シニアの下痢が続く原因|60代・高齢者の対策と受診の目安

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まちFit
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「おなかの調子が悪く、下痢が何日も続いている」「高齢の親が下痢をしていて、食事も水分もあまりとれていないようだ」「下痢が長引くのは、年のせいなのか、病気のサインなのか」――60代・70代になると、こうした下痢の悩みや心配の声が聞かれます。
MSDマニュアル家庭版によると、下痢の多くは自然に治まり、ウイルス感染による下痢は通常24〜48時間で回復します。一方で、下痢が続くと体の水分や電解質(ナトリウムやカリウムなど)が失われ、非常に高齢の人ではとくにリスクが高くなるとされています。また、4週間を超えて続く下痢では、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患、薬の副作用などが原因になっていることがあります。高齢者の下痢が続くときは、どのくらい続いているかと、血便・発熱・脱水のサインがないかがポイントです。
この記事では、最初に「すぐに救急車を呼びたいサイン」を確認し、そのあとでシニアが気をつけたい脱水、下痢が続く主な原因、受診の目安と医師に伝えたいこと、自宅での水分補給と食事、下痢止め薬の注意点、家族にうつさないための手洗いと片づけ方を、MSDマニュアル家庭版、厚生労働省、総務省消防庁の情報をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。高齢の家族の下痢が気になるご家族にも役立つ内容です。
先に確認|下痢と一緒にこんな症状があれば、すぐに救急車を
厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」は、高齢者で「このような症状の時はすぐに救急車を呼びましょう!」として、次のような症状を挙げています(下痢と一緒に起こりうるものを抜粋)。
- 突然の激しい腹痛
- 突然の高熱
- 急にふらつき、立っていられない
- 血を吐く
- 急な息切れ、呼吸困難
同じページの「おとな」の一覧には、「激しい腹痛が持続する」「便に血が混ざる または、真っ黒い便が出る」も挙げられています。下痢と一緒にこうした症状が出ていれば、様子を見ずに119番に電話しましょう。
また、MSDマニュアル家庭版は脱水について「錯乱は激しい脱水状態であることを示す指標の一つだといえます。」としています。下痢が続いたあとで、受け答えがいつもと違う、ぼんやりして話がかみ合わないといった様子があるときも、ためらわずに救急車を呼んでください。
救急車を呼ぶか迷うときは、救急電話相談「#7119」が使える地域もあります。総務省消防庁によると、#7119は全国の一部の地域で実施されている事業で、東京都(東京消防庁救急相談センター)と神奈川県(かながわ救急相談センター)では、全年齢を対象に24時間受け付けています。お住まいの地域で使えるかは、事前に確かめておきましょう。
シニアの下痢でいちばん気をつけたいのは「脱水」
高齢者は、脱水に気づきにくい
MSDマニュアル家庭版は、下痢の合併症について「下痢になると、脱水が起こり、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、塩化物、重炭酸塩などの電解質が血液中から失われることがあります。」と説明しています。大量に失われると、筋力が落ちたように感じたり、血圧が下がって失神や心臓のリズムの乱れ(不整脈)が起きたりすることがあり、「非常に年少の小児や非常に高齢の人、衰弱している人、下痢がとてもひどい人で特にリスクが高くなります。」とされています。
脱水の解説ページでは、「脱水は特に高齢者によくみられます。口渇中枢が、若い人のように正常に機能しないからです。そのため、高齢者は自分が脱水状態であることに気づかない場合があります。」としています。さらに、夜中にトイレで目を覚ましたくない、尿失禁が心配といった理由で水分を控える方がいることや、年齢とともに体内の水分量が減る傾向があることも挙げられています。「のどが渇いていないから大丈夫」とは言い切れないのが、シニアの下痢の注意点です。ふだんの水分のとり方は、次の記事で詳しく紹介しています。

見逃したくない脱水のサイン
MSDマニュアル家庭版は、下痢のときの「警戒すべき徴候」のひとつとして「脱水の徴候(排尿減少、嗜眠、ぼんやりする、極端なのどの渇き、口腔乾燥)」を挙げています。脱水の解説ページでは、軽度から中等度の脱水の症状として、のどの渇き、発汗の減少、皮膚の弾力性の低下、尿の量の減少、口が乾くことが挙げられ、重度になると「のどの渇きが逆に減少することがあり」、立ち上がるときにふらつきや失神が起こりやすくなるとされています。
