60代女性の体脂肪率|平均・理想値と健康的に減らす方法

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まちFit
スタジオ運営責任者
東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
「最近、お腹まわりに脂肪がついてきた」「体重は変わらないのに体型が変わった気がする」「体脂肪率の数字を見ると30%を超えていて不安」――60代を迎えた女性の多くが、こうした体の変化を感じています。
体脂肪率は、ただ「低ければいい」というものではありません。特にシニア世代の女性にとっては、健康的な範囲を知り、その範囲を保つことが、健康寿命を延ばすために大切です。
この記事では、60代女性の体脂肪率の目安の考え方から、健康的に減らす運動と食事の方法、正しい測定のタイミングまで、まちFitスタジオで実際にシニアの方にお伝えしていることをもとにわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 60代女性の体脂肪率の目安と、公的な基準値がない理由
- 60代から体脂肪率が変わる体の変化
- 体脂肪率が高い/低い、それぞれの健康リスク
- 無理なく体脂肪率を減らす運動と食事のポイント
- 体脂肪率の正しい測り方とタイミング
60代女性の体脂肪率の「目安」を知る
まずは、ご自身の体脂肪率がどの位置にあるかを把握することから始めましょう。ただし、その前に知っておきたい大切な前提があります。
60代女性の体脂肪率の判定基準
株式会社タニタが公開している「体脂肪率判定表」によると、60代女性(女性・60才〜の区分)の体脂肪率は以下の範囲で評価されます。
| 判定 | 体脂肪率の範囲 | 状態 |
|---|---|---|
| やせ | 22%以下 | 低めで筋肉量も不足の可能性 |
| −標準 | 23〜29% | 健康的な範囲 |
| +標準 | 30〜36% | 許容範囲、上限近くは注意 |
| 軽肥満 | 37〜41% | 生活習慣の見直しが必要 |
| 肥満 | 42%以上 | 医師への相談を検討 |
体脂肪率に「公的な基準値」はありません
まず知っておいていただきたいのは、体脂肪率には国が定めた基準値がないということです。厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」も、「肥満の判定基準には、国際的にもわが国においてもBMI(体格指数)が用いられており、体脂肪率は用いられていない」「現時点では体脂肪率の基準値は決まっていない」と明記しています。上の判定表も、タニタが独自に作成したものです。
そのうえで目安にするなら、判定表の「−標準」(23〜29%)から「+標準」(30〜36%)に収まっていれば、まず心配はいりません。数字を下げること自体が目的ではない、という点が何より大切です。
いっぽう、国が目安を示しているのはBMIです。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、目標とするBMIの範囲を50〜64歳で20.0〜24.9、65歳以上で21.5〜24.9としています。体脂肪率だけを見るより、BMIと合わせて確認するほうが確実です。
なお、60代女性の体脂肪率の「平均値」を示した公的な統計は公表されていません。インターネット上で見かける「60代女性の平均は◯%」といった数字は、出典がはっきりしないものも少なくないため、参考程度にとどめるのが安全です。
大切なのは「数字を理想に近づけること」よりも、「筋肉量を保ちながら体脂肪率を適正な範囲に保つこと」です。極端な減量で筋肉まで失うと、かえって健康リスクが高まります。

なぜ60代から体脂肪率が変わる?体の変化を解説
「若い頃と同じ食生活なのに、なぜか体脂肪率だけ増えていく」――60代女性の多くが感じるこの変化には、明確な理由があります。
基礎代謝の低下
基礎代謝とは、何もしなくても体が消費するエネルギーのことです。厚生労働省「日本人の食事摂取基準」の基礎代謝基準値では、女性の体重1kgあたりの基礎代謝量は18〜29歳で22.1kcal、65〜74歳で20.7kcalと、加齢とともにゆるやかに下がります。低下の幅そのものは大きくありませんが、筋肉量が減ると基礎代謝の「総量」が落ちるため、同じ量を食べていても余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されやすくなります。
筋肉量の減少(サルコペニア)
筋肉は脂肪の燃焼を担う組織でもあるため、筋肉が減ると体脂肪率はさらに上がりやすくなる悪循環に陥ります。厚生労働省のe-ヘルスネットによると、骨格筋量の低下は25〜30歳頃から始まり、生涯を通じて進行するとされています。60代は、その積み重ねが数字に表れてくる時期です。
