棒体操のやり方5種|シニア・60代・高齢者が自宅でできる転倒予防

棒体操のやり方5種|シニア・60代・高齢者が自宅でできる転倒予防 のイメージ

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まちFit
スタジオ運営責任者

東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

「棒体操」は、1本の棒を使ってシニアや60代の方が自宅でできる、やさしい体操です。高齢者の運動というと難しく感じるかもしれませんが、棒があることで動きの目安がわかりやすく、肩や肩甲骨をゆっくり動かしたり、姿勢を整えたり、転倒予防につながるバランスの練習を無理なく行えます。この記事では、まちFit編集部監修のもと、棒体操の特徴と期待できる変化、自宅でできるやり方5種、そして安全に続けるためのコツを、運動が久しぶりの方にもわかりやすくお伝えします。特別な道具がなくても、家にあるもので今日から始められます。

目次

棒体操とは?シニア・60代に向いている理由

棒体操とは、木製やプラスチックの体操棒(なければタオルを巻いた棒や新聞紙を丸めた棒でも代用できます)を両手で持って行う体操のことです。棒を持つことで動きが安定し、力の入れ具合や左右のバランスを自分で確かめやすいのが特徴です。ここでは、棒体操がどのような運動なのか、そしてなぜシニアや60代の方に向いているのかを見ていきましょう。

棒体操の特徴

棒体操の魅力は、道具1本で全身をまんべんなく動かせることです。棒がガイドの役割をしてくれるため、運動が久しぶりの方でもフォームが整いやすく、自分の動きを目で確認しながら進められます。おもな特徴は次のとおりです。

  • 棒が動きの目安になり、フォームが崩れにくい
  • 椅子に座ったままでも、立ったままでも行える
  • 肩・肩甲骨・体側・体幹・下肢と、幅広い部位を使える
  • 軽い力で始められ、運動が久しぶりの方にも取り組みやすい

シニア・60代に向いている理由

年齢を重ねると、筋力低下や関節の動きの硬さ、バランス能力の変化が少しずつ進みやすくなります。こうした変化を放っておくと、ロコモティブシンドローム(運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態)や、サルコペニア(加齢による筋肉量の減少)、フレイル(心身の活力が低下した状態)につながることが知られています。棒体操は、そうした変化に対する体力維持や介護予防の入り口として取り組みやすく、転倒予防を意識した運動を毎日の習慣にしやすい点が、シニア世代に向いています。

毎日の習慣にしやすい体操としては、ラジオ体操もよく知られています。棒体操とあわせて、続けやすいものから取り入れてみましょう。

棒体操で期待できるうれしい変化

棒体操を続けることで、体にはさまざまなよい変化が期待できます。ここでは、シニアの毎日の生活に役立つ3つの観点から、棒体操に期待できることを紹介します。無理のない範囲で続けることが、自分の足で歩ける生活を長く続ける習慣づくりの第一歩になります。

肩・肩甲骨まわりがほぐれやすくなる

棒を両手で持って上げ下げすることで、ふだん動かしにくい肩や肩甲骨まわりをやさしく動かせます。肩まわりがほぐれると、洗濯物を干す、高い棚のものを取るといった日常動作が楽になることが期待できます。肩や首のこりが気になる方は、肩甲骨まわりをほぐすストレッチを紹介した次の記事もあわせてご覧ください。

姿勢と体幹を意識しやすくなる

棒をまっすぐ保とうとすることで、自然と背すじや体幹を意識できます。姿勢が整うと見た目の印象が若々しくなるだけでなく、呼吸がしやすくなったり、腰への負担がやわらいだりすることにもつながります。デスクワークや家事で前かがみになりがちな方にも向いています。

バランス力を養い転倒予防につながる

棒を支えにしながらかかとを上げ下げしたり、片足を軽く動かしたりすることで、バランスを取る力を安全に養えます。転倒予防はシニアの介護予防においてとても大切なテーマで、日々の小さな積み重ねが、将来の自立した生活を支えます。介護予防の視点から転倒予防に取り組みたい方は、バランスを養う運動をまとめた次の記事もあわせてご覧ください。

