め、目の中に薬を注射する治療などで視力を保ったり改善したりできる人が増えています。一方で、治療で落ち着いても再発することや、もう一方の目にも起こりやすいことが知られており、症状がないときも定期的な通院が大切です。予防について同学会は「喫煙は、自分で変えられる最も重要な危険因子です。」とし、禁煙を強くすすめています。

糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症:持病がある人は眼科の定期受診を

糖尿病網膜症は、血糖値の高い状態が続くことで網膜の血管が傷む病気で、日本では成人の中途失明原因の上位を占めています。日本眼科学会は、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、「症状がなくても年1回の定期検査が推奨されます。」としています。治療の基本は、血糖・血圧・脂質の全身の管理です。

また、健康長寿ネットは、高齢者の視力低下の原因となる病気として、網膜の静脈が詰まる網膜静脈閉塞症を挙げています。50歳以上に多く、とくに高血圧を持病として持っている方が80%を占めるとされています。糖尿病や高血圧など生活習慣病の治療中の方は、内科だけでなく眼科も定期的に受診しましょう。

ドライアイ:「乾く」以外の症状にも注意

ドライアイは、目の表面を覆う涙が崩れやすくなり、目の不快感や見えにくさが生じる病気です。日本眼科学会によると、日本で2200万人もの患者さんがいるといわれ、症状は「目がかわく」だけでなく、目がかすむ、まぶしい、目が疲れる、目が痛い、ゴロゴロする、涙が出るなどさまざまです。危険因子には加齢のほか、長時間画面を見ること、低湿度やエアコン・送風の環境、喫煙などが挙げられています。

軽い症状は市販の目薬でも改善できるとされますが、症状が強ければ眼科を受診しましょう。日常生活では、画面を見る時間を減らす、エアコンを調整する、加湿器を使うことも効果があるとされています。冬の乾燥した室内では、肌と同じように目の乾燥にも気を配りたいところです。

暖房で空気が乾く季節は、肌のかゆみも出やすくなります。上の記事では、湿度の目安や保湿のタイミングなど、乾燥から体を守る習慣を紹介しています。

目の病気を早く見つけるための眼科検診とセルフチェック

ここまで見てきたように、緑内障や糖尿病網膜症など、高齢者に多い目の病気の中には自覚症状がほとんどないまま進むものがあります。早く見つけるための柱は、症状がなくても受ける眼科の定期検診です。そのうえで、自宅でできる簡単なセルフチェックを習慣にすると、見え方の変化に気づきやすくなります。

40歳を過ぎたら、年に1度は眼科の定期検診を

健康長寿ネットは「特に気になる症状がない人でも、40歳になったら年に1度は眼科の定期検診を予約しましょう。」としています。眼科では、視力検査に加えて、眼圧検査、目の奥の網膜や視神経を見る眼底検査、見える範囲を調べる視野検査などを組み合わせて、緑内障などを診断します。糖尿病のある方は、日本眼科学会が示すとおり症状がなくても年1回の定期検査を受けましょう。

片目ずつ見るセルフチェック

ふだんは両目で見ているため、片方の目の異常をもう片方の目が補ってしまい、見え方の変化に気づきにくくなります。日本眼科学会は、加齢黄斑変性の検査として、方眼紙のような図を片目ずつ見て線のゆがみや見えない部分を調べる「アムスラー検査」を紹介し、自宅でも確認でき、早期発見や経過観察に役立つとしています。ときどき片目を手で隠し、次のような点を確かめてみましょう。

  • カレンダーや障子の格子など、まっすぐな線がゆがんだり波打ったりして見えないか
  • 見つめている中心が暗い、欠けている、ぼやけていると感じないか
  • 左右の目で、明るさや色の見え方に大きな差がないか
  • 黒い点や糸くずのような影が、急に増えていないか

セルフチェックで異常がなくても、目の病気がないとは言い切れません。とくに緑内障の初期の視野の欠けは自分では気づきにくいため、セルフチェックは定期検診の代わりではなく、受診のきっかけをつかむための補助と考えてください。

ご家族が気づきたい見えにくさのサイン

日本眼科学会は、見る働きが十分に回復せず日常生活に支障がある状態を「ロービジョン」と呼び、その症状として、文字が読みにくい、顔が識別しにくい、視野が欠ける、段差や障害物に気づきにくい、まぶしく感じる、暗いところで見えにくいなどを挙げています。その結果、読書やテレビ視聴、外出、家事などが難しくなることがあるとしています。離れて暮らす親が、新聞や本を読まなくなった、テレビに近づいて見るようになった、外出を控えるようになったといった変化があれば、見えにくさが隠れていないか気にかけ、眼科の受診をすすめてみましょう。