- トイレに行く回数や、尿の量がいつもより少ない
- 口の中や舌が乾いている
- うとうとしている、ぼんやりして元気がない
- 立ち上がったときに、ふらつく・目の前が暗くなる
離れて暮らしている高齢の家族には、電話で「おしっこは出ている?」「水分はとれている?」とたずねるだけでも、脱水に気づくきっかけになります。立ちくらみやふらつきが気になる方は、低血圧について解説したこちらの記事もあわせてご覧ください。

「下痢が続く」とは何日から?急性と慢性の目安
MSDマニュアル家庭版は、下痢を「便の量や水分、排便回数が増加すること」と説明し、「排便回数が多いだけでは、下痢を決定づける特徴とはいえません。」としています。そのうえで、続いている期間によって次のように分けています。
- 急性下痢:持続期間が4日間未満
- 慢性下痢:持続期間が4週間を超える
- 1〜4週間続く下痢:急性下痢が長引いた場合もあれば、慢性下痢を引き起こす病気の早期段階である場合もある
「下痢が続く」と感じたら、まずはいつから始まったかを思い出してメモしておきましょう。何日目かによって、考えられる原因も、受診を急ぐかどうかも変わってきます。
60代・高齢者の下痢が続く主な原因
MSDマニュアル家庭版は、急性下痢で最も一般的な原因として「ウイルス、細菌、寄生虫による感染(胃腸炎)」「食中毒」「薬剤の副作用」を、慢性下痢で最も一般的な原因として「過敏性腸症候群」「炎症性腸疾患」「薬剤の副作用」「吸収不良」を挙げています。ここでは、シニアの方が思い当たりやすいものから順に見ていきます。
感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)と食中毒
ウイルスや細菌がおなかに入って起こる感染性胃腸炎は、急な下痢のもっとも身近な原因です。厚生労働省は、ノロウイルスについて「潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間で、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。」とし、通常はこれらの症状が1〜2日続いたあとに回復し、後遺症も残らないと説明しています。
ただし、「健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、吐ぶつを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。」ともしています。また、「毎年、11月頃から2月の間に、乳幼児や高齢者の間でノロウイルスによる急性胃腸炎が流行します」とされ、これからの季節はとくに注意が必要です。冬の体調管理全般については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

食中毒について、MSDマニュアル家庭版は、汚染された食べものを食べて4〜8時間以内に、しばしば嘔吐をともなう下痢が突然起こり、多くの場合はほかの人にもみられ、一般的には12〜24時間続くとしています。同じものを食べた家族にも同じ症状が出ていないかは、受診のときにも役立つ情報です。
ふだん飲んでいる薬の副作用
下痢の原因として、急性・慢性の両方に挙げられているのが薬の副作用です。MSDマニュアル家庭版は、下痢を起こすことがある薬として、抗菌薬(抗生物質)、がんに対する多くの化学療法薬、コルヒチンなどを挙げています。また、マグネシウムを含む制酸薬や下剤、カフェインなども、便が腸を速く通過する原因になるとしています。
とくに抗菌薬は、腸内の正常な細菌のバランスをくずして下痢を起こすことがあり、医師の診察では「薬剤の使用(過去3カ月以内の抗菌薬を含む)」をたずねられます。便秘のために下剤を使っている方は、その下剤が下痢の原因になっていることもあります。いずれの場合も自己判断で薬をやめず、お薬手帳を持って医師や薬剤師に相談しましょう。便秘の対策は、次の記事で紹介しています。

食べもの・飲みもの(乳製品・果糖・人工甘味料・カフェイン)
MSDマニュアル家庭版は、「下痢を起こすことがある食品と飲料」として、次のようなものを挙げています。
- 乳糖:ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト、ソフトチーズ
- 果糖:リンゴジュース、梨ジュース、ブドウ、ハチミツ、ナッツ類、ソフトドリンク(特にフルーツ味)、プルーンなど
- ヘキシトール、ソルビトール、マンニトール(砂糖代用品):無糖ガム、ミントなど
- カフェイン:コーヒー、茶、コーラ飲料、一部の市販薬の頭痛薬
牛乳を飲むとおなかがゆるくなる乳糖不耐症もそのひとつです。MSDマニュアル家庭版は、こうした物質による下痢について「浸透圧性下痢を引き起こす物質を食べたり飲んだりするのをやめると、下痢はすぐに治まります。」としています。「健康のために」と毎日たくさんとっているものがあれば、量を控えて様子を見てみましょう。
