シニアの一人暮らしで困ること|60代・高齢者が備えたい対策と工夫

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まちFit
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東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。

目次

一人暮らしのシニアが困ることとは?まず全体像を知る

シニアの一人暮らしで困ることは、大きく「生活」「体・健康」「心・社会」の3つに分けて考えると整理しやすくなります。この記事では、60代・高齢者ご本人はもちろん、離れて暮らすお子様世代の方にもわかりやすいように、一人暮らしで起こりやすい困りごとと、フレイル予防や転倒予防、介護予防の視点を交えた対策をまとめました。むやみに不安をあおるのではなく、今できる備えを前向きに考えるための情報としてお役立てください。

一人暮らしのシニアは年々増えています

内閣府の令和7年版高齢社会白書によると、65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加しており、65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は、昭和55年には男性4.3%・女性11.2%であったものが、令和2年には男性15.0%、女性22.1%となりました。さらに令和32年には男性26.1%、女性29.3%になると見込まれています。一人暮らしそのものは特別なことではなく、住み慣れたまちで自分らしく暮らす前向きな選択でもあります。だからこそ、60代のうちから困りやすいポイントをあらかじめ知り、少しずつ備えておくことが、自分の足で歩ける生活を長く続けることにつながります。

「困ること」は生活・体・心の3つに分けて考える

一人暮らしの困りごとは人によってさまざまですが、次の3つの面に分けて考えると、自分に必要な備えが見えてきます。まずは全体像をつかんでおきましょう。

  • 生活面:食事の準備、買い物や掃除などの家事、体調が悪いときの対応
  • 体・健康面:転倒、運動不足による体力の低下、フレイルやロコモティブシンドロームの進行
  • 心・社会面:人と話す機会の減少、気持ちの落ち込み、社会とのつながりの薄れ

【生活面】一人暮らしで困りやすいこと

まずは毎日の暮らしの中で起こりやすい困りごとです。だれかと同居していれば自然に補い合えることも、一人暮らしではすべて自分で抱え込みやすくなります。無理をため込まない工夫が大切です。

食事が単調になり栄養が偏りやすい

一人分の食事は「作るのが面倒」「同じものが続く」となりがちで、めん類やパンだけで簡単に済ませてしまうことも増えます。その結果、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足し、筋肉量の減少(サルコペニア)や体力の低下につながることがあります。まとめて作って小分け冷凍しておく、宅配のお弁当や総菜を上手に取り入れるなど、負担を減らしながら栄養を確保する工夫が役立ちます。

筋肉を保つために何をどのくらい食べればよいか、一人分でもそろえやすい献立の考え方は、次の記事にまとめています。

買い物・掃除・ゴミ出しなどの家事の負担

重い荷物を運ぶ買い物、こまめな掃除、決まった曜日のゴミ出しなど、一つひとつは小さくても積み重なると大きな負担になります。買い物は宅配サービスを活用する、掃除は「今日はここだけ」と場所を区切る、といったように、完璧を目指さず続けられる形にすることが、暮らしを楽にするコツです。

体調をくずしたときに頼れる人がすぐそばにいない

発熱やめまいなどで急に体調をくずしたとき、一人暮らしでは「だれにも気づいてもらえないのでは」という不安が大きくなりがちです。日ごろから家族や近所の方、地域の見守りサービスなどと連絡が取れる状態にしておくと、いざというときの安心感が変わります。かかりつけ医を持っておくことも、早めの相談につながる大切な備えです。

【体・健康面】一人暮らしで気をつけたい体の変化

一人暮らしでは、体力の低下や体の変化に自分で気づきにくいことがあります。ここでは転倒予防やフレイル予防、介護予防の観点から、気をつけたい変化と、運動習慣による体力維持のポイントを見ていきましょう。

転倒が「その後の生活」に影響しやすい

つまずきや踏み外しによる転倒は、骨折などをきっかけに動く機会が減り、体力の低下を招くことがあります。一人暮らしの場合は転倒に気づいてもらいにくいため、転倒予防はとても大切です。段差をなくす、手すりをつける、明るい照明にするといった住まいの工夫に加え、足腰を支える筋力を保つことが転倒予防につながります。

