60代の首が痛い原因|高齢者に多い首の痛みと自宅ストレッチ・受診の目安

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
「朝起きると首が痛い」「振り向くと首がつっぱる」「首から肩、腕のほうまで痛む」――60代になって、首が痛いと感じる場面が増えていませんか。MSDマニュアル家庭版は「首の痛みは腰痛と同様によくみられ、加齢とともにますます多くみられるようになります。」としています。多くは筋肉や関節の問題で、市販の鎮痛薬や生活の工夫でやわらぐとされていますが、なかには早めの受診が必要なものや、すぐに救急車を呼ぶべきものもまぎれています。
この記事では、60代・高齢者に多い首の痛みについて、最初に「すぐに救急車を呼びたいサイン」と「早めに受診したいサイン」を確認し、そのあとで考えられる原因、自宅でできるストレッチ、首に負担をかけない暮らし方、痛みを繰り返さないための運動習慣を、日本整形外科学会、MSDマニュアル家庭版、厚生労働省、長寿科学振興財団(健康長寿ネット)の情報をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。
先に確認|首の痛みですぐに救急車を呼びたいサイン
首が痛いとき、まず確かめておきたいのは「首の痛み以外にどんな症状があるか」です。MSDマニュアル家庭版は、首の痛みの原因として多くはないものの重い病気に、首の動脈の内側が裂ける「解離」、髄膜炎、脊髄の腫瘍や感染症、心臓発作や狭心症を挙げています。次のような症状があるときは、セルフケアより先に119番で救急車を呼んでください。
胸の不快感・冷や汗・息苦しさをともなう
MSDマニュアル家庭版は、首または腕に広がる胸の痛みは、狭心症や心臓発作などの心臓の病気が原因であることがあるとしています。心臓発作や狭心症の特徴として、突然でときに繰り返す発汗、呼吸困難、胸の不快感を挙げ、通常は胸にも痛みがあるとしています。首やあごの痛みとあわせて胸が苦しい、冷や汗が出る、息が苦しいといったときは、首の問題と決めつけずに救急車を呼びましょう。
激しい頭痛・ろれつが回らない・片側の手足に力が入らない
同マニュアルは、首の動脈の内層が裂けている場合の特徴として、通常は絶え間なく続く頭部、頸部、または顔面の痛みと、平衡感覚や味覚の喪失、錯乱、体の左右片側にみられる腕と脚の筋力低下、飲み込みにくさ、話しにくさ、見え方の異常などの神経の症状を挙げています。厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」も、高齢者で「すぐに救急車を呼びましょう!」という症状として、次のようなものを挙げています(一部を抜粋)。
- 突然の激しい頭痛
- 急にふらつき、立っていられない
- 顔半分が動きにくい、しびれる
- ろれつがまわりにくい
- 周りが二重に見える
- 突然のしびれ
- 突然、片方の腕や足に力が入らなくなる
発熱・ひどい頭痛があり、首を前に曲げると痛む
MSDマニュアル家庭版は、髄膜炎の特徴として、重度の頭痛と、首を前に曲げたときに悪化するが横にひねったときには悪化しない首の痛みを挙げ、通常は発熱や嗜眠(強い眠気)、錯乱をともなうとしています。熱があってひどく頭が痛い、首を前に曲げにくい、呼びかけへの反応がぼんやりしているといったときも、すぐに受診してください。
首が痛いときに早めに受診したいサイン
救急車を呼ぶほどではなくても、自己判断でストレッチを続けず、医療機関で原因を確かめたほうがよい首の痛みがあります。
「警戒すべき徴候」があるとき
MSDマニュアル家庭版は、首の痛みがある人で注意が必要な「警戒すべき徴候」として、次のものを挙げています。
- 腕や脚の筋力低下または感覚低下(神経の損傷の症状である可能性)
- 発熱
- 寝汗
- 頭痛
- 嗜眠(強い眠気)または錯乱
- 胸の不快感
- 突然の発汗または呼吸困難
- 痛みが運動で誘発されるか運動中にひどくなる
そのうえで「警戒すべき徴候があったり、ものを飲み込むのが難しかったり痛みを伴ったりする場合は、すぐに受診するべきです。」としています。警戒すべき徴候がなくても、ひどい痛みがある場合(特に市販の鎮痛薬で治まらない場合)は、翌日くらいまでには受診するよう勧めています。また、痛みがずっと続いてだんだん悪化し、安静にしても軽くならない場合、特に夜も痛みで眠れず汗をかく場合は、がんや感染症が疑われることがあるとしています。
手指の動かしにくさ・手足のしびれ・歩きにくさがあるとき