ストレスや不安
MSDマニュアル家庭版は、便が腸を速く通過して起こる下痢について、「ストレスや不安も一般的な原因です。」としています。ただし、ストレスのせいと決めつけず、次に紹介する受診の目安にあてはまるときは医療機関で相談しましょう。
長く続く下痢の背景にある病気
4週間を超えて続く慢性の下痢では、腸やほかの臓器の病気が隠れていることがあります。MSDマニュアル家庭版の「下痢の主な原因と特徴」の表から、主なものを紹介します。
- 過敏性腸症候群:腹痛をともなう断続的な下痢、下痢と便秘を交互にくり返すことが多い。出血、体重減少、発熱はみられない。通常は青年期または20代からみられる
- 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎):血便、けいれん性の腹痛、体重減少、食欲不振
- 吸収不良を引き起こす病気:便が明るい色で、柔らかく、大量で、油っぽく見えることがある。腹部膨満、体重減少
- 結腸がんなどの腫瘍:結腸がんの場合、ときに血便、細い便、体重減少
- 甲状腺機能亢進症:しばしば神経過敏、高温環境への耐性低下、疲労、動悸、体重減少
- 胃や腸の手術のあと:最近手術を受けている
表を見ると、出血(血便)や体重減少は、過敏性腸症候群ではみられないとされる一方、炎症性腸疾患や結腸がんなどの特徴として挙げられています。「下痢と一緒に体重が減ってきた」「便に血が混じる」ときは、年齢のせいにせず受診しましょう。
受診の目安|「すぐ受診」「1週間以内」「72時間続いたら電話」
MSDマニュアル家庭版は、「下痢があっても、必ずしも直ちに医師による評価が必要なわけではありません。」としたうえで、下痢のより深刻な原因が疑われる「警戒すべき徴候」として、次の6つを挙げています。
- 血便や膿の混じった便
- 発熱
- 脱水の徴候(排尿減少、嗜眠、ぼんやりする、極端なのどの渇き、口腔乾燥)
- 慢性の下痢
- 夜間の下痢
- 体重減少
そして、受診のタイミングを次のように示しています。
| こんなとき | 受診のタイミング |
|---|---|
| 血便や膿の混じった便、発熱、脱水の徴候がある/著しい腹痛がある | 直ちに医師の診察を受ける |
| 警戒すべき徴候が、慢性の下痢・夜間の下痢・体重減少だけ | 約1週間以内に医師の診察を受ける |
| 警戒すべき徴候はないが、下痢が72時間以上続く | 医師に電話する(診察か自宅での治療かを相談) |
警戒すべき徴候がない場合でも、「下痢が72時間以上続く場合は、医師に電話してください。」とされています。その他の症状や年齢、病歴に応じて、医師が診察を勧めることもあれば、自宅での治療や市販薬を試すように勧めることもあるとされています。かかりつけ医がいる方は、まず電話で相談するとよいでしょう。熱が続いているときの受診の目安は、こちらの記事も参考にしてください。

受診のときに、医師に伝えたいこと
MSDマニュアル家庭版によると、医師はまず、下痢がどのくらい続いているか、どの程度重いか、まわりの人にもその時点で下痢があるかをたずね、次のような点も確認します。受診の前に、メモにまとめておくと安心です。
- 下痢が始まったときの状況(最近の旅行、食べたもの、飲み水など)
- 飲んでいる薬(過去3カ月以内の抗菌薬を含む)
- 腹痛や嘔吐があるか
- 排便の回数とタイミング
- 便の様子の変化(血液、膿、油、粘液が混じるか、色や硬さ)
- 体重や食欲の変化
- 急に強い便意が来る、便意がずっと続くといった様子があるか
ふだん飲んでいる薬がある方は、お薬手帳も持っていきましょう。
自宅でできる下痢の対策|水分補給・食事・下痢止め薬
水分は少量ずつ、経口補水液も活用する
MSDマニュアル家庭版は、胃腸炎の治療について「胃腸炎に対して必要な治療は通常、床上安静と十分な水分補給だけです。嘔吐がある場合でも、少量ずつに分けてできるだけ多く水分を摂取するようにします。」としています。下痢が続くときの対策は、無理に止めようとするより、まずは横になっておなかを休め、失われた水分を補うことが基本です。
補う飲みものについて、MSDマニュアル家庭版は脱水の解説ページで、「適切な量の電解質を含む経口補水液は、処方せんがなくても購入することができます。」とし、「スポーツドリンクは必ずしも十分な電解質を含んでいるわけではなく、経口補水液の十分な代用品にならない場合があります。」としています。胃腸炎の解説ページでは、「塩分が少ないかまったく入っていない水やお茶などの飲みもので失った水分を補給すると、低ナトリウム血症を起こしやすくなります。」とも説明しています。下痢が続いているときは、水やお茶だけで済ませず、経口補水液を手元に用意しておくと安心です。
なお、心臓や腎臓の病気などで、ふだんから水分や塩分の量を医師に指示されている方は、自己判断で増やさず、主治医に相談してください。
食事は「症状が落ち着いたら少しずつ」