転倒が起こりやすい場面と、60代から取り組める体づくりの習慣は、次の記事でくわしく解説しています。

動く機会が減るとフレイルやロコモが進みやすい

外出や人との交流が減ると、体を動かす機会そのものが少なくなり、筋力や心身の活力が低下した状態である「フレイル」が進みやすくなります。また、日本整形外科学会は「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態」をロコモティブシンドローム(ロコモ)と呼んでいます。立つ、歩く、作業するといった動作に必要な骨・関節・筋肉・神経などをまとめて運動器といい、その障害によって移動する力が落ちてくる状態のことです。フレイル予防やロコモの予防は、介護予防、そして自立した生活を長く続けることに直結します。

フレイルとはどのような状態か、運動・食事・社会参加それぞれの防ぎ方は、次の記事にまとめています。

運動不足を防ぐための目安を知っておく

では、どのくらい体を動かせばよいのでしょうか。厚生労働省が示す「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の推奨シート(高齢者版)では、次のように示されています。

「強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)。」また、あわせて「筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を、週3日以上行うことを推奨する。」とされています。

同じ推奨シートでは、この強度や推奨値に満たなくても、少しでも身体活動を行うことが推奨されています。体調や持病には個人差がありますので、まずは今より少しでも歩く時間を増やす、自宅でできる運動を取り入れるなど、無理のない範囲で運動習慣を積み重ねることが、体力維持につながります。

自宅でいすや壁につかまりながら足腰を鍛える運動は、次の記事で8つ紹介しています。

【心・社会面】孤立や不安とどう向き合うか

一人暮らしで見落とされがちなのが、心と社会とのつながりの面です。人と話す機会が減ると気持ちが沈みやすく、活動量の低下にもつながります。ここでは、つながりを保つための考え方を紹介します。

人と話す機会が減りやすい

仕事を離れたり、外出がおっくうになったりすると、一日だれとも話さない日が続くこともあります。会話や交流の減少は気持ちの張りを失わせ、外出しない生活が習慣になってしまうこともあります。地域のサークルや体操教室、趣味の集まりなど、無理なく通える「出かける先」を一つ持っておくと、生活にリズムが生まれます。

一日を家の中で過ごす日が続くと体と心にどんな変化が起こるのかは、次の記事でくわしく解説しています。

気持ちが沈みやすいときの工夫

一人の時間が長いと、ちょっとした不調や不安を大きく感じてしまうことがあります。毎日の中に「楽しみ」や「役割」を持つことは、心の元気を保つ支えになります。植物の世話や散歩、地域の活動への参加など、小さな生きがいを大切にしましょう。気分の落ち込みが長く続くときは、我慢せず地域包括支援センターやかかりつけ医に相談することも大切です。

今日からできる一人暮らしの備えと対策

ここまで見てきた困りごとに対して、今日から始められる備えと対策を「生活」「運動」「栄養と水分」の3つに分けて整理します。すべてを一度に行う必要はありません。できそうなものから一つずつ取り入れてみてください。

生活の備え:連絡・見守り・情報の共有

家族や信頼できる人と、定期的に連絡を取り合う習慣をつくりましょう。緊急連絡先やかかりつけ医、飲んでいる薬をメモにまとめて見えるところに貼っておくと、いざというときに役立ちます。離れて暮らすご家族は、電話やメッセージでのこまめな声かけ、見守りサービスや地域包括支援センターの活用など、無理のない形でのサポートを検討するとよいでしょう。

地域包括支援センターでどんな相談ができるのか、お住まいの地域の窓口の探し方は、次の記事にまとめています。

運動:体を動かす習慣を無理なく続ける

体力維持と転倒予防のためには、続けられる運動習慣が何より大切です。運動を始めるのに遅すぎるということはなく、60代からでも、体を動かす習慣は少しずつ積み重ねていけます。テレビを見ながらの足踏みや、いすにつかまってのかかと上げなど、自宅でできる簡単な運動から始めましょう。近所への散歩を日課にするのもおすすめです。一人では続けにくいという方は、地域の体操教室やスタジオを利用すると、仲間との交流が続ける後押しになります。

栄養と水分:しっかりとる習慣を

筋肉や体力を保つには、たんぱく質をはじめとした栄養をしっかりとることが欠かせません。一人分でも、主食・主菜・副菜をそろえることを意識しましょう。また、高齢者は加齢によりのどの渇きを感じにくくなるといわれるため、時間を決めてこまめに水分をとる工夫も、体調管理と介護予防の面で役立ちます。

1日にどのくらいの水分をとればよいか、無理なく続けるためのコツは、次の記事にまとめています。

よくある質問

一人暮らしの高齢者が特に困ることは何ですか?