自宅でできる棒体操のやり方5種

ここからは、自宅でできる棒体操を5種紹介します。まずは椅子に座った状態から始め、慣れてきたら立って行うとよいでしょう。すべて「痛みを感じない範囲」で、呼吸を止めずにゆっくり行うのがポイントです。使う棒は、長さ80〜100cmほどの軽いものが扱いやすく、なければタオルを固く巻いた棒でも代用できます。

①肩の上げ下げ(肩・肩甲骨)

  1. 棒を両手で、肩幅より少し広めに持ちます。
  2. 息を吸いながら、棒を頭の上までゆっくり持ち上げます。
  3. 息を吐きながら、ゆっくり胸の前まで下ろします。
  4. 5〜10回を目安に、無理のない範囲でくり返します。

肩に痛みが出る場合は、上げる高さを低くして調整しましょう。

②体側のばし(わき腹・体側)

  1. 棒を両手で持ち、頭の上にまっすぐ上げます。
  2. 息を吐きながら、体を左へゆっくり倒します。
  3. 息を吸いながら中央に戻し、反対側も同じように倒します。
  4. 左右交互に5回ずつ行います。

倒すときは、椅子からお尻が浮かないように気をつけます。

③体のひねり(体幹)

  1. 棒を肩の高さで両手に持ち、胸の前で構えます。
  2. 背すじを伸ばしたまま、上半身をゆっくり右へひねります。
  3. 中央に戻し、左へも同じようにひねります。
  4. 左右交互に5回ずつ行います。

④肩甲骨寄せ(背中・姿勢)

  1. 棒を背中側(腰のあたり)で両手に持ちます。
  2. 胸を軽く開き、左右の肩甲骨を中央に寄せるように意識します。
  3. そのまま5秒ほどキープして、ゆるめます。
  4. 5回を目安にくり返します。

⑤かかと上げ(下肢・バランス)

  1. 立った状態で棒を体の前に立て、両手で軽く支えにします。
  2. 背すじを伸ばし、両方のかかとをゆっくり上げます。
  3. つま先立ちで1〜2秒とめ、ゆっくり下ろします。
  4. 10回を目安に行います。

ふらつきが心配な方は、棒ではなく壁や安定した椅子の背に手を添えて行いましょう。座ったままできる運動をもっと知りたい方は、椅子を使ったストレッチや足腰の運動も参考になります。

棒体操を安全に長く続けるためのポイント

棒体操は手軽な反面、自己流で無理をすると体を痛めることもあります。ここでは、シニアの方が棒体操を安全に、そして長く続けるためのポイントを整理します。国の指針も踏まえながら、無理のない頻度と続け方を確認しましょう。

棒(道具)の選び方

棒は、身近なもので十分に代用できます。選ぶときの目安は次のとおりです。

  • 長さは80〜100cm程度で、両手で持って余裕があるもの
  • 軽くて握りやすい太さ(親指と人差し指で軽く囲める程度)
  • 表面がすべりにくいもの(タオルを巻くと持ちやすくなります)

市販の体操棒のほか、突っ張り棒やラップの芯、新聞紙を固く丸めてテープでとめた棒でも代用できます。棒のかわりにやわらかいボールを使う体操も、同じように自宅で取り組めます。

手や指の運動もあわせて行うと、脳の活性化にも役立ちます。

無理をしないためのコツ

  • 痛みを感じたら、ただちに中止する
  • 呼吸を止めず、反動をつけずにゆっくり動かす
  • 運動の前後に軽く体を動かして準備する
  • 水分をこまめに補う

続ける頻度の目安

厚生労働省の「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」では、高齢者に対して「筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を、週3日以上行うことを推奨する。」とされています。棒体操はまさに、筋力・バランス・柔軟性をまとめて使える多要素な運動です。

あわせて同シートでは、「強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)。」ともされています。棒体操とウォーキングなどを組み合わせると、体力維持や、自分の足で歩ける生活を長く続ける習慣づくりに役立ちます。ただし同シートは、「特に身体機能が低下している高齢者については、安全に配慮し、転倒等に注意する。」とも記しています。持病がある方や体調に不安がある方は、始める前にかかりつけの医師に相談すると安心です。

よくある質問

棒体操はどのくらいの頻度で行えばよいですか?