食欲がないときは、無理に食べずに水分補給を優先しましょう。食事の再開について、MSDマニュアル家庭版は「症状が治まったら、徐々に食事に食べものを加えていくことができます。」とし、「しばしば推奨されていますが、シリアル、ゼラチン、バナナ、米、アップルソース、トーストなど、食事を刺激の少ない食べものに制限する必要はありません。しかし、下痢の数日後まで乳製品に耐えられない人もいます。」としています。
特定のメニューに限るよりも、食べられるものを少しずつ、が基本です。牛乳やヨーグルトなどの乳製品で下痢がぶり返すようなら、数日あけてから試しましょう。前の節で紹介した「下痢を起こすことがある食品と飲料」(果糖の多いジュースや、無糖ガム、カフェイン入りの飲みものなど)も、下痢が落ち着くまでは控えめにしておくと安心です。食欲がなかなか戻らないときは、こちらの記事も参考にしてください。

市販の下痢止め薬は、使う前に相談を
厚生労働省は、ノロウイルスについて、「止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。」としています。また、「特に、体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。」と呼びかけています。
MSDマニュアル家庭版は、下痢止め薬(ロペラミドなど)が下痢の回数を減らすのに役立つ一方で、胃腸炎の原因が特定の細菌である場合には状態が悪化する可能性があるとしています。胃腸炎の解説ページでは、下痢止め薬は「抗菌薬を最近使用した人、血性下痢がみられる人、肉眼で確認できない少量の血液が便に含まれている人、および下痢と発熱がみられる人にも使用されません。」とされています。
下痢止め薬を使ってよいかどうかは、原因や体の状態によって変わります。とくに血便や発熱があるとき、最近抗菌薬を飲んだときは自己判断で使わず、薬局で薬剤師に相談するか、医療機関を受診しましょう。
家族にうつさない・くり返さないために
トイレのあと・食事の前は、石けんと流水で手を洗う
厚生労働省は、「手洗いは、手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。」としています。MSDマニュアル家庭版も、胃腸炎の原因になる感染は、その大半が人と人の接触によって、特に感染者の便に直接または間接的に触れることで広がるとし、「排便後に石けんと水で正しい手洗いをすることが最も効果的な予防法です。」としています。
厚生労働省は、消毒用エタノールによる手指消毒は「石けんと流水を用いた手洗いの代用にはなりません」としています。トイレのあと、調理や食事の前には、石けんと流水でていねいに手を洗いましょう。
吐いたものや便の片づけ方
厚生労働省は、床などに飛び散った吐ぶつやふん便を処理するときは、使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し、ウイルスが飛び散らないようにペーパータオルなどで静かに拭き取ったあと、次亜塩素酸ナトリウムで浸すように床を拭き取り、その後水拭きをするとしています。次亜塩素酸ナトリウムは、「家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用できます。(使用に当たっては「使用上の注意」を確認しましょう。)」とされています。
また、「家庭の中に小児や介護を要する高齢者がおり、下痢・嘔吐等の症状を呈している場合は、その汚物処理を含め、トイレ・風呂等を衛生的に保つ工夫が求められます。」ともしています。片づけたあとは、片づけた人自身もしっかり手を洗いましょう。
食べものは中心までしっかり加熱する
厚生労働省は、ノロウイルス食中毒を防ぐために、「特に子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱することが重要です。」としています。二枚貝などを扱うときは、専用のまな板や包丁を使うか、使うたびに洗浄・消毒して、ほかの食材にうつさないよう注意しましょう。
よくある質問
- 高齢者の下痢が続くのは「年のせい」なのでしょうか?
-
年齢だけが原因とは限りません。MSDマニュアル家庭版は、急性の下痢の主な原因として感染による胃腸炎・食中毒・薬の副作用を、4週間を超えて続く慢性の下痢の主な原因として過敏性腸症候群・炎症性腸疾患・薬の副作用・吸収不良を挙げています。血便や体重減少をともなうときは、年のせいにせず受診しましょう。
- 下痢が何日続いたら病院に行くべきですか?
-
MSDマニュアル家庭版は、血便や膿の混じった便、発熱、脱水の徴候、著しい腹痛があれば直ちに受診、慢性の下痢・夜間の下痢・体重減少だけなら約1週間以内に受診、こうした徴候がなくても下痢が72時間以上続く場合は医師に電話するよう示しています。迷ったら、まずかかりつけ医に電話で相談しましょう。
- 下痢のとき、水分は何で補えばよいですか?
