シニアの秋バテ対策|60代からの疲れをためない過ごし方

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まちFit
スタジオ運営責任者
東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
季節の変わり目に増える秋バテ対策として大切なのは、夏の疲れを持ち越さず、乱れやすい自律神経を整える毎日の過ごし方です。暑さがやわらぐ秋は本来過ごしやすい時期ですが、朝晩の寒暖差や夏のあいだにたまった疲労から、シニアの方はだるさ・食欲不振・眠りの浅さといった不調を感じやすくなります。動かない日が続けば体力維持がむずかしくなり、足腰の衰えやフレイルにもつながります。この記事では、60代からの疲れをためない生活リズム・室内でできる運動・食事のコツを、厚生労働省などの資料をもとにやさしく解説します。
秋バテとは?シニアが秋に疲れやすい理由
「夏が終わってほっとしたのに、かえって体が重い」——そんな声は珍しくありません。秋バテは正式な病名ではありませんが、夏の疲れと秋の寒暖差が重なって起こる心身の不調を指す言葉として広まっています。まずは、シニアの体に何が起きているのかを知ることから始めましょう。理由がわかれば、対策の優先順位も見えてきます。
「秋バテ」は夏の疲れと寒暖差が重なって起こる
秋バテは、夏のあいだにたまった疲労を持ち越したまま、秋の大きな寒暖差にさらされることで起こると一般的にはいわれています。冷房の効いた室内と暑い屋外の行き来、冷たい飲み物のとりすぎ、寝苦しい夜による睡眠不足——こうした夏の負担は、季節が変わっても簡単には抜けません。
特に朝晩が冷え込みはじめる秋は、日中との気温差が大きくなる日もあります。体はそのたびに体温を保とうとがんばるため、知らないうちに疲れがたまっていきます。まずは、夏の過ごし方の影響が秋まで続くことを知っておきましょう。
夏バテを引きずらない過ごし方や、水分・食事のとり方は次の記事でくわしく紹介しています。

自律神経が乱れると疲れが抜けにくくなる
私たちの体は、活動する昼は交感神経が、休む夜は副交感神経が優位になるよう、自律神経がバランスをとっています。ところが朝晩の気温差が大きい秋は、体温を一定に保とうと自律神経が働き続け、負担がかかりやすくなります。
加齢とともに、この切り替えはゆっくりになりやすいといわれています。そのためシニアの方は、寒暖差による自律神経の乱れを、だるさ・食欲不振・寝つきの悪さといった形で感じやすいと考えられています。無理に気合いで乗り切ろうとせず、生活リズムから整えていくことが近道です。
動かない秋が足腰の衰えを招く
だるさから外出や運動を控える日が続くと、活動量が落ち、足腰の力は思った以上に早く弱っていきます。日本整形外科学会は、運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム」と呼んでいます。秋のうちに活動量が落ちると、この状態に近づき、冬場の転倒予防や介護予防の面でも不利になりかねません。
「疲れているから休む」こと自体は大切です。ただ、「休む」と「動かす」をうまく組み合わせて、体を動かす習慣そのものは絶やさないことが、体力維持と自立した生活を長く続けるうえで欠かせません。
休んでもすぐ疲れる原因と、体力を取り戻す習慣については次の記事にまとめています。

秋バテのサインをチェック|こんな不調はありませんか
秋バテは、はっきりした病気ではないぶん見過ごされがちです。次のような変化が続いていないか、ご自身やご家族の様子を振り返ってみましょう。あてはまる項目が多いときは、無理をせず生活を整えるサインかもしれません。
- だるさや疲労感が、休んでも抜けない
- 食欲がわかず、食事の量が減ってきた
- 寝つきが悪い、夜中や早朝に目が覚める
- 朝すっきり起きられず、日中も眠い
- 肩こりや頭の重さが続く
- 気分が晴れず、外出がおっくうに感じる
- 手足の冷えが気になるようになった
これらは秋バテでよく聞かれる不調です。ただし、強いめまいや動悸、急な体重の減少などが続く場合は、別の病気が隠れていることもあります。気になる変化が数日以上続くときは、我慢せずかかりつけ医に相談してください。
生活リズムを整えて自律神経を守る秋バテ対策
秋バテ対策の土台になるのが、毎日の生活リズムです。乱れやすい自律神経は、規則正しい生活によって整いやすくなると考えられています。むずかしいことは必要ありません。60代からでも今日から始められる、三つの健康習慣を見ていきましょう。
朝の光を浴びて、起きる時間を一定にする
朝、決まった時間に起きてカーテンを開け、日の光を浴びることは、乱れた体のリズムを整える基本です。休日に寝だめをすると、かえってリズムが崩れやすくなります。前の晩に眠れなかった日も、起きる時間はできるだけそろえ、日中に眠ければ短い昼寝で補うようにすると、夜の眠りにつながりやすくなります。
湯船につかって体を冷やさない
暑い時期の名残でシャワーだけで済ませていると、体の芯が冷えて疲れが抜けにくくなります。秋は少しぬるめのお湯にゆっくりつかると、体が温まり、副交感神経が優位になって寝つきもよくなりやすいものです。冷たい飲み物や薄着も控えめにし、首・手首・足首を冷やさない服装を心がけましょう。
睡眠で一日の疲れをリセットする
疲れを持ち越さない最大のコツは、質のよい睡眠です。就寝前のスマートフォンやテレビの強い光を控え、寝る前の一時間はゆったり過ごすと、自律神経が休息モードに切り替わりやすくなります。眠りが浅い日が続くときは、日中の運動量が足りていないことも一因です。眠りの整え方は、次の記事もあわせてご覧ください。