日本整形外科学会は「頚椎症性脊髄症」の症状として、ボタンのはめ外し、お箸の使用、字を書くことなどが不器用になる、歩行で脚がもつれるような感じがする、階段で手すりを持つようになる、手足のしびれが出る、といったものを挙げています。加齢にともなう首の骨(頚椎)の変化で、首の骨の中を通る脊髄が圧迫されて起こる病気です。
同学会は「高齢者では気づくのが遅れる場合があります」としています。「年のせいで手先が不器用になった」「足腰が弱って歩きにくい」と思っていた変化が、首から来ていることもあります。首の痛みが軽くても、こうした変化に心当たりがあれば整形外科で相談してください。
肩から腕・手にかけて痛みやしびれが広がるとき
日本整形外科学会は「頚椎症性神経根症」について、中年〜高齢の人で肩〜腕の痛みが生じ、腕や手指のしびれが出ることも多いと説明しています。脊髄から分かれて腕へ向かう「神経根」が、加齢による首の骨の変化で圧迫されたり刺激されたりして起こります。「一般に頚椎を後ろへそらせると痛みが強くなりますので、上方を見ることや、うがいをすることが不自由になります。」とされています。同学会は、基本的には時間とともに自然によくなる病気だとしていますが、よくなるまでに数か月以上かかることも少なくないとしています。腕の力が入りにくい、痛みが強くて日常生活に差しつかえるといったときは受診しましょう。
背中の痛みについても、同じように受診の目安から整理した記事があります。首から背中にかけて痛む方はあわせてご覧ください。

60代・高齢者の首の痛みで考えられる主な原因
受診の目安にあてはまらない首の痛みは、どこから来ているのでしょうか。MSDマニュアル家庭版は、首の痛みの一般的な原因として、次のようなものを挙げています。
- 首の筋肉のけいれん(筋肉がこわばって、頭を左右に回しにくくなる)
- 筋肉や靭帯の損傷(ねんざや挫傷)
- 変形性関節症などの関節炎
- 頸椎症(首の骨や関節、椎間板が年齢とともに変化する)
- 頸部脊柱管狭窄症(脊髄の通り道が狭くなる)
- 椎間板ヘルニア
同マニュアルは、大半の首の痛みはねんざや筋肉のけいれんが原因で、完全に消失するとしています。
加齢による首の骨(頚椎)の変化
日本整形外科学会のパンフレット「頚椎症」は、背骨をつなぎクッションの役目をしている椎間板は20歳過ぎから変性(老化現象)が始まるといわれると説明しています。変性が進むと椎間板にひびが入ったり徐々につぶれたりし、それにともなって骨が変形して出っ張り(骨棘)ができます。これが神経根に触れると神経根症に、脊髄の通り道が狭くなると脊髄症になります。同パンフレットは、不良姿勢、繰り返しの重量物の持ち上げ、頚椎に過度の負担のかかる運動などが、この変性を早める可能性があるとしています。
一方で同学会は、中年以降ではX線(レントゲン)での頚椎症性変化はほとんどの人に見られ、症状がなくてもMRIで脊髄の圧迫が見られることもあるため、検査の所見だけでは診断できないとしています。画像で「骨が変形している」と言われても、それだけで痛みの原因が決まるわけではありません。
前かがみ・猫背・同じ姿勢の続けすぎ
日本整形外科学会は、肩こりの症状として、首すじや首のつけ根から肩、背中にかけての張りやこり、痛みを挙げています。その原因として、首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くないこと(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバッグ、冷房などを挙げています。
健康長寿ネットは、パソコン作業などで首が前に出る姿勢が多い人は、首の後ろから肩、背中に広がる「僧帽筋(そうぼうきん)」が緊張しやすく、首の横から肩口にかけてこりを感じやすくなると説明しています。首と肩のこりのほぐし方は次の記事に、猫背の直し方は2本目の記事にまとめています。


上を向く姿勢・遠近両用眼鏡での見上げ
首を後ろにそらす姿勢も、首の痛みに関わります。日本整形外科学会は頚椎症性神経根症について「遠近両用眼鏡でパソコンの画面などを頚をそらせて見ていることも原因となることがあります。」としています。遠近両用眼鏡は下のほうで近くを見るつくりのため、顔を上げて画面をのぞきこむ姿勢になりがちです。パソコンやテレビ、スマートフォンを見るときに、あごを突き出して見上げる姿勢になっていないか見直してみましょう。
首が痛いときに自宅でできるセルフケアとストレッチ
MSDマニュアル家庭版は、首の痛みの一般的な対策として、痛みを和らげる薬の服用、痛みのある部位を温めたり冷やしたりすること、活動の修正、耐えられる程度の軽い運動を挙げています。ここでは、受診の目安にあてはまらない首の痛みに、自宅でできる工夫を紹介します。
始める前に|首を後ろへ強くそらさない