親の体力や暮らしの変化が気になるご家族に向けて、上の記事では、家族ができるサポートと対策をまとめています。

目の健康を守るために今日からできる生活習慣と暮らしの工夫

加齢による目の変化そのものを止めることはできませんが、病気を進めやすい要因を減らしたり、見えにくさがあっても安全に暮らせるように環境を整えたりすることはできます。目のために見直したい生活習慣と、見えにくさがあるときの暮らしの工夫を紹介します。

禁煙と紫外線対策:白内障・加齢黄斑変性の危険因子を減らす

喫煙は、日本眼科学会が白内障を進行させる要因として挙げ、加齢黄斑変性では「自分で変えられる最も重要な危険因子」としています。国内の研究でも、喫煙者は進行した加齢黄斑変性になる危険が数倍高いと報告されています。また、紫外線も白内障を進行させる要因の一つです。健康長寿ネットは、帽子やサングラス、UVカット加工の眼鏡などで目を保護することをすすめ、夏場だけでなく一年を通しての対策が必要だとしています。

生活習慣病の管理と、目にやさしい食事

糖尿病や高血圧は、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症など目の病気と深く関わります。健康長寿ネットは、白内障の予防の観点からも、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を防げるよう生活習慣を見直すことや、野菜や果物を毎日とることをすすめています。日本眼科学会は、魚や緑黄色野菜・果物を多くとり、脂肪の多い食事に偏らないバランスのよい食生活が、加齢黄斑変性の発症や進行を抑えるのに役立つと考えられているとしています。なお、同学会はサプリメントについて、ある程度進行した方などにすすめられる一方、ごく初期の方や発症していない方での予防効果は確立していないとしています。サプリメントを使う場合は眼科医に相談しましょう。

一方で、緑内障について日本眼科学会は「現在のところ緑内障は生活習慣病ではないとされています。」とし、診断されても通常どおりの生活を送るよう呼びかけています。緑内障の進行を抑えるうえで大切なのは、生活を制限することよりも、点眼などの治療と定期的な通院を自己判断でやめずに続けることです。

見えにくさがあっても安全に暮らすための工夫

見えにくさがあると、段差や障害物に気づきにくくなります。健康長寿ネットは、転倒予防の住環境の整備として、段差をなくすことや、暗い廊下やトイレなどに自動点灯の照明を設置することを挙げています。同ネットは、転倒予防には下肢筋力とバランス機能の改善が有効だとしており、住まいの工夫と体づくりの両面から転倒予防に取り組みましょう。

転倒の原因は見え方だけではありません。上の記事では、足腰の筋力やバランスなど、60代から知っておきたい転倒のリスクと体づくりの習慣を紹介しています。

治療を続けても見え方の回復が難しい場合は、拡大鏡や拡大読書器、遮光眼鏡などの補助具を使ったり、生活環境を工夫したりする「ロービジョンケア」を眼科で相談できます。日本眼科学会によると、ロービジョンケアでは身体障害者手帳の申請書類の作成などを通じて行政の福祉サービスにつなぐ支援も行われています。住まいの困りごとや介護サービスの利用については、地域の相談窓口も頼りになります。

暮らしの困りごとをどこに相談すればよいか迷ったら、上の記事で紹介している地域包括支援センターが身近な窓口になります。

よくある質問

60代・70代のシニアの目の病気について、ご本人やご家族が気になりやすい点をまとめました。

60代で目がかすむのは、老眼と白内障のどちらですか?

自分で見分けるのは困難です。老眼(老視)は40代ごろから近くのものが見えにくくなる変化で、眼鏡で見え方を補えます。白内障は水晶体が濁る病気で、日本眼科学会によると60歳代で約70%の人に見られ、かすむ、まぶしい、だぶって見えるといった症状が出ます。手元だけでなく遠くもかすむ、眼鏡を替えても見えにくいといった場合は、眼科で検査を受けましょう。

目に症状がなくても、眼科を受診したほうがよいですか?

はい。緑内障や糖尿病網膜症は、初期には自覚症状がほとんどないまま進むことがあります。健康長寿ネットは、とくに気になる症状がない人でも40歳になったら年に1度は眼科の定期検診を予約するようすすめています。糖尿病のある方は、日本眼科学会も症状がなくても年1回の定期検査を推奨しています。

白内障の手術は、どのくらいの時間がかかり、痛みはありますか?

