シニアの口の渇きの原因と対策|60代・高齢者のドライマウスケア

明るいリビングで水の入ったコップを手に少しずつ口をうるおす60代女性(シニアの口の渇き対策のイメージ)

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

「最近、口の渇きが気になる」「夜中や朝起きたときに口の中がカラカラ」「パンやおせんべいが飲み込みにくくなった」――60代を過ぎると、こうした口の渇きの悩みが増えてきます。口の渇きはドライマウス(口腔乾燥)とも呼ばれ、むし歯や入れ歯のトラブル、食べにくさにもつながるため、「年齢のせい」と片づけずに原因を確かめることが大切です。

この記事では、60代・高齢者のご本人と、親御さんの様子が気になるご家族に向けて、口の渇きの原因、放っておくと起こりやすいこと、自宅でできる対策(ドライマウスのセルフケア)、歯科や医療機関に相談したいサインを、長寿科学振興財団(健康長寿ネット)、厚生労働省の「e-ヘルスネット」、難病情報センターなどの情報をもとに、まちFit編集部監修のもとで整理しました。

目次

口の渇き(ドライマウス)とは|唾液の働きと3つのタイプ

唾液は口の中を守る「多機能な液体」

厚生労働省の「e-ヘルスネット」は、唾液の働きとして、食べ物をまとめて飲み込みやすくする作用、口の中を洗い流す作用、歯や粘膜を守る作用、酸を中和する作用、細菌の活動を抑える作用、溶けかけた歯を修復する作用などを挙げています。たとえば飲み込みについては「唾液中のムチンなどにより唾液には強い粘性があり、食物を湿らし、食物を塊にしやすくして咀嚼と嚥下をしやすくする効果があります。」と説明しています。

唾液が減ると、これらの働きがまとめて弱まります。口の渇きが「ただ不快なだけ」で終わらないのはこのためです。

ドライマウスには3つのタイプがある

長寿科学振興財団の研究業績集で、神奈川歯科大学の岩渕博史氏は「ドライマウスには様々なタイプがあり大別すると、唾液分泌量が減少したタイプ、唾液分泌量は正常であるが口腔内の唾液量が減少したタイプ、口腔乾燥感を有するが唾液分泌量、口腔内の唾液量ともに正常なタイプがある。」と説明しています。

つまり、唾液が「出ていない」場合だけでなく、口が開いたままで唾液が「蒸発している」場合や、量は足りているのに「乾いた感じがする」場合もあります。原因によって対策が変わるので、まずはどのタイプに近いかを考えることが出発点になります。

高齢者に多いのは「年齢のせい」だけではない

同じ解説では「一般的に高齢者ほどドライマウス患者が増えるとされているが、その原因は老化のみではなく、多種多様である。」とされ、原因となる病気や薬を使う人が高齢者ほど多いことが背景にあると考えられています。MSDマニュアル家庭版も「口腔乾燥は高齢者でより多くみられますが、その原因はおそらく加齢自体ではなく、高齢者に一般的に使用される多くの薬剤です。」としています。

初期のサインについて岩渕氏は「初期の症状としては軽度の口腔乾燥感が多いようであるが、このことに医療機関を受診する患者は少ない。その後、次第に舌のざらつきや舌痛、粘つき感を自覚するようになる。さらに症状が進行すると義歯の装着不良や味覚障害を生じる。」と述べています。「少し渇くだけ」の段階で気づけるかどうかが分かれ目です。

先に確認|口の渇きとあわせてこんな様子があれば早めに医療機関へ

口の渇きは、体の水分が足りない「脱水」のサインのこともあります。健康長寿ネット「脱水症」は、高齢者では次の症状が複数みられるときは著明な水分不足が考えられるとしています。

  • 舌・口の中の乾燥
  • 皮膚の乾燥、皮膚の弾力性・張りの低下
  • 血圧低下・脈が速い
  • 疲れやすさ、脱力、食欲低下、意欲低下、立ちくらみ
  • 「なんとなく元気がない」「ぐったりしていて反応が鈍い」

同ネットは、高齢者では「軽度の脱水では症状が明らかになりにくい」こと、そして「血圧低下、意識障害などのショックの所見がある場合には、入院加療が必要となることがあります。」としています。ぐったりしている、呼びかけへの反応が鈍い、意識がはっきりしないといった様子があれば、口の渇きのセルフケアより先に、すぐに医療機関を受診してください。暑い時期の脱水・熱中症の予防と見守りのポイントは、次の記事にまとめています。

