こむら返りの原因と対策|60代・高齢者に多い足のつりの予防法

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まちFit
スタジオ運営責任者
東京・神奈川でシニア向け健康スタジオ「まちFit」を運営。
60〜80代の会員様と日々向き合う中で得た現場知識をもとに、無理なく続けられる健康習慣を発信しています。
「夜中に足がつって目が覚めた」「明け方にふくらはぎが硬くなって痛んだ」——こうしたこむら返りは、60代・シニアの方に増えやすい身近な足の悩みです。医学的には有痛性筋けいれんとも呼ばれ、加齢にともなう水分・ミネラル不足や筋肉の疲れ、足の冷えなどが関わると考えられています。多くは数分でおさまりますが、たびたび繰り返すと睡眠の質が下がり、外出や運動をためらう原因にもなりかねません。
この記事では、こむら返り(足のつり)が起こる仕組みと、60代・高齢者に多い主な原因、そして就寝前のふくらはぎストレッチや水分補給といった今日から始められる予防・対策を、まちFit編集部監修でわかりやすく整理します。ふだんの習慣を少し見直すことで、足のつりを起こしにくい体づくりが期待でき、自分の足で歩ける生活を長く続けることにもつながります。
こむら返り(足のつり)とは?60代・シニアで増える理由
まずは、こむら返りがどのような状態なのかを整理しておきましょう。仕組みを知っておくと、原因や予防のポイントも理解しやすくなります。ここでは、こむら返りの正体と、年齢を重ねると起こりやすくなる背景、夜間に多い理由を順に見ていきます。
そもそもこむら返りはどんな状態か
こむら返りは、ふくらはぎ(腓腹筋)などの筋肉が、自分の意思とは関係なく急に強く収縮してけいれんし、痛みをともなう状態です。「こむら」とはふくらはぎの古い呼び名で、足の裏や太もも、すねなどに起こることもあります。多くは短い時間でおさまりますが、その間は筋肉が硬く突っ張り、動かせないほどの痛みを感じる方も少なくありません。
なぜ年齢とともに起こりやすくなるのか
年齢を重ねると、こむら返りは起こりやすくなると一般的にいわれています。加齢によって筋肉量や筋力が少しずつ減り、筋肉が疲れやすくなること、体内の水分量が減りやすいこと、血流が滞りやすくなることなどが重なるためと考えられています。サルコペニア(加齢にともなう筋肉量の減少)やロコモティブシンドローム(運動器の衰え)といった変化とも関わりが深く、足腰の状態を保つことが予防の土台になります。
足腰が衰える背景には、関節や血流、姿勢など複数の要因が関わります。足の変化の全体像は、次の記事もあわせてご覧ください。

夜間や明け方に多いのはなぜ?
こむら返りは、就寝中や明け方に起こりやすいことが知られています。眠っている間は水分をとれず脱水気味になりやすいこと、体温が下がって足が冷えること、寝ている姿勢で足先が伸びた状態が続き、ふくらはぎが縮んだままになりやすいことなどが背景にあると考えられています。日中に立ち仕事や運動で足を使いすぎた日の夜に起こりやすいのも、筋肉の疲れが関係しているとされています。
足のつりで目が覚める日が続くと、睡眠そのものが浅くなりがちです。夜の過ごし方を見直したい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

60代・高齢者のこむら返りの主な原因
こむら返りの原因は一つではなく、いくつかの要因が重なって起こることがほとんどです。ここでは、シニア世代に特に関わりの深い代表的な原因を、水分・ミネラル、筋肉、冷え・血流、そして背景に隠れた病気という4つの観点に分けて解説します。
水分・ミネラル(電解質)の不足
筋肉がなめらかに収縮・弛緩するには、水分と、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムといったミネラル(電解質)のバランスが欠かせません。加齢とともにのどの渇きを感じにくくなり、水分が不足しがちになること、汗や利尿作用でミネラルが失われることなどが、こむら返りに関わると考えられています。特に夏場は汗で水分とともに塩分やミネラルが失われやすく、脱水は熱中症にもつながります。厚生労働省のリーフレット「熱中症予防のために」でも、高齢者は「暑さや水分不足に対する感覚機能が低下しており、暑さに対するからだの調節機能も低下している」ため注意が必要だとされ、室内でも外出時でも、のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分を補給することが呼びかけられています。
シニアの水分補給の目安や続け方は、次の記事で具体的にまとめています。

筋肉の疲労と筋力・筋肉量の低下
使いすぎて疲れた筋肉は、こむら返りを起こしやすくなるとされています。慣れない運動や長時間の歩行のあとだけでなく、筋肉量そのものが減ると、少しの活動でも筋肉が疲れやすくなります。加齢による筋肉量の減少(サルコペニア)を防ぎ、体力維持につなげるには、日ごろの適度な運動と、筋肉の材料となるたんぱく質をしっかりとることが大切です。
筋肉の材料となる栄養については次の記事を、足の筋肉を保つ運動については後半の予防法で詳しくご紹介します。