閉経後のホルモン変化
閉経を迎えると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が大きく減ります。エストロゲンには脂肪の代謝を助ける働きがあるため、閉経後はお腹まわりに脂肪がつきやすくなり、いわゆる「内臓脂肪型」の体型に変化しやすくなります。
これらの変化は自然なものですが、運動や食事の工夫で十分にコントロール可能です。「年だから仕方ない」とあきらめる必要はありません。
体脂肪率が高い・低い、それぞれの健康リスク
「とにかく体脂肪率を下げたい」と考える方も多いですが、シニア女性にとっては高すぎても低すぎてもリスクがあります。それぞれを正しく理解しましょう。
体脂肪率が高い場合のリスク(37%以上)
- 生活習慣病のリスク上昇:高血圧・糖尿病・脂質異常症の発症率が高まります
- 関節への負担:体重増加に伴い、膝や腰の関節に過剰な負荷がかかります
- 動きにくさ・疲れやすさ:日常動作がつらくなり、活動量がさらに減る悪循環に
体脂肪率が低すぎる場合のリスク(23%未満)
- 骨密度の低下・骨粗しょう症:脂肪は女性ホルモンを補う役割もあり、極端に少ないと骨の健康に影響
- 免疫力の低下:体脂肪はエネルギー貯蔵庫でもあり、低すぎると感染症にかかりやすくなる傾向
- 低体温・冷え:脂肪は体温維持にも関わるため、極端に少ないと冷えや疲労感を感じやすく
60代女性の場合、体脂肪率を急激に下げる無理なダイエットは、骨粗しょう症やサルコペニアを進行させる可能性があります。月1〜2kg、体脂肪率にして年1〜2%程度の緩やかな変化を目指しましょう。
体脂肪率を健康的に減らす運動メニュー
体脂肪率を減らす運動には大きく分けて、有酸素運動と筋トレの2種類があります。シニア女性の場合は、両方を組み合わせることが効果的です。
有酸素運動:脂肪を直接燃焼する
有酸素運動は、体に蓄積された脂肪を直接エネルギーとして使う運動です。シニア女性におすすめのメニューは以下の通りです。
- ウォーキング:1日30分・週3〜4回。少し息が弾む程度のペースで歩く
- 水中ウォーキング:膝や腰に痛みがある方におすすめ。浮力で関節への負担が軽くなる
- 軽い踏み台昇降:自宅でテレビを見ながら、10〜15分
筋トレ:基礎代謝を上げて太りにくい体に
筋トレで筋肉量を増やすと、基礎代謝が上がり、何もしていない時でも脂肪が燃えやすい体になります。シニア女性向けの自宅でできる筋トレ種目は次のとおりです。
- 椅子スクワット(10回×2セット):太もも・お尻の大きな筋肉を鍛える
- かかと上げ(15回×2セット):ふくらはぎを鍛え、血流改善
- 壁プッシュアップ(10回×2セット):腕・胸・体幹を同時に鍛える
理想は「有酸素運動を週3〜4回、筋トレを週2〜3回」の組み合わせ。ただし無理は禁物です。まずは続けやすいペースで始め、体が慣れてきたら徐々に増やしてみましょう。


食事のポイント|たんぱく質と糖質のバランス
運動と並行して、食事の工夫も体脂肪率の管理には欠かせません。ただし、極端な食事制限は禁物です。60代女性が意識したい食事のポイントを3つご紹介します。
1. たんぱく質を十分に摂る
たんぱく質は筋肉の材料です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、60代女性のたんぱく質推奨量は1日50gとされています。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品をバランスよく摂りましょう。
2. 糖質の質を意識する
糖質を極端にカットすると、筋肉の減少や疲労につながります。完全に避けるのではなく、「精製された白米・パン」より「玄米・全粒粉・野菜・果物」など、ゆっくりエネルギーに変わる「複合糖質」を中心にすると良いでしょう。
3. 食べる「時間」と「順番」を工夫する
夜遅くの食事は脂肪として蓄積されやすくなります。夕食はできれば就寝3時間前までに。また、野菜→たんぱく質→糖質の順に食べると、血糖値の急上昇が抑えられ、脂肪がつきにくくなります。

体脂肪率の正しい測り方とタイミング
体脂肪率は測定する条件によって数値が変動します。正確に変化を追うために、以下のポイントを押さえましょう。
測定のおすすめのタイミング
- 朝起きてトイレを済ませた後、朝食前
- 素足で、衣類はできるだけ軽く
- 同じ曜日・同じ時間に測ると変化が見えやすい
- 運動後・入浴後はすぐに測らず、1時間程度空ける
数字に一喜一憂しない
体脂肪率は日々小さく変動します。前日との比較ではなく、1週間や1か月単位の平均値で変化を見ることが大切です。グラフをつけると、増減のパターンが見えやすくなります。
よくある質問(FAQ)
- 60代女性の体脂肪率が30%なら肥満ですか?