また、MSDマニュアル家庭版は、口の渇きに目の乾き、皮膚の乾燥、発疹、関節の痛みをともなう場合や、むし歯が広い範囲にある場合を「警戒すべき徴候」として挙げ、警戒すべき徴候があれば早めに受診するよう案内しています(詳しくは記事後半の「相談したい目安」で解説します)。

シニアの口の渇きの主な原因

口の渇きは、いくつかの原因が重なって起こることがよくあります。ここでは、60代・高齢者に多い原因を整理します。心当たりがあるものを確かめながら読んでみてください。

いちばん多いのは「薬の副作用」

MSDマニュアル家庭版は、薬剤が口の渇きの最も一般的な原因であり、「約400種類の処方薬と多くの非処方薬(市販薬)が唾液分泌の減少を引き起こします。」としています。岩渕氏も「唾液腺への刺激がブロックされる原因として最も多いのが、薬剤の副作用である。」とし、例として「降圧薬(Ca拮抗薬)、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、制吐薬、抗ヒスタミン薬、副交感神経遮断薬(抗コリン薬)、オピオイド(医療用麻薬)など」を挙げています。

健康長寿ネットも、利尿剤や抗ヒスタミン剤などを例に「第二に比較的多くの薬にある副作用の口腔乾燥は、摂食嚥下機能に悪影響をおよぼします。」と注意をうながしています。血圧の薬や、かぜ・アレルギーの薬など、身近な薬も含まれる点に注意が必要です。

ただし、口が渇くからといって自己判断で薬をやめたり減らしたりするのは危険です。岩渕氏は、薬が原因の場合は「薬剤の変更を処方医に相談する。」としています。「新しい薬を飲み始めてから口が渇く」と感じたら、お薬手帳を持って処方した医師や薬剤師に相談しましょう。

体の水分が足りない(脱水・発熱・持病)

唾液をつくる力はあっても、体の水分そのものが減ると唾液も減ります。岩渕氏はこのタイプの原因として、かぜやインフルエンザなどによる発熱、下痢、糖尿病、利尿薬の服用などを挙げています。

さらに高齢者は水分をとる量自体が減りがちです。健康長寿ネット「脱水症」は「口渇中枢の感受性低下によりのどが渇きにくくなり、水分補給が減少します。」とし、トイレの心配から水分を控えてしまうことも脱水の一因になると説明しています。

口が開いたまま・口呼吸

唾液は出ていても、口が開いたままだと口の中の水分が蒸発して乾きます。岩渕氏は、唾液量は正常なのに口の中が乾くタイプは「主に開口が原因となる。」とし、口呼吸の習慣や、鼻の病気による口呼吸も挙げています。

一方で同氏は、夜の渇きについて「夜間の口腔乾燥感を強く訴える場合でも、その原因として安易に口呼吸を考えるべきではない。」とも述べています。夜は食事などの刺激が無く、安静時の唾液だけで口をうるおしているため、安静時の唾液が減っている人ほど夜の渇きを強く感じやすいからです。「夜だけ渇くから口呼吸のせい」と決めつけず、気になるときは歯科で相談しましょう。

病気(シェーグレン症候群・糖尿病など)

口の渇きの裏に、病気が隠れていることもあります。代表的なのがシェーグレン症候群です。難病情報センターは「本疾患は中年女性に好発し、涙腺・唾液腺を主な標的とする自己免疫疾患ですが」と説明し、「この疾患の年齢層は50歳代にピークがあります。」、全国調査の男女比は「男1人:女17人」としています。症状として「口が渇く」「唾液が出ない」「摂食時によく水を飲む」「夜間に飲水のために起きる」「虫歯が多くなった」などのほか、「目が乾く」「目がごろごろする」といった目の症状も挙げられています。

MSDマニュアル家庭版は、糖尿病の患者さんの一部にも口の渇きの問題がみられるとしています。口の渇きに目の乾きや関節の痛みなどがともなう場合は、歯科だけでなく、かかりつけ医にも伝えましょう。

ストレス・更年期・喫煙など

岩渕氏は「その他には精神疾患、脳の障害(脳梗塞や脳出血)、ストレスや更年期障害などでも唾液腺への刺激伝達が抑制される」としています。また、MSDマニュアル家庭版は「喫煙は通常、唾液が減少する原因となります。」としています。

水分のとり方そのものを見直したい方は、1日の目安量や飲むタイミングをまとめた次の記事も参考にしてください。

口の渇きを放っておくと起こりやすいこと

むし歯(特に歯の根もと)・歯周病・カンジダ

唾液には歯を守る働きがあるため、唾液が減るとむし歯が増えます。e-ヘルスネットは、高齢者に多い歯の根もと(根面)のむし歯について「全身的な活動能力の低下や薬物の服用により唾液が減少した高齢者では、根面のむし歯が多発することがあります。」としています。