-
少量ずつ回数を分けて、できるだけ多くとるのが基本です。MSDマニュアル家庭版は、電解質を含む経口補水液は処方せんなしで購入できるとし、塩分の少ない水やお茶だけで補うと低ナトリウム血症を起こしやすくなると説明しています。心臓や腎臓の病気で水分や塩分の制限がある方は、主治医に相談してください。
- 下痢のとき、おかゆやバナナなどに食事を限ったほうがよいですか?
-
MSDマニュアル家庭版は、症状が治まったら徐々に食事を戻していけばよく、バナナや米、トーストなど刺激の少ない食べものに制限する必要はないとしています。ただし、下痢の数日後まで乳製品が合わない人もいます。食欲がないときは無理に食べず、水分補給を優先しましょう。
- 市販の下痢止め薬を使ってもよいですか?
-
厚生労働省は、ノロウイルスでは、下痢止め薬は回復を遅らせることがあるので使わないことが望ましいとしています。MSDマニュアル家庭版も、最近抗菌薬を使った人、血便がある人、下痢と発熱がある人には下痢止め薬は使用されないとしています。使う前に薬剤師や医師に相談しましょう。
- 高齢の親の下痢で、家族が気をつけることは?
-
高齢者はのどの渇きを感じにくく、脱水に気づかないことがあります。尿の回数や量が減っていないか、口が乾いていないか、ぼんやりしていないかを確かめ、経口補水液を手の届くところに用意しましょう。受け答えがいつもと違う、激しい腹痛や血便があるときは、ためらわずに119番に電話してください。
参考にした主なデータ・指針
- MSDマニュアル家庭版「成人の下痢」(下痢の定義、脱水と電解質喪失の合併症と高齢者のリスク、急性・慢性の分類と主な原因、下痢を起こすことがある食品と飲料、ストレスや不安、浸透圧性下痢、警戒すべき徴候と受診のタイミング、医師が確認すること、下痢の主な原因と特徴の表、下痢止め薬についての記述を引用)
- MSDマニュアル家庭版「胃腸炎の概要」(安静と水分補給、少量ずつの水分摂取、塩分の少ない飲みものでの補給と低ナトリウム血症、食事の再開と食事制限の要否、下痢止め薬を使用しない場合、排便後の手洗いを引用)
- MSDマニュアル家庭版「脱水」(高齢者で脱水が多い理由、脱水の症状と重症のサイン(錯乱)、経口補水液とスポーツドリンクについての記述を引用)
- 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」(ノロウイルスの潜伏期間・症状と経過、高齢者での重症化、流行時期、下痢止め薬と水分・栄養補給、手洗いと消毒用エタノール、吐ぶつ・ふん便の処理、加熱についての記述を引用)
- 厚生労働省「感染性胃腸炎(特にノロウイルス)」(感染性胃腸炎の予防と対応についての概要を参照)
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」(上手な医療のかかり方)(高齢者・おとなですぐに救急車を呼ぶべき症状を抜粋して引用)
- 総務省消防庁「救急安心センター事業(♯7119)」(♯7119の実施地域、東京都・神奈川県の受付時間と対象者を参照)
まとめ|下痢が続くときは「日数」「脱水」「血便・発熱・体重減少」を見る
60代・シニア・高齢者の下痢の多くは、感染性胃腸炎などによる一時的なもので、自然に治まります。一方で、高齢者はのどの渇きを感じにくく、気づかないうちに脱水が進むことがあります。また、4週間を超えて続く下痢では、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患、薬の副作用などが原因になっていることがあります。
- 激しい腹痛、血便や真っ黒い便、受け答えがいつもと違うときは、すぐに救急車を
- 血便・発熱・脱水のサインがあれば直ちに、慢性・夜間の下痢や体重減少なら1週間以内に受診する
- こうしたサインがなくても、72時間以上続くときはかかりつけ医に電話で相談する
- 水分は少量ずつこまめに。水やお茶だけでなく経口補水液も用意する
- 下痢止め薬は、血便・発熱があるときや抗菌薬を飲んだあとは自己判断で使わず、薬剤師に相談する
- トイレのあと・食事の前は、石けんと流水で手を洗う
下痢が続くときは、始まった日、1日の回数、便の様子、飲んでいる薬をメモしておきましょう。受診のときに役立ちます。
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下痢が続いて食事や水分が思うようにとれない日が重なると、体を動かすのがおっくうになりがちです。体調が戻ってきたら、無理のない範囲で、少しずつふだんの活動に戻していきましょう。まちFitは「健やかな毎日を、まちのそばで。」をコンセプトに、60代からのシニアの方が無理なく通える健康スタジオです。
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