-
30%は「+標準」の範囲に入り、肥満ではありません。タニタの判定表(女性・60才〜)では、37%以上で軽肥満、42%以上で肥満と判定されます。30%付近にいる方は、上限に近づかないよう運動と食事を意識しておくとよいでしょう。
- 体脂肪率を1か月でどれくらい減らせますか?
-
60代女性の場合、健康的に減らせるのは月に1〜2%程度が目安です。それ以上の急激な減少は筋肉量の低下を招き、かえって基礎代謝を下げる悪循環につながります。あせらず半年〜1年単位で取り組みましょう。
- 体脂肪率と内臓脂肪、どちらを気にすべきですか?
-
シニア女性は閉経後に内臓脂肪がつきやすくなるため、両方の数値を意識することが大切です。特にお腹まわりが気になる方は、体組成計で測れる「内臓脂肪レベル」(タニタなら基準10以下が標準)も併せてチェックしましょう。
- サプリメントは体脂肪率を下げるのに効果がありますか?
-
サプリメントだけで体脂肪率を下げる効果は限定的です。基本は運動と食事の改善が中心となります。たんぱく質補給を目的としたプロテインなどは、運動と組み合わせる前提で活用すると良いでしょう。
- 運動が苦手でも体脂肪率は下げられますか?
-
はい、無理のないペースで日常生活の活動量を増やすだけでも変化は出ます。エレベーターより階段、自家用車より徒歩、座りっぱなしを減らすなど、小さな積み重ねが大切です。慣れてきたら椅子スクワットなど自宅でできる筋トレを少しずつ取り入れてみましょう。
- 持病がある場合、体脂肪率を下げるための運動はどう判断しますか?
-
高血圧、糖尿病、心疾患、変形性膝関節症などの持病がある方は、運動の種類や強度について、必ずかかりつけの医師に相談してください。医師の助言に基づいて、無理のない範囲で運動を始めることが大切です。
参考にした主なデータ・指針
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「体脂肪率」(肥満の判定にはBMIが用いられ、体脂肪率の基準値は決まっていない)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(目標とするBMI:50〜64歳 20.0〜24.9/65歳以上 21.5〜24.9、たんぱく質推奨量 女性50g/日)
- 株式会社タニタ「体組成計の測定項目の見かたについて」(体脂肪率判定表/性別・年代別)
まとめ|60代女性の体脂肪率管理は「測る・動く・食べる」
体脂肪率に公的な基準値はありません。タニタの判定表(女性・60才〜)で「標準」にあたる23〜36%に収まっていれば、まず心配はいりません。基礎代謝の低下や筋肉量の減少により上がりやすくなりますが、有酸素運動・筋トレ・バランスのよい食事を組み合わせれば、無理なく健康的に整えていくことができます。
今日から始める体脂肪率管理の習慣:
- 週3回・20〜30分の有酸素運動+筋トレ
- 毎食のたんぱく質意識(体重×1g以上)
- 食事は野菜→たんぱく質→炭水化物の順で
- 朝起きてトイレ後の同じタイミングで定期測定
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