岩渕氏は、ドライマウスで「う蝕や辺縁性歯周炎の増加・進行、義歯の適合不全やそれに伴う疼痛を生じさせている」とし、味覚の異常、舌の痛み、口腔カンジダ症(カビの一種による感染症)の発症にも関わると述べています。唾液が減ると口臭も出やすくなります(口臭は別の記事でくわしく取り上げる予定です)。

食べにくさ・飲み込みにくさ・味の変化

健康長寿ネットは、唾液の分泌量が低下すると「味を感じにくい、食べ物をうまくまとめられない、パサパサしたものは食べにくくもなります。」としています。また、薬による口の渇きについて「口腔乾燥により味覚や咀嚼機能が低下するため、嚥下可能な食塊を形成するまでの咀嚼回数が増加し、嚥下までの時間が延長します。」と説明しています。

食事中のむせが増えてきた方は、むせる原因と飲み込みの対策をまとめた次の記事もあわせてご覧ください。

食べる量が減ってきたときは、薬や口の状態など食欲不振の原因を整理した次の記事も参考になります。

口の働き全体の衰え(オーラルフレイル)

e-ヘルスネットは「日本の大規模なコホート研究において、複数の口腔機能が低下した状態であるオーラルフレイルに該当する高齢者は、身体的フレイル、サルコペニア、要介護状態、さらには死亡のリスクが、口腔機能が低下していない者と比較して2倍以上高いことが示されています」と紹介しています。

また「2018年には歯科に「口腔機能低下症」という新しい病名が加わり、歯科医院で咀嚼、嚥下、発音、唾液分泌など複数の機能が低下した状態を包括的に評価し、口腔機能を管理していくことが促されました。」としています。唾液の出方(口の乾燥)は、歯科で評価される口の働きのひとつです。

自宅でできる口の渇きの対策

原因が薬や病気の場合はその対応が優先ですが、毎日の工夫で渇きの不快感を和らげ、むし歯などのトラブルを防ぐことはできます。できそうなものから取り入れてみましょう。

水分は「のどが渇く前に」少しずつ

MSDマニュアル家庭版は「糖を含まない液体を頻繁に少しずつ摂取し、キシリトールを含有するガムを噛むと、唾液の分泌促進に役立ちます。」としています。甘い飲み物ではなく、水やお茶など糖を含まない飲み物を、口を湿らせるように少しずつとるのが基本です。

健康長寿ネット「脱水症」は、のどが渇いていなくても定期的に飲む習慣をつけること、「入浴前後や就寝前、起床時などにも水分補給を勧めて下さい。」としています。ただし、心臓や腎臓の病気がある方や、より高齢の方については「急速な水分摂取はなるべく避け、より緩徐な水分摂取をお勧めします。」としています。水分制限を受けている方は、とる量を主治医に確認してください。

よくかんで食べる・シュガーレスのガムやあめ

前述のとおりMSDマニュアル家庭版はキシリトールを含むガムをかむことを勧めており、岩渕氏も、水分をとりにくい人への対処のひとつとして「シュガーレスのガムや飴」をなめることを挙げています。健康長寿ネットは、かむ機能が落ちるとやわらかい物ばかりを選びがちになり悪循環を招くとして、「噛むことを意識した食事や調理法を選択するよう心がけることも大切です。」としています。

一方で、MSDマニュアル家庭版は「糖分の多いまたは酸性の食べものや飲みもの、および刺激性の食べもの(乾燥しているもの、香辛料の効いたもの、熱すぎるまたは冷たすぎるもの)は避けるべきです。特に就寝前の砂糖の摂取は避ける必要があります。」としています。

部屋の加湿・マスク・口を閉じる工夫

口が開いて乾くタイプについて、岩渕氏は「対処法としては室内の加湿とマスクの使用である。」としています。MSDマニュアル家庭版も、口呼吸の人は夜に症状が悪化しやすく「水噴霧式加湿器が役立つことがあります。」としています。寝室の加湿や就寝時のマスクを試してみましょう。日中も、口がぽかんと開いたままになっていないか意識してみてください。