健康長寿ネットによると、白内障の手術は濁った水晶体を取り除いて人工の眼内レンズを入れるもので、所要時間はおよそ20~30分、局所麻酔をするため手術中に痛みはないとされています。手術後は眼科医の指示に従って定期的に診察を受けましょう。手術の時期に厳密な基準はないため、見えにくさで困っている場面をかかりつけの眼科医に伝えて相談してください。

緑内障と言われました。生活で気をつけることはありますか?

日本眼科学会は、緑内障は現在のところ生活習慣病ではないとされ、明らかに緑内障に良くない生活習慣はないとして、通常どおりの生活を送るよう呼びかけています。大切なのは、点眼などの治療と定期的な通院を自己判断でやめないことです。閉塞隅角緑内障の方は、市販のかぜ薬などにも使えないものがあるため、薬を買うときや他の病気で受診するときは緑内障であることを伝えましょう。

飛蚊症(黒い点や糸くずが見える)は、放っておいても大丈夫ですか?

加齢による飛蚊症の多くは自然な変化で、時間とともに落ち着くことが多いとされています。ただし日本眼科学会は、急に飛蚊症が増えたり、光が頻繁に見えるようになったりした場合は、網膜裂孔や網膜剥離が起こっている可能性があるとして、できるだけ早い眼科受診をすすめています。視野の一部がカーテンがかかったように欠けるときも、早急に受診してください。

目の病気を予防するために、日常生活でできることはありますか?

年齢による変化を止めることはできませんが、危険因子を減らすことはできます。日本眼科学会は、喫煙を白内障の進行要因、加齢黄斑変性の最も重要な危険因子としています。健康長寿ネットは、帽子やサングラスで一年を通して紫外線から目を守ること、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を防ぐ生活を送ることをすすめています。あわせて、症状がなくても眼科の定期検診を受けることが大切です。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|高齢者の目の病気は「年のせい」にせず、早めの眼科受診を

白内障は60歳代で約7割に見られ、緑内障は40歳以上の20人に1人とされるなど、目の病気は高齢者にとって身近なものです。緑内障や糖尿病網膜症のように自覚症状がないまま進む病気もあるため、見え方の変化を年のせいと決めつけず、症状がなくても眼科の定期検診を受けることが、見える毎日を守る土台になります。

今日から始める目の健康の習慣:

  • 40歳を過ぎたら、症状がなくても年に1度は眼科の定期検診を受ける
  • ときどき片目ずつ隠して、ゆがみ・欠け・見え方の左右差を確かめる
  • 急な視力低下や視野の欠け、飛蚊症の急な増加はその日のうちに受診する
  • 禁煙し、帽子やサングラスで一年を通して紫外線から目を守る
  • 足元を明るくし、段差に気づきやすい住まいで転倒予防につなげる

見え方の変化に備えて、転びにくい体づくりをまちFitで

目の病気そのものは眼科での検査と治療が基本です。そのうえで、見え方が変わっていく年代だからこそ、転倒予防のための体づくりも続けておきたいところです。健康長寿ネットは、転倒予防には下肢筋力とバランス機能の改善が有効だとしています。まちFitは「健やかな毎日を、まちのそばで。」をコンセプトに、60代からのシニアの方が無理なく通える健康スタジオです。体調に合わせて、同世代の仲間と一緒に体を動かす習慣を続けられます。

  • 椅子を使うなど、無理のない姿勢で続けられる運動
  • 体調や目的に合わせて強さを選べるレッスン
  • 同年代の仲間と通うから、運動習慣が続けやすい
  • スタッフが体調や目的に合わせて声かけ・サポート
まちFit池上スタジオで体を動かすシニアの様子

池上と川崎のスタジオでは、歩くために必要な下半身の筋肉を自分のペースで動かしていく45分のレッスン「いつまでも自分の足で歩くための筋トレ」も開いています。筋トレが初めての方や、体力に自信のない方も参加できます。目の治療中で運動の制限を受けている方は、主治医に相談してからご参加ください。

まずは見学や体験から始めてみませんか?

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この記事はまちFit編集部監修のもと、公的機関や学会などが公開する情報を参照して作成しています。内容は一般的な健康情報の整理であり、特定の効果を保証するものではありません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とする医療行為に代わるものではありません。目の症状や見え方の変化、服用中の薬について気になることがある場合は、自己判断せず眼科医や薬剤師にご相談ください。

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