首のストレッチというと「首をぐるぐる回す」「天井を見上げて伸ばす」動きを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし先に紹介したとおり、日本整形外科学会は、頚椎症性神経根症では頚椎を後ろへそらせると痛みが強くなるとし、症状が出ないように頚椎を後方へそらせないようにすることを予防・治療の基本に挙げています。首の後縦靭帯骨化症についても、症状の悪化を防ぐための注意として「首を後ろに反らせすぎないこと」を挙げています。
60代以降は、気づかないうちに首の骨の変化が進んでいることもあります。上を向く動き、首を大きく回す動き、反動をつける動きは避け、「気持ちよい」と感じる範囲で、ゆっくり行いましょう。腕や手にしびれや痛みが走るときは、その場で中止してください。
温める|蒸しタオルや入浴で首から肩をゆるめる
日本整形外科学会は、肩こりの予防として「蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行を良くし疲労をとる。」「入浴し身体を温め、リラックスする。」ことを挙げ、治療としても蒸しタオルや入浴などによる温熱療法を挙げています。MSDマニュアル家庭版も、首の痛みに冷やすか温めることが助けになる場合もあるとしています。
首から肩にかけての重だるさやこりには、蒸しタオルや入浴で温める方法を試してみましょう。転んだりぶつけたりした直後の痛みや、熱をもって腫れているときは、自己判断で温めずに受診してください。
首・肩をほぐすやさしいストレッチ5つ
健康長寿ネット(長寿科学振興財団)の肩こり体操の解説ページは、首の横から肩、背中にかけての筋肉をゆるめる体操を紹介しています。そのうち、いすに座ったままでもできる5つを、首に痛みのある方向けの注意を添えて紹介します。同ページは、首や肩に痛みや障害がある方は主治医に相談してから行うよう呼びかけています。痛みが強い時期は無理に行わず、落ち着いてから始めましょう。
- 肩の上げ下げ:肩をすくめるように持ち上げ、3秒ほど力を入れたら、力を抜いて肩を下ろします。5回ほどくり返します。肩を上げるときに息を吸い、力を抜くときに「フ〜ッ」と吐きます。
- 肩まわし:肩甲骨が動くように、肩を大きく回します。前まわし・うしろまわしを、それぞれ5回程度ずつ行います。
- 首たおし:首を左右にゆっくり倒し、気持ちのよい角度で数秒間伸ばし続けます。同ページは手で補助するとさらに伸びるとしていますが、首に痛みがある方は手で引っぱらず、頭の重さで倒れる程度にとどめましょう。
- 胸・腕伸ばし:手をうしろで組み、組んだ手を体から少しずつ離していきます。胸や腕の付け根が心地よく伸びた状態で30秒ほど伸ばし続けます。同ページは顔を上に向けるとさらに伸びやすいとしていますが、首が痛い方は顔を上に向けず、正面を見たまま行いましょう。
- 背伸び:両腕を横へ広げ、胸を開くようにして背伸びをします。気持ちのよい時間背伸びをしたら、腕を下ろして力を抜きます。数回くり返します。
健康長寿ネットは、肩こり体操で筋肉を縮めたりゆるめたりすることで血流を促せるとし、パソコン作業や家事などの動作が続いたあとに、肩こりが起こる前に行うことを勧めています。肩の動きそのものが痛む・腕が上がりにくいという方は、五十肩のストレッチの記事も参考にしてください。

首に負担をかけない暮らし方の工夫
同じ姿勢を長く続けない
日本整形外科学会は、肩こりの予防の1つめに「同じ姿勢を長く続けない。」を挙げています。MSDマニュアル家庭版も、症状を悪化させる行動、例えば長時間座り続けること(特にコンピュータや電話などの電子機器を使っている場合)などを避けると役に立つことがあるとしています。読書や手芸、テレビ、スマートフォンに集中していると、つい同じ姿勢が続きます。ときどき立ち上がって、先ほどの肩の上げ下げや肩まわしで体をほぐしましょう。
寝るときの枕の高さと姿勢
MSDマニュアル家庭版は、首の痛みがある人の寝方について、次のように説明しています。
- 横向きで眠る人は、枕で頭を支えて、頭と首がまっすぐになるようにする(ベッドの方や天井の方に傾かないようにする)
- あお向けで眠る人は、首と頭が高くなりすぎないように枕で支える
- うつ伏せで眠るのは避ける
日本整形外科学会のパンフレット「頚椎症」は「一般的には首を軽く前屈気味にするほうが神経への刺激が少なくなりますが、個人差がありますので担当医とよく相談してください。」としています。首の病気で通院中の方は、枕の高さや寝る姿勢も主治医に相談してみましょう。
首の痛みを繰り返さないための運動習慣