保湿剤・洗口液は「タイプ」と「成分」で選ぶ

市販の口腔用保湿剤には、スプレータイプとジェルタイプがあります。岩渕氏によると、スプレータイプは主に水分を補う(加湿する)もので、すぐにうるおいと清涼感が得られる反面、持続時間は短いとされます。一方で「ジェルタイプは粘膜表面に被膜を形成することにより、保湿効果と粘膜の保護効果が期待でき、作用時間も長い。」と説明しています。持続時間の違いを目安に選ぶとよいでしょう。

洗口液については、e-ヘルスネットが薬用の洗口液について「ドライマウスの症状緩和」なども期待できるとしています。ただし岩渕氏は、うがい薬の成分について「アルコール含有は乾燥感を助長する可能性があるので良くない。」と注意しています。口が渇く方は、アルコールを含まない製品を選びましょう。

また、同氏は「嚥下機能が低下している患者ではスプレータイプの保湿剤使用は避けた方がよい。」「含嗽薬の使用は誤嚥の危険性のある患者では避ける必要がある。」としています。食事でむせやすい方や、ご家族が介助している方は、使う前に歯科で相談すると安心です。

唾液腺マッサージ・口の体操は「補助」として

健康長寿ネットは、口の働きを保つ食前の習慣として口の体操とあわせて「唾液の分泌を促すための唾液腺マッサージも行いましょう」と紹介しています。耳の付け根(耳下腺)、耳の下からあごの骨の内側の軟らかい部分、あごの下をやさしく押す方法です。

一方、ドライマウスを専門とする岩渕氏は、口が開いたままになる方などへの顔や口のまわりのマッサージは効果的なことがあるとしつつ、「唾液分泌促進を期待した唾液腺マッサージの効果は限定的と思われる。」と述べています。マッサージや体操は心地よく続けられる範囲で取り入れ、渇きが続くときは原因の見直しと保湿を優先しましょう。唾液を促す口の体操とマッサージのやり方は、次の記事で紹介しています。

口の中を清潔に保ち、むし歯を防ぐ

唾液が少ないとむし歯になりやすいため、ふだん以上のお手入れが大切です。MSDマニュアル家庭版は、口が渇く人はむし歯のリスクが高いとし、フッ素(フッ化物)配合の歯みがき剤による歯みがきとデンタルフロスを、就寝の直前を含めて定期的に行うこと、予防的なケアのために歯科をより頻繁に受診することを勧めています。

歯みがき・歯と歯の間・舌・入れ歯のお手入れ方法は、次の記事でくわしく紹介しています。

歯科・医療機関に相談したい目安

こんなときは早めに相談を

MSDマニュアル家庭版は、口の渇きに「警戒すべき徴候」があれば早めに医師の診察を受けること、むし歯が広い範囲にある人は歯科の診察を受けることを勧め、警戒すべき徴候がなく他に具合の悪いところがない場合でも、受診は「約1週間以内でかまいません」としています。続く渇きを放っておかず、次のような場合は相談しましょう。

  • 目の乾き・皮膚の乾燥・発疹・関節の痛みをともなう(シェーグレン症候群などの病気の可能性)→ かかりつけ医へ
  • むし歯が急に増えた・広い範囲にある → 歯科へ
  • 新しい薬を飲み始めてから口が渇くようになった → 処方した医師・薬剤師へ(自己判断でやめない)
  • 舌のざらつきや痛み、ヒリヒリ感、味がわかりにくい、入れ歯が合わない・痛い → 歯科へ
  • パサパサした物が飲み込みにくい、食事でむせることが増えた → 歯科・かかりつけ医へ

歯科ではどんなことをするの?

岩渕氏によると、診察ではいつからどんな症状があるか、持病や飲んでいる薬などを確認し、ガムをかんで出る唾液の量を測る「ガムテスト」などで唾液の量を調べます。目安として「唾液分泌量減少の目安はガムテストでは10分間で10㎖以下」とされています。原因に応じて、保湿剤やうがい薬の使い分け、薬が原因であれば処方医への薬の変更の相談、シェーグレン症候群などが原因であれば内服治療が検討されます。

e-ヘルスネットは、口の働きを保つために「むし歯や歯周病の治療だけでなく、咀嚼や嚥下、舌や唇の動き、口の乾燥などを定期的にチェックしてもらいましょう。」としています。痛みが無くても、定期的な歯科のチェックの際に「口が渇く」と伝えることが、早めの対応につながります。

よくある質問

シニアの口の渇きについて、ご本人やご家族が気になりやすい点をまとめました。

口の渇きは年齢のせいだから、仕方ないのでしょうか?

