座りっぱなしがシニアに与える影響と対策|60代の解消習慣

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まちFit
スタジオ運営責任者
東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
「気づけば一日の大半を椅子やソファで座って過ごしている」——シニアや高齢者の座りっぱなしは、足腰の筋力低下やむくみ、血流の滞りにつながりやすく、フレイル予防やロコモティブシンドロームの観点からも見直したい生活習慣です。この記事では、60代からの座りっぱなしが体に与える影響と原因、自宅でできる対策や解消のコツ、こまめに立ち上がる習慣づくりまでを、まちFit編集部監修でわかりやすくまとめました。特別な道具がなくても、今日から少しずつ始められる工夫を紹介します。
座りっぱなしがシニアの体に与える影響とは
長時間座り続けると、体を支える筋肉が使われず、少しずつ働きが弱まっていきます。ここでは、シニアや高齢者の座りっぱなしが体にどのような変化をもたらしやすいのかを、足腰・血流・気力の3つの視点から整理します。過度に不安になる必要はありませんが、早めに気づいて動く習慣をつくることが、自分の足で歩ける生活を長く続けるうえで大切です。
足腰の筋力低下とロコモ・フレイルのリスク
座っている間、太ももやお尻、ふくらはぎといった大きな筋肉はほとんど使われません。使わない筋肉は加齢とともに落ちやすく、立ち上がりや歩行がつらくなる原因になります。日本整形外科学会は、ロコモティブシンドローム(ロコモ)を「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態」と説明しています。座りっぱなしで足腰の筋力低下が進むと、ロコモやフレイル(心身の活力が低下した状態)、さらにはサルコペニア(加齢による筋肉量の減少)にもつながりやすいと考えられており、介護予防の観点からも注意したいポイントです。フレイルとはどのような状態か、何から防げばよいかは、次の記事で詳しく解説しています。

血流の滞り・むくみ・冷え
ふくらはぎの筋肉は、血液を心臓へ送り返すポンプの役割を担っています。座りっぱなしでこの筋肉が動かないと、下半身に血液や水分がたまりやすくなり、足のむくみや冷えを感じることがあります。ときどき立ち上がって歩いたり、足首を動かしたりするだけでも、血流を促す助けになります。足のむくみが気になる方は、次の記事もあわせてご覧ください。

外出や活動が減ることによる気力の低下
座って過ごす時間が長くなると、体を動かす機会だけでなく、人と会ったり外の景色を眺めたりする機会も減りがちです。活動量が下がると気力もわきにくくなり、さらに動かなくなる、という悪循環に入ることがあります。閉じこもりがちな生活が続くとどうなるかについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

なぜシニアは座りっぱなしになりやすいのか
座りっぱなしは、本人の意志が弱いから起こるわけではありません。年齢を重ねると、体や生活の変化によって自然と座る時間が増えていきます。原因を知っておくと、対策も立てやすくなります。ここでは代表的な背景を確認しましょう。
体力や関節の変化で動くのがおっくうになる
加齢にともなって体力が落ちたり、膝や腰に違和感が出たりすると、立ったり歩いたりすること自体がおっくうに感じられます。「動くと疲れる」という感覚から座る時間が増え、動かないことでさらに体力が落ちる、という流れになりがちです。だからこそ、無理のない範囲で体を動かす回数を少しずつ増やすことが大切です。
生活の中で座る場面が多い
テレビや読書、スマートフォンの操作、食事など、日常には座って行うことが数多くあります。退職などで通勤や外出の機会が減ると、意識しないうちに座位行動(座って過ごす行動)の時間が長くなります。運動不足の解消をどこから始めればよいか迷う方は、次の記事も参考になります。

座りっぱなしを解消する自宅でできる対策
座りっぱなしを見直すのに、激しい運動は必要ありません。大切なのは、座り続ける時間を区切り、こまめに体を動かすことです。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」高齢者版でも、座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意することがすすめられています。ここでは自宅で無理なくできる方法を紹介します。
30〜60分ごとに立ち上がる習慣をつくる
まず取り入れたいのが、一定時間ごとに立ち上がる工夫です。テレビの区切りや家事のタイミングを合図にして、こまめに立つだけでも血流を促し、気分転換にもなります。
- テレビが番組の区切りになったら一度立ち上がる
- お茶やお手洗いのたびに、少し遠回りして歩く
- 電話は立って話す、洗濯物はこまめに運ぶ
- 立ち上がったついでに、その場で軽く足踏みをする
同じシートでは、立った姿勢をとるのが難しい方(立位困難な人)についても、「じっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも身体を動かす」ことがすすめられています。無理のない範囲で、体を動かす回数を増やすことが第一歩です。
座ったままできる足腰の運動
立ち上がるのがつらい日でも、椅子に座ったままできる運動はたくさんあります。足首やひざを動かして、下半身の血流と筋肉を刺激しましょう。
- かかとの上げ下げでふくらはぎを動かす
- 座ったまま片脚ずつひざを伸ばし、太ももに力を入れる
- 足首をゆっくり回す、つま先の上げ下げをする
- 背すじを伸ばして深呼吸し、肩を回す
椅子に座ったままできるストレッチは、股関節まわりをやさしくほぐすのにも役立ちます。具体的な方法は次の記事にまとめています。

下半身の筋力を保つ簡単な運動
体調のよい日には、立って行う運動も少しずつ取り入れましょう。太ももやお尻の大きな筋肉を使うことで、立ち上がりや歩行が楽になり、転倒予防にもつながります。椅子につかまってのスクワットやかかと上げなど、自宅でできる足腰の運動から始めてみてください。具体的なメニューは次の記事にまとめています。