生活面では食事の準備や家事、体調不良時の対応、体・健康面では転倒や運動不足による体力の低下、心・社会面では人と話す機会の減少などが挙げられます。人によって困りごとは異なるため、まずは自分に当てはまるものを整理し、備えられるところから対策していくことが大切です。

体力が落ちてきた気がします。一人暮らしで何から始めればよいですか?

まずは無理のない範囲で「今より少し多く動く」ことから始めましょう。散歩の時間を少し延ばす、自宅でいすを使った運動を取り入れるなど、続けやすいものがおすすめです。一人では続けにくい場合は、地域の体操教室やスタジオを活用すると、交流を楽しみながら運動習慣を保ちやすくなります。

離れて暮らす親が一人暮らしです。家族は何をすればよいですか?

電話やメッセージでこまめに声をかけ、様子を気にかけることが第一歩です。緊急連絡先やかかりつけ医の情報を共有しておく、見守りサービスや地域包括支援センターを一緒に調べておくなど、ご本人の負担にならない形でのサポートを検討しましょう。心配なことは早めに専門機関へ相談すると安心です。

食事が簡単なもので済みがちです。栄養面で気をつけることは?

たんぱく質が不足しやすい点に注意し、主食・主菜・副菜をそろえることを意識しましょう。まとめて作って小分け冷凍する、宅配のお弁当や総菜を活用するなど、負担を減らしながら栄養を確保する工夫が続けるコツです。無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。

転倒が心配です。家の中でできる対策はありますか?

段差をなくす、手すりをつける、床の物を片づける、照明を明るくするなど、住まいの工夫が転倒予防に役立ちます。あわせて、足腰の筋力を保つ運動を続けることも大切です。転倒に気づいてもらいにくい一人暮らしだからこそ、日ごろの備えが安心につながります。

運動はどのくらい行えばよいですか?

厚生労働省の推奨シート(高齢者版)では、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)、筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上行うことが推奨されています。ただし同じシートでは、この推奨値に満たなくても少しでも身体活動を行うことが推奨されており、大切なのは数字より「続けられること」です。心配な持病がある方は、始める前にかかりつけ医に相談しましょう。

参考にした主なデータ・指針

まとめ|困りごとを知り、今日から少しずつ備える

シニアの一人暮らしで困ることは、生活・体・心の3つの面に整理して考えると、必要な備えが見えてきます。転倒予防やフレイル予防、介護予防を意識しながら、運動習慣と栄養、そして人とのつながりを大切にすることが、自分の足で歩ける生活を長く続ける支えになります。60代のうちから少しずつ備えておけば、一人暮らしは不安ではなく自分らしい選択になります。一人で抱え込まず、家族や地域の力も上手に借りていきましょう。

今日から始める一人暮らしの備えの習慣:

  • 家族や地域と連絡を取り合い、緊急連絡先やかかりつけ医の情報をまとめておく
  • 散歩や自宅での運動など、続けられる運動習慣で体力維持と転倒予防に取り組む
  • たんぱく質を中心に栄養をそろえ、こまめに水分をとる
  • 体操教室や趣味の集まりなど、人と交流できる「出かける先」を持つ

一人暮らしの体力づくりは、まちのそばの「まちFit」で

「一人ではなかなか運動が続かない」「同じ世代の仲間と体を動かしたい」——そんな一人暮らしのシニアの方にこそ、地域に根ざしたシニア向け健康スタジオ「まちFit」がお役に立てます。無理のない運動で体力維持や転倒予防、フレイル予防に取り組みながら、通うこと自体が人とのつながりや生活のリズムづくりにもつながります。

  • シニアの体力に合わせた無理のないプログラム
  • 足腰の筋力づくりやバランス運動で転倒予防・介護予防をサポート
  • 同じ世代の仲間と交流でき、通うこと自体が楽しみに
  • まちのそばだから、一人暮らしでも無理なく続けやすい
まちFit池上スタジオで体を動かすシニアの様子

運動が初めての方や、体力に自信がない方も安心して始められます。一人暮らしの毎日に、体を動かす習慣と新しいつながりを取り入れてみませんか。

まずは見学や体験から始めてみませんか?

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【編集体制】本記事は、シニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営する株式会社Envalueの編集部が制作し、まちFitスタジオ運営者監修のもとで公開しています。公的機関が公表する情報をもとに、正確でわかりやすい健康情報の提供に努めています。

【免責事項】本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の病気の診断・治療を目的としたものではありません。体調や持病に不安のある方は、運動や生活習慣を変える前に、医師などの専門家にご相談ください。効果には個人差があります。

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