一般的には、週3日以上を目安に、無理のない範囲で続けるとよいとされています。厚生労働省の指針でも、高齢者には筋力・バランス・柔軟性などの多要素な運動を週3日以上行うことがすすめられています。毎日少しずつでも、続けることが大切です。

棒がない場合は何で代用できますか?

市販の体操棒のほか、突っ張り棒やラップの芯、新聞紙を固く丸めてテープでとめた棒、タオルを巻いた棒などで代用できます。長さは80〜100cmほどの軽いものが扱いやすいです。

立って行うのが不安です。座ったままでもできますか?

はい、多くの棒体操は椅子に座ったままでも行えます。ふらつきが心配な方は、まず座って始め、慣れてきたら立って行うと安心です。

棒体操で転倒予防はできますか?

棒体操だけで転倒を防げるわけではありませんが、バランス力や下肢の筋力を養う運動は、転倒予防や介護予防の習慣づくりに役立つと考えられています。ウォーキングなどと組み合わせると、より変化が期待できます。

持病があっても棒体操をしても大丈夫ですか?

膝や腰、肩などに痛みや持病がある方、治療中の方は、始める前にかかりつけの医師に相談してください。痛みを感じたときは、ただちに中止することが大切です。

何歳くらいから始めるとよいですか?

年齢に決まりはありません。体力の変化を感じ始めた60代はもちろん、70代・80代の方でも、椅子に座るなど安全に配慮すれば取り組めます。早めに始めて習慣にすることが、フレイル予防や体力維持につながります。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|棒体操で毎日の健康習慣を

棒体操は、棒1本でシニアや60代の方が自宅で無理なく続けられる体操です。肩・肩甲骨のケアや姿勢づくり、転倒予防につながるバランスの練習まで、幅広く取り組めます。

今日から始める棒体操の習慣:

  • 棒1本で、肩・体幹・下肢をまんべんなく動かせる
  • 痛みのない範囲で、呼吸を止めずにゆっくり行う
  • 週3日以上を目安に、椅子に座った状態からでもOK
  • ウォーキングと組み合わせて体力維持・転倒予防に
  • 痛みや持病があるときは、医師に相談してから始める

まちFitで、無理なく続けられる運動習慣を

「一人ではなかなか続かない」「正しいやり方が分からず不安」という方は、まちFitの体操教室をのぞいてみませんか。まちFitは、シニアの方が地域のそばで無理なく体を動かせる健康スタジオです。タオル体操をはじめ、体力や体調に合わせたプログラムを、スタッフがそばで見守りながらご案内します。

  • 運動が久しぶりの方でも安心のやさしいプログラム
  • 転倒予防・フレイル予防を意識した内容
  • 体力や持病に合わせて無理なく調整
  • 地域のそばで通いやすく、仲間と続けやすい
まちFit池上スタジオでのシニア向け運動の様子

健やかな毎日を、まちのそばで。棒体操のような小さな一歩の積み重ねが、これからも自分の足で歩ける毎日を支えていきます。

まずは見学や体験から始めてみませんか?

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【編集体制】本記事は、まちFitスタジオ運営者監修のもと、まちFit編集部が公的機関の情報をもとに作成しています。健康づくりの一般的な情報提供を目的としています。

【ご注意】本記事は特定の症状の診断・治療を目的とするものではありません。持病がある方、体調に不安がある方、治療中の方は、運動を始める前にかかりつけの医師にご相談ください。痛みや違和感があるときは無理をせず中止してください。

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