年齢だけが原因とは限りません。MSDマニュアル家庭版は、口の渇きは高齢者に多いものの、その原因はおそらく加齢自体ではなく高齢者がよく使う多くの薬剤だとしています。薬の副作用、脱水、口が開いたままになること、シェーグレン症候群などの病気など原因はさまざまなので、続くときは歯科や処方医に相談しましょう。

水をたくさん飲めば、口の渇きは解消しますか?

一度にたくさん飲むより、糖を含まない飲み物を少しずつ、こまめにとるのが基本です。健康長寿ネットは、心臓や腎臓の病気がある方やより高齢の方では急速な水分摂取を避け、ゆっくりとるよう勧めています。薬や病気が原因の場合は水分だけでは改善しにくいため、渇きが続くときは相談しましょう。

唾液腺マッサージは効果がありますか?

健康長寿ネットは食前の習慣として唾液腺マッサージを紹介していますが、ドライマウスを専門とする歯科医師の解説では、唾液を増やす目的での効果は限定的と考えられています。心地よく続けられる範囲で取り入れつつ、原因の見直しや保湿、口の中を清潔に保つことを優先しましょう。

市販の保湿ジェルやうがい薬を使ってもよいですか?

使ってかまいませんが、選び方に注意が必要です。スプレーはすぐにうるおうものの持続は短く、ジェルは保湿と粘膜の保護が期待でき長持ちします。うがい薬はアルコールを含むものは乾燥感を強める可能性があるため避けましょう。飲み込みに不安がある方は、スプレーやうがい薬を使う前に歯科で相談してください。

夜や朝起きたときに特に口が渇くのはなぜですか?

夜は食事などの刺激が無く、安静時の唾液だけで口をうるおしているため、安静時の唾液が減っている人は夜の渇きを強く感じやすいとされています。口呼吸だけが原因とは限らないので決めつけず、寝室の加湿や就寝前の水分補給を心がけ、続くときは歯科で相談しましょう。

薬を飲み始めてから口が渇きます。薬をやめてもよいですか?

自己判断でやめたり減らしたりしないでください。血圧の薬や抗アレルギー薬など、口の渇きを起こしうる薬は多くあります。お薬手帳を持って処方した医師や薬剤師に相談すると、薬の変更や飲み方の工夫などを検討してもらえます。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|口の渇きは原因を確かめて、毎日のケアで和らげる

シニアの口の渇き(ドライマウス)は、年齢だけでなく、薬の副作用、脱水、口が開いたままになること、病気など、さまざまな原因で起こります。放っておくとむし歯や入れ歯のトラブル、食べにくさにつながるため、原因を確かめたうえで、毎日の対策を続けることが大切です。

今日から始める口の渇き対策のポイント:

  • 糖を含まない飲み物を、のどが渇く前に少しずつ。起床時・入浴前後・就寝前にも
  • よくかんで食べる。シュガーレスのガムやあめも活用
  • 寝室の加湿やマスクで、口の中の乾燥を防ぐ
  • 保湿剤はスプレーとジェルを使い分け、うがい薬はアルコールを含まないものを
  • 薬で渇くと感じたら、自己判断でやめずに処方医・薬剤師へ。目の乾きや関節の痛みもあれば受診を

口も体も、まちFitで動かす習慣を

よくかんで食べること、声を出して人と話すこと、体を動かすことは、毎日の口の働きを使う機会にもなります。まちFitは「健やかな毎日を、まちのそばで。」をコンセプトに、60代からのシニアの方が無理なく通える健康スタジオです。同世代の仲間と一緒に、体を動かす習慣を続けられます。

  • 椅子を使うなど、無理のない姿勢で続けられる運動
  • 足腰やバランスを支える力を、少しずつ育てる内容
  • 同年代の仲間と通うから、運動習慣が続けやすい
  • スタッフが体調や目的に合わせて声かけ・サポート
まちFit池上スタジオで体を動かすシニアの様子

池上と川崎のスタジオでは、軽い運動で体をほぐしたあと、顔や口まわりの表情筋を動かす運動をして、最後にみんなで簡単な歌を楽しむ45分の「身体と歌のフィットネス」も開いています。歌が得意でない方も歓迎です。

まずは見学や体験から始めてみませんか?

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この記事はまちFit編集部監修のもと、公的機関や学会、専門家の解説などが公開する情報を参照して作成しています。内容は一般的な健康情報の整理であり、特定の効果を保証するものではありません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とする医療行為に代わるものではありません。口の渇きが続く場合や気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医師・医師・薬剤師にご相談ください。服用中のお薬は、自己判断で中止や変更をせず、処方した医療機関にご確認ください。

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