秋バテ対策になる自宅運動|室内で無理なく続ける
だるいときこそ、軽く体を動かすと血のめぐりがよくなり、かえって疲れが取れやすくなります。とはいえ急にがんばる必要はありません。60代からは特に、秋バテの時期は自宅運動を中心に「少しずつ、毎日」を合言葉に取り組みましょう。
厚生労働省が示す運動量の目安を知る
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:高齢者版では、高齢者の身体活動について次のように示されています。「強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨する(1日約6,000歩以上に相当)。」また同シートでは、「筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を、週3日以上行うことを推奨する。」ともされています。
数字を見て構える必要はありません。まずは今より少しでも多く動くことが第一歩とされています。天気のよい日は外を歩き、雨や冷え込みが厳しい日は室内での運動に切り替えるなど、季節に合わせて無理なく続けることが大切です。有酸素運動の始め方は、次の記事も参考になります。

椅子を使った下半身の運動
足腰の衰えを防ぐには、大きな筋肉が集まる下半身を動かすのが効率的です。椅子に浅く腰かけ、背すじを伸ばして立ち座りをくり返す運動は、転倒予防にもつながる基本の筋力づくりです。ゆっくり10回を目安に、痛みのない範囲で行いましょう。テレビを見ながらのつま先立ちや、座ったままの足踏みも、手軽に取り入れられます。
自宅で無理なく続けられる運動メニューは、次の記事にまとめています。

肩甲骨まわりをほぐして血のめぐりを整える
寒暖差で肩や首がこわばると、血のめぐりが悪くなり、だるさや頭の重さにつながります。両肩に手を添えて、ひじで大きな円を描くように回す体操は、肩甲骨まわりをほぐすのに向いています。前回し・後ろ回しを各5回ほど、呼吸を止めずにゆっくり行いましょう。こうした軽い運動習慣の積み重ねが、フレイル予防や体力維持を支えます。
秋バテを防ぐ食事のコツ|胃腸をいたわり栄養を補う
夏の食欲不振を引きずると、体をつくる栄養が不足し、疲れやすさや筋力低下に拍車がかかります。60代からの秋バテ対策では、弱った胃腸をいたわりながら、必要な栄養をしっかり届けることを意識しましょう。
たんぱく質を毎食少しずつとる
筋肉のもとになるたんぱく質は、シニアの体力維持やフレイル予防に欠かせません。一度にたくさんは食べにくいものなので、卵・豆腐・魚・肉・乳製品などを、毎食に少しずつ組み合わせるのがコツです。麺類だけで済ませそうな日も、たまごや納豆を一品足すだけで栄養のバランスが整います。
たんぱく質のとり方や、筋肉を保つ食べ物については次の記事が参考になります。