日本整形外科学会のパンフレット「頚椎症」は、よい姿勢を保ち、頚椎に対する負担をできるだけ減らすことが重要で、そのためには運動で筋力を高めることも必要だとしています。MSDマニュアル家庭版も、医師や理学療法士が、ストレッチ運動と筋力を強化する運動(背中の上部を鍛える運動など)を勧めることがあるとしています。首だけでなく、姿勢を支える体全体を動かす習慣をつけていきましょう。
転ばないための体づくりも首を守る
首の骨の変化がある方にとって、転倒は特に避けたい事故です。日本整形外科学会は頚椎症性脊髄症について「転倒などの軽微な外傷で四肢麻痺(脊髄損傷)になる可能性が存在しますので、転倒しないように注意します。」としています。首の後縦靭帯骨化症でも、転倒・転落によって脊髄の症状が出たり悪化したりすることがあるとして、注意を呼びかけています。転倒を防ぐ体づくりや住まいの工夫は、次の記事にまとめています。

歩く習慣で体を動かす量をふやす
厚生労働省の「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」では、高齢者の身体活動について次のように推奨しています。
強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)。
同じ推奨シートは「筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を、週3日以上行うことを推奨する。」「筋力トレーニングを週2~3日」行うことも勧めています。そのうえで「上記の強度、推奨値に満たなくとも、少しでも身体活動を行うことを推奨する。」としています。首が痛い時期にいきなり40分を目指す必要はありません。痛みが落ち着いてきたら、近所を歩く時間を少しずつのばしていきましょう。歩くときに下ばかり見ず、目線を少し先に置くと、首が前に突き出す姿勢を避けやすくなります。歩き方のコツと始め方は次の記事で紹介しています。

よくある質問
首の痛みについて、よくいただく質問をまとめました。
- 首が痛いのは年のせいだから仕方ないのでしょうか?
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MSDマニュアル家庭版は、首の痛みは加齢とともにますます多くみられるようになるとしていますが、大半はねんざや筋肉のけいれんが原因で、完全に消失するとしています。また日本整形外科学会は、中年以降はX線での首の骨の変化がほとんどの人に見られ、検査の所見だけでは診断できないとしています。「年のせい」とあきらめず、姿勢や温め方、軽い運動を見直してみましょう。手指の動かしにくさや手足のしびれ、歩きにくさがある場合は、首の骨の中の神経の病気のこともあるので整形外科で相談してください。
- 首が痛いとき、温めるのと冷やすのはどちらがよいですか?
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MSDマニュアル家庭版は、首の痛みに冷やすか温めることが助けになる場合もあるとしています。日本整形外科学会は、肩こりの予防として蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行を良くすることや、入浴で体を温めることを挙げています。首から肩にかけてのこりや重だるさには、温める方法を試してみましょう。転んだりぶつけたりした直後の痛みや、熱をもって腫れているときは、自己判断せず受診してください。
- 首が痛いときは、首を回して動かしたほうがよいですか?
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大きく回す動きや、天井を見上げるように後ろへそらす動きは避けましょう。日本整形外科学会は、頚椎症性神経根症では頚椎を後ろへそらせると痛みが強くなるとし、症状が出ないように後方へそらせないことを挙げています。首を横にゆっくり倒す、肩を上げ下げする・回すなど、痛みのない範囲でゆっくり動かす方法がおすすめです。腕や手にしびれや痛みが走るときは中止してください。
- どんな枕を選べばよいですか?
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MSDマニュアル家庭版は、横向きで眠る人は頭と首がまっすぐになるように枕で頭を支え、あお向けで眠る人は首と頭が高くなりすぎないように枕で支え、うつ伏せで眠るのは避けるよう勧めています。日本整形外科学会のパンフレットは、一般的には首を軽く前屈気味にするほうが神経への刺激が少なくなるものの、個人差があるため担当医とよく相談するよう勧めています。
- 首が痛いときは何科を受診すればよいですか?
