階段が登れない60代・高齢者の対策|足腰を鍛える運動と昇り降りのコツ

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
「最近、階段が登れない」「途中で足が重くなって手すりにつかまってしまう」——そんな変化を感じる60代・シニアの方は少なくありません。階段の上り下りがつらくなる背景には、足腰の筋力低下や関節の状態、バランス能力の変化などが関わっています。この記事では、階段が登れないと感じたときの原因の見分け方から、自宅でできる足腰の運動、安全な昇り降りのコツ、転倒予防につながる生活習慣までを、まちFit編集部がわかりやすくまとめました。
階段が登れないと感じる主な原因【60代・高齢者に多い体の変化】
階段が登れない、上るときに太ももが重い、下りが怖い——こうした変化は、一つの理由だけで起こるわけではありません。60代・高齢者では、筋力低下・関節・バランスといった複数の要素が重なって、階段の上り下りがつらくなっていきます。まずは自分にどれが当てはまりそうかを知ることが、対策の第一歩です。
太ももやお尻の筋力の低下
階段を一段上がる動作は、太ももの前側にある大腿四頭筋やお尻の筋肉が体を持ち上げる働きを担います。加齢とともに筋肉量が減っていくサルコペニアが進むと、この持ち上げる力が足りなくなり、階段が登れない・手すりに頼るといった状態につながります。筋力低下は誰にでも起こる自然な変化ですが、運動習慣によって体力維持や改善が期待できる部分でもあります。
膝や股関節など関節の状態
膝や股関節に痛みや違和感があると、痛みをかばって動くために階段の上り下りがつらくなります。特に下りは、体重を支えながらゆっくり着地するため膝への負担が大きく、「下りのほうが怖い」と感じる方が多いのが特徴です。関節の痛みが続く場合は、無理を続けず、後述する受診の目安も参考にしてください。

バランス能力や息切れ(心肺機能)
片足立ちの姿勢が不安定になるバランス能力の低下は、階段でのふらつきや転倒予防の面でも見逃せません。また、少し上っただけで息切れする場合は、足腰だけでなく心肺機能や全身の体力が関わっていることもあります。これらは運動不足によって進みやすく、体を動かす習慣で改善が期待できます。


まず確認したい|階段が登れないときのセルフチェック
対策を始める前に、いまの足腰の状態をざっくり把握しておきましょう。以下は、階段の上り下りのつらさと関係しやすいサインの一例です。あくまで目安であり診断ではありませんが、当てはまる項目が多いほど、早めに体を動かす習慣づくりを意識したいところです。
- 手すりや壁につかまらないと階段を上れない
- 一段ずつ足をそろえないと上り下りできない
- 下りで足がガクッとする、または怖いと感じる
- 平らな道でもつまずきやすくなった
- 椅子から立ち上がるときに手をつくことが増えた
- 15分ほど続けて歩くと足腰が重くなる
こんなときは早めに受診を
次のような場合は、自己流の運動よりも先に医療機関へ相談することをおすすめします。強い膝や腰の痛み、片方の足だけの急な力の入りにくさ、しびれ、転んでから引かない痛みなどです。日本整形外科学会は、「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム」=ロコモといいます。」と説明しています。階段の上り下りのしづらさは、その移動機能の低下のサインの一つと捉えることもできます。ロコモティブシンドロームや関節の疾患が隠れていることもあるため、痛みを我慢して運動を続けないようにしましょう。

階段を登る力を取り戻す足腰の運動【自宅でできる】
階段が登れない状態の多くは、太ももやふくらはぎ、お尻を中心とした足腰の筋力低下が関係します。ここでは、特別な器具がなくても自宅で続けられる運動を3つ紹介します。痛みが出ない範囲で、無理のない回数から始めましょう。
椅子を使ったスクワット
太ももとお尻をまとめて動かす基本の運動です。①安定した椅子の前に、足を肩幅に開いて立ちます。②お尻を後ろに引くように、椅子へ軽く触れるまでゆっくり腰を下ろします。③1〜2秒キープして、ゆっくり立ち上がります。10回を目安に、1日1〜2セットから始めましょう。膝がつま先より前に出過ぎないよう気をつけると、膝への負担をやわらげられます。
かかと上げ(カーフレイズ)
ふくらはぎを動かすと、階段を蹴り上げる力や着地の安定につながります。①椅子の背もたれや壁に手を添えて立ちます。②かかとをゆっくり持ち上げ、つま先立ちになります。③ゆっくり下ろします。15回程度をゆっくり行いましょう。ふらつく場合はかならず支えを使い、転倒予防を優先してください。
もも上げ・段差ステップ
その場でのもも上げは、脚を持ち上げる筋肉とバランス能力を同時に養えます。椅子に座って片脚ずつ膝を持ち上げる方法なら、負担を抑えて行えます。慣れてきたら、玄関などの低い段差を使い、ゆっくり上り下りを繰り返す「ステップ運動」もおすすめです。手すりや壁のそばで、安全を確保して行いましょう。