座りっぱなしを防ぐ毎日の習慣づくり
座りっぱなしの解消は、一度がんばるより、毎日少しずつ続けることが何より大切です。生活の中に「動く合図」を組み込み、体力維持と介護予防につなげていきましょう。ここでは、無理なく続けるためのコツを紹介します。
歩く時間を生活に取り入れる
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」高齢者版では、「強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)」と示されています。同じシートでは、この推奨値に満たなくても、少しでも身体活動を行うことがすすめられています。いきなり目標に届かなくてもかまいませんので、買い物や散歩を兼ねて歩く時間を少しずつ増やしてみましょう。ウォーキングの始め方は次の記事が参考になります。

筋力を保つ運動を週の中に入れる
同じシートでは、「筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を、週3日以上行うことを推奨する」「筋力トレーニングを週2~3日行うことを推奨する(多要素な運動に含めてもよい)」とされています。難しく考えず、立ち上がりの動作や足踏み、軽い体操を毎日の中に散りばめるだけでも、筋力の維持やサルコペニアの予防の助けになります。
楽しみながら続ける工夫
続けるいちばんのコツは、「楽しい」「気持ちいい」と感じられることです。好きな音楽に合わせて体を動かす、仲間と一緒に体操をする、無理のない目標を決めて達成感を味わうなど、自分に合った方法を見つけましょう。一人では続きにくいという方は、地域の教室やスタジオで仲間と体を動かすのもおすすめです。
よくある質問
- 1日にどのくらい座っていると座りすぎになりますか?
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明確な基準が一律に決まっているわけではありませんが、厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023高齢者版では、座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意することがすすめられています。時間の長さそのものより、長時間続けて座り続けないこと、こまめに立ち上がって体を動かすことを意識するとよいでしょう。
- 座りっぱなしを解消するには、まず何から始めればよいですか?
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30〜60分ごとに一度立ち上がることから始めるのがおすすめです。テレビの区切りやお手洗いのタイミングを合図にすると続けやすくなります。立つのがつらい日は、座ったままかかとの上げ下げや足首回しをするだけでも、血流を促す助けになります。
- 膝や腰に痛みがあっても運動して大丈夫ですか?
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痛みがある場合は無理をせず、まずは椅子に座ったままできる範囲で体を動かしましょう。痛みが強いときや長引くときは、自己判断で続けず、医療機関や専門家に相談することをおすすめします。
- 座ったままの運動でも効果は期待できますか?
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座ったままの運動でも、ふくらはぎや太ももを動かすことで血流を促し、筋力の維持につながることが期待できます。立って行う運動と組み合わせると、より体力維持に役立ちます。できることから少しずつ続けることが大切です。
- 運動が苦手で長続きしません。続けるコツはありますか?
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生活の動作に「動く合図」を結びつけると続けやすくなります。たとえば「お茶をいれたら足踏みを10回」といった具合です。好きな音楽をかけたり、仲間と一緒に行ったりと、楽しめる工夫を取り入れるのも長続きのコツです。
- 一人で運動を続ける自信がありません。どうすればよいですか?
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無理に一人で頑張る必要はありません。地域の体操教室やシニア向けのスタジオでは、同世代の仲間と一緒に、専門スタッフの見守りのもとで体を動かせます。人と関わる機会が増えることは、気力の維持や介護予防の面でもよい影響が期待できます。
参考にした主なデータ・指針
- 厚生労働省「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」(座位行動〈座りっぱなし〉の時間が長くなりすぎないように注意するという推奨事項、強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)、多要素な運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2~3日という推奨事項を引用)
- 日本整形外科学会「ロコモを知ろう|ロコモONLINE」(ロコモティブシンドロームの定義を引用)
まとめ
座りっぱなしは、シニアの足腰の筋力低下や血流の滞りにつながりやすい生活習慣です。長く座り続けないよう、こまめに立ち上がり、座ったままの運動や歩く時間を少しずつ取り入れることが、フレイル予防や転倒予防につながり、自分の足で歩ける生活を長く続ける支えになります。60代のうちから、無理なく今日できることから始めましょう。
今日から始める座りっぱなし解消の習慣:
- 30〜60分ごとに一度立ち上がり、少し歩く
- 座ったままかかとの上げ下げや足首回しで下半身を動かす
- 買い物や散歩を兼ねて、歩く時間を少しずつ増やす
- 立ち上がりや軽い体操で足腰の筋力を保つ
- 仲間や教室を活用して、楽しみながら続ける
まちFitで座りっぱなしを見直す習慣を始めませんか
「一人ではなかなか続かない」「自分に合った運動が分からない」という方は、シニア向け健康スタジオ「まちFit」で、無理のない運動習慣を始めてみませんか。まちFitは『健やかな毎日を、まちのそばで。』をコンセプトに、60代・70代の方が仲間と一緒に、専門スタッフの見守りのもとで体を動かせる場所です。
- 座ったままでもできる、体に負担の少ないプログラム
- 足腰の筋力維持や転倒予防を意識した運動を用意
- 同世代の仲間と一緒だから、楽しく続けられる
- 運動が初めての方も、スタッフが一人ひとりに合わせてサポート
- まちのそばで通いやすく、外出のきっかけにもなる

体を動かす習慣は、続けることでフレイル予防や体力維持、そして毎日の暮らしの張り合いにもつながっていきます。まずは無理のない一歩から、一緒に始めてみましょう。
まずは見学や体験から始めてみませんか?
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