温かい料理で胃腸をいたわる
冷たいものばかりが続くと胃腸が冷え、消化の力が落ちて食欲も戻りにくくなります。みそ汁やスープ、煮物など、温かくて消化のよい料理を一品加えると、体が内側から温まり、自律神経も整いやすくなります。よくかんでゆっくり食べることも、胃腸への負担を減らす助けになります。
旬の食材で不足しがちな栄養を補う
秋は栄養価が高く、体をいたわる旬の食材が豊富にそろう季節です。次のような食材を、無理のない範囲で食卓に取り入れてみましょう。
- さつまいも・かぼちゃ:食物繊維が豊富で、腸の調子を整える助けになります
- さんま・鮭:良質なたんぱく質と、体によい油を含みます
- きのこ類:低カロリーで、ビタミンや食物繊維を補えます
- りんご・柿:水分やビタミンを補い、朝食にも取り入れやすい果物です
よくある質問
- 秋バテは病気なのでしょうか?
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秋バテは正式な病名ではなく、夏の疲れや秋の寒暖差によって起こるだるさ・食欲不振・眠りの浅さなどの不調をまとめた呼び方です。多くは生活リズムを整えることで少しずつ落ち着いていきますが、強いめまいや動悸、急な体重減少などが続く場合は、別の病気が隠れていることもあります。気になる症状が数日以上続くときは、かかりつけ医にご相談ください。
- だるいときは、休んだほうがよいですか?運動したほうがよいですか?
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どちらも大切で、組み合わせるのが基本です。眠れていない、熱っぽいなど体調がすぐれないときは、無理をせず休むことを優先してください。一方で、軽いだるさであれば、椅子を使った運動や短い散歩など、軽く体を動かすほうが血のめぐりがよくなり、疲れが抜けやすいことがあります。痛みや息苦しさがあるときは中止しましょう。
- 秋はどのくらい運動すればよいですか?
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厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:高齢者版では、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)行うことがすすめられています。ただし、この目安に満たなくても、今より少しでも多く体を動かすことが推奨されています。天気や体調に合わせ、室内運動も取り入れて無理なく続けましょう。
- 食欲がないときは、無理に食べなくてもよいですか?
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食べられない状態が続くと、体力低下やフレイルにつながるおそれがあります。一度に食べようとせず、回数を分けて少量ずつとる方法があります。冷奴や卵料理、牛乳、ヨーグルトなど、のどを通りやすくたんぱく質がとれる食品を組み合わせるとよいでしょう。食欲不振が長く続く場合は、かかりつけ医にご相談ください。
- 夜なかなか眠れません。どうすればよいですか?
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朝に決まった時間に起きて日の光を浴び、日中に体を動かすと、夜の眠りにつながりやすくなります。就寝前の強い光やカフェインは控え、ぬるめのお湯にゆっくりつかって体を温めるのもおすすめです。それでも眠れない日が続き、日中の生活に支障が出る場合は、かかりつけ医や地域包括支援センターにご相談ください。
- 秋バテと夏バテは違うものですか?
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どちらも医学的な病名ではなく、季節による不調をまとめた呼び方です。夏バテは暑さのなかで起こるだるさや食欲不振を指し、秋バテは夏の疲れを持ち越したまま秋の寒暖差にさらされて起こる不調を指すことが多い言葉です。対策の考え方は共通していて、生活リズム・運動・食事を整えることが基本になります。
参考にした主なデータ・指針
- 厚生労働省「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」(強度が3メッツ以上の身体活動を週15メッツ・時以上、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)、筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上、という推奨事項を引用)
- 日本整形外科学会 ロコモONLINE「ロコモを知ろう」(ロコモティブシンドロームの定義〈運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態〉を引用)
まとめ|秋バテ対策は「生活リズム・運動・食事」を整えることから
秋バテは、夏の疲れと秋の寒暖差が重なり、自律神経が乱れて起こる不調です。加齢とともに寒暖差の影響を受けやすいシニアの方こそ、朝の光を浴びて起きる時間をそろえる、湯船で体を温める、質のよい睡眠をとるといった生活リズムの見直しが力を発揮します。だるいときも体を動かす習慣を絶やさず、たんぱく質を切らさない食事を心がけることが、体力維持や転倒予防、フレイル予防につながります。秋のうちに落ちた活動量は自然には戻りません。疲れをためない過ごし方を、無理のない小さな習慣として積み重ねることが、自分の足で歩ける生活を長く続ける力になります。
今日から始める秋バテ対策の習慣:
- 朝は決まった時間に起き、カーテンを開けて日の光を浴びる
- シャワーで済ませず、ぬるめの湯船につかって体を温める
- だるい日も、椅子を使った運動や短い散歩で体を動かす
- 毎食にたんぱく質を一品、温かい料理を一品足す
- 気になる不調が数日続くときは、かかりつけ医に相談する
秋を元気に過ごす習慣づくりはまちFitで無理なく続けましょう
「一人だと運動が続かない」「季節の変わり目は体調をくずしやすい」——そんなときこそ、まちFitのような身近に通える場所が力になります。まちFitは、シニア世代が無理なく健康習慣を続けられるよう、専門スタッフがやさしくサポートする地域密着の健康スタジオです。椅子に座ったままできる運動から全身の体操まで、その日の体調に合わせて取り組めます。
- 天候に左右されず、室内で安心して体を動かせる
- 椅子や手すりを使った、運動初心者でも安心の内容
- 同年代の仲間との交流が生まれ、社会参加の効果も得られる
- 一人ひとりの体力や体調に合わせた無理のない指導

「季節の変わり目も元気に過ごしたい」「元気なうちに介護予防を始めたい」と思った今が、はじめどきです。体力維持や転倒予防、フレイル予防にもつながる習慣を、まちFitで一緒に育てていきましょう。
まずは見学や体験から始めてみませんか?
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