階段の安全な昇り降りのコツと住まいの工夫
運動で足腰を育てるのと同時に、いまある力で安全に階段を使う工夫も大切です。ちょっとした昇り降りのコツと環境の見直しが、転倒予防や自立した生活の維持につながります。
昇り降りの基本動作
上りは「手すりを使い、一段ずつ、ゆっくり」が基本です。急がず、足の裏全体で段をとらえるようにします。下りは転ぶリスクが高いため、より慎重に行いましょう。手すりを持ち、目線を足元に向けて、一段ずつしっかり下ります。荷物は片手で持たず、リュックなどで両手を空けておくと安心です。
靴・照明・住まいの見直し
足に合った、かかとの安定する靴を選ぶこと、階段や廊下を明るく保つこと、滑り止めや手すりを設置することも役立ちます。夜間のトイレなど、暗い中での上り下りは転倒予防の観点から特に注意したい場面です。住宅改修や福祉用具は、介護予防の取り組みとして自治体の相談窓口を利用できる場合もあるため、お住まいの地域で確認してみましょう。
運動を支える食事と歩く習慣
足腰づくりは運動だけでなく、材料となる栄養と、日常的に体を動かす習慣の両輪で進めると続けやすくなります。フレイル予防や健康寿命を意識するうえでも、食事と歩く習慣は土台になります。
たんぱく質を意識した食事
筋肉の材料となるたんぱく質は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などから、毎食に少しずつ取り入れるのがポイントです。食が細くなると不足しやすく、サルコペニアやフレイルが進む一因にもなります。特定の食品だけに偏らず、主食・主菜・副菜をそろえて、バランスよく食べることを心がけましょう。

歩く習慣を少しずつ
階段の運動と合わせて、平らな道を歩く習慣も足腰の体力維持に役立ちます。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の高齢者版では、「強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)。」とされています。いきなり目標に届かなくても、まずは今より少し多く歩くことから始めれば、介護予防にもつながります。
よくある質問
階段が登れないことや足腰づくりについて、60代・シニアの方からよく寄せられる質問をまとめました。
- 階段が登れないのは年齢のせいで仕方ないのでしょうか?
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加齢による筋力低下は誰にでも起こりますが、「年だから仕方ない」とあきらめる必要はありません。足腰の運動を続けることで、階段の上り下りのしやすさに改善が期待できるとされています。無理のない範囲で、今日からできることを少しずつ始めてみましょう。
- 階段の上りと下りでは、どちらに注意すべきですか?
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上りは筋力、下りはバランスと関節の負担が関わります。特に下りで「ガクッとする」「怖い」と感じる場合は、転倒予防の面から手すりの利用や慎重な着地を心がけてください。痛みや強い不安が続くときは、医療機関に相談しましょう。
- 運動はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
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一般的には、無理のない運動を毎日少しずつ、または1日おきなどで続けることがすすめられます。大切なのは強度よりも継続です。体力維持やフレイル予防、介護予防の観点からも、「続けられる量」から始めるのがおすすめです。
- 膝が痛いときも階段の運動をしてよいですか?
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強い痛みがあるときは運動を控え、まず医療機関に相談してください。痛みを我慢して続けると、かえって悪化することがあります。膝の状態に合わせたケアについては、膝の痛みに関する記事も参考にしてください。
- 何歳からでも足腰は鍛えられますか?
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年齢に関わらず、体を動かすことで筋肉に働きかけることはできるとされています。70代・80代の方でも、椅子に座って行う運動などから安全に始められます。自立した生活を長く続けるためにも、今の体力に合った方法で取り組みましょう。
- 一人で運動を続ける自信がありません。どうすればよいですか?
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仲間と一緒に体を動かすと、楽しみながら続けやすくなります。地域の体操教室やシニア向けのスタジオを利用するのも一つの方法です。健康寿命を意識した習慣づくりのきっかけとして、見学や体験から始めてみるのもよいでしょう。
参考にした主なデータ・指針
- 厚生労働省「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」(歩行を1日40分以上・約6,000歩以上、3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上とする推奨を引用)
- 日本整形外科学会「ロコモを知ろう|ロコモONLINE」(ロコモティブシンドロームの定義を引用)
まとめ|階段が登れない変化は、足腰づくりで向き合える
階段が登れないと感じる背景には、足腰の筋力低下・関節・バランスなど複数の要素があります。原因を知り、自宅でできる運動と安全な昇り降りの工夫、たんぱく質を意識した食事を組み合わせることで、体力維持や転倒予防、そして自立した生活の維持につながります。あせらず、今日できる一歩から始めましょう。
今日から始める足腰ケアの習慣:
- 椅子スクワットやかかと上げを、痛みのない範囲で毎日少しずつ
- 階段は手すりを使い、一段ずつゆっくり。下りは特に慎重に
- 毎食にたんぱく質を取り入れ、主食・主菜・副菜をそろえる
- 今より少し多く歩くことを意識し、体力維持と介護予防につなげる
- 強い痛みやしびれがあるときは、我慢せず医療機関に相談する
まちFitで、無理なく足腰づくりを始めませんか?
「一人ではなかなか運動が続かない」「何から始めればいいかわからない」という方は、シニア向けの健康スタジオを活用するのも一つの方法です。まちFitは、60代からの体力づくりを、専門スタッフのサポートのもとで無理なく続けられる環境を整えています。
- 一人ひとりの体力に合わせた、無理のないプログラム
- 転倒予防や足腰づくりを意識した運動を、安全な環境で
- 仲間と一緒だから、楽しく続けやすい
- スタッフが正しい動きをその場でサポート

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