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首の痛みや、肩から腕にかけての痛み・しびれ、手指の動かしにくさ、歩きにくさなどは整形外科で相談できます。ただし、胸の不快感や冷や汗・息苦しさをともなう、突然の激しい頭痛がある、ろれつが回らない・片方の手足に力が入らない、熱があって首を前に曲げると痛むといったときは、受診先を探すより先に119番で救急車を呼んでください。
- 首の痛みと手のしびれがあります。ストレッチを続けてもよいですか?
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手足のしびれや力の入りにくさは、MSDマニュアル家庭版が「警戒すべき徴候」に挙げている症状で、神経の損傷の症状である可能性があるとしています。自己判断でストレッチを続けず、早めに整形外科を受診しましょう。日本整形外科学会は、頚椎症性脊髄症では高齢者は気づくのが遅れる場合があるとしています。
参考にした主なデータ・指針
- MSDマニュアル家庭版「首の痛み」(首の痛みが加齢とともに多くみられること、一般的な原因と重篤な原因(首の動脈の解離・髄膜炎・脊髄の腫瘍や感染症・心臓発作や狭心症)とその特徴、警戒すべき徴候と受診のタイミング、一般的な対策、長時間座り続けることを避けること、寝るときの姿勢と枕、ストレッチ運動と筋力を強化する運動、大半の首の痛みは完全に消失することを引用)
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる「頚椎症性脊髄症」(手指の細かい動作・歩行・手足のしびれの症状、高齢者では気づくのが遅れる場合があること、加齢変化による脊髄の圧迫、検査所見だけでは診断できないこと、転倒などの軽微な外傷で四肢麻痺になる可能性があることを引用)
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる「頚椎症性神経根症」(肩〜腕の痛みと手指のしびれ、頚椎を後ろへそらせると痛みが強くなること、遠近両用眼鏡で頚をそらせて見ることも原因となりうること、基本的には自然によくなるが数か月以上かかることも少なくないこと、頚椎を後方へそらせないようにすることを引用)
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる「後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症」(首を後ろに反らせすぎないこと、転倒・転落により脊髄症状が出現・悪化することがあることを引用)
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる「肩こり」(首すじから肩・背中にかけての症状、姿勢・運動不足・同じ姿勢などの原因、同じ姿勢を長く続けない・蒸しタオルや入浴で温めるなどの予防と温熱療法を引用)
- 日本整形外科学会 パンフレット「整形外科シリーズ12 頚椎症」(PDF)(椎間板の変性と骨棘、神経根症と脊髄症のしくみ、変性を早める可能性のある要因、よい姿勢と運動で筋力を高めること、首を軽く前屈気味にするほうが神経への刺激が少ないが個人差があることを引用)
- 健康長寿ネット(長寿科学振興財団)肩こり体操の解説ページ(首が前に出る姿勢と僧帽筋の緊張、首や肩に痛みや障害がある場合は主治医に相談すること、肩の上げ下げ・肩まわし・首たおし・胸・腕伸ばし・背伸びの手順、筋の収縮と弛緩で血流を促すことを引用)
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」(上手な医療のかかり方)(高齢者ですぐに救急車を呼ぶべき症状を抜粋して引用)
- 厚生労働省「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」(強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)、筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2~3日、推奨値に満たなくとも少しでも身体活動を行うこと、という推奨事項を引用)
まとめ|首が痛いときは「サインの確認」から
60代・高齢者の首の痛みは、加齢による首の骨の変化や、前かがみ・同じ姿勢の続けすぎ、首から肩の筋肉の緊張などが重なって起こることが多く、大半は時間とともに軽くなります。ただし、胸の不快感や激しい頭痛、片側の手足の力の入りにくさなどをともなうときは救急車を、手足のしびれや歩きにくさがあるときは早めの受診を優先しましょう。
今日から始める首の痛み対策のポイント:
- セルフケアの前に、救急・早めの受診のサインがないかを確かめる
- 首は後ろへ強くそらさず、回さず、気持ちよい範囲でゆっくり動かす
- 蒸しタオルや入浴で首から肩を温め、肩の上げ下げ・肩まわしでほぐす
- 同じ姿勢を長く続けず、見上げる姿勢やうつ伏せ寝を避ける
- 転ばない体づくりと、歩く習慣で体を動かす量をふやす
首や肩をいたわりながら体を動かす習慣を、まちFitで
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