体の冷えと血流の低下
足が冷えて血流が滞ると、筋肉に酸素や栄養が行き渡りにくくなり、こむら返りを起こしやすくなると考えられています。冷房の効いた部屋や寒い季節、薄着で眠ったときなどは特に注意が必要です。足のむくみが気になる方は血流が滞りやすい状態とも重なりやすいため、次の記事もあわせて参考にしてみてください。

背景に病気が隠れていることも(受診の目安)
多くのこむら返りは一時的なものですが、糖尿病や下肢静脈瘤、腰部脊柱管狭窄症、甲状腺や腎臓の病気、服用中の薬の影響などが背景にある場合もあります。次のようなときは、自己判断せず医療機関に相談することをおすすめします。
- 毎晩のように繰り返す、回数が急に増えた
- 片方の足だけに強い痛みやしびれ、むくみをともなう
- 足の色が変わる、歩くと足が痛くて休みが必要になる
- 持病があり、薬を飲んでいる
また、暑い時期のこむら返りは熱中症のサインのことがあります。厚生労働省のリーフレット「熱中症予防のために」では、熱中症の症状がすすんだときにみられるものとして、大量の発汗や筋肉痛とならんで「筋肉のこむら返り」が挙げられています。めまいや立ちくらみ、頭痛などをともなうときは、エアコンの効いた室内や風通しのよい日陰など涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめてからだを冷やしたうえで水分を補給してください。応急処置をしても症状が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。
夏場に気をつけたいポイントは、次の記事でくわしくまとめています。

こむら返りそのものは生活の工夫で予防をめざせますが、体からのサインを見逃さないことも大切です。気になる症状が続くときは、かかりつけ医に相談しましょう。
今日からできるこむら返りの予防法
こむら返りは、毎日の習慣を少し見直すことで起こりにくくすることが期待できます。ここでは、水分補給・ストレッチ・適度な運動・保温という4つの柱で、無理なく続けられる対策を紹介します。転倒予防や介護予防の観点からも役立つ習慣です。
こまめな水分補給を習慣にする
のどの渇きを感じにくくなるシニア世代は、時間を決めて少しずつ水分をとるのがおすすめです。起床時、食事のとき、入浴の前後、就寝前など、タイミングを決めておくと忘れにくくなります。汗をたくさんかいた日は、水分とあわせて塩分やミネラルの補給も意識しましょう。
就寝前のふくらはぎストレッチ
夜間のこむら返りが気になる方は、寝る前にふくらはぎをゆっくり伸ばしておくと、足のつりの予防につながると考えられています。壁に手をついて片足を後ろに引き、かかとを床につけたままアキレス腱からふくらはぎを20〜30秒ほど伸ばします。反動をつけず、痛気持ちいい範囲でゆっくり行うのがポイントです。
自宅で安全にできるふくらはぎストレッチの手順は、次の記事で順を追って紹介しています。無理のない範囲で毎日の習慣にしてみましょう。

適度な運動で足の筋肉を保つ
筋肉量を保つことは、こむら返りだけでなくフレイル予防や転倒予防にもつながります。厚生労働省の『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』(高齢者版)では、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当)行うことを推奨しています。あわせて、筋力トレーニングを週2〜3日行うことも推奨されています。まずはウォーキングや、いすを使ったやさしい筋トレから始めてみましょう。
自宅でできる足腰の運動は次の記事にまとめています。体力や体調に合わせて、できる範囲から続けることが大切です。

体を冷やさない工夫
足の冷えはこむら返りの引き金になりやすいため、季節を問わず保温を心がけましょう。夏でも就寝時はレッグウォーマーや薄手の靴下を活用し、冷房が直接足に当たらないよう調整します。入浴で体を温め、血流をよくしておくこともおすすめです。次の点を意識してみてください。
- 就寝時は足元を冷やさない(薄手の靴下・レッグウォーマーなど)
- 冷房の風が足に直接当たらないようにする
- ぬるめのお湯にゆっくりつかって体を温める
- 長時間同じ姿勢を避け、こまめに足首を動かす
こむら返りが起きたときの対処法
予防をしていても、こむら返りが起きてしまうことはあります。あわてて動かすと筋肉を痛めることがあるため、落ち着いてゆっくり対応することが大切です。ここでは、つったときの基本的な対処の流れを紹介します。
つった筋肉をゆっくり伸ばす
ふくらはぎがつったときは、ひざを伸ばした状態で足の指先を手前(すね側)にゆっくり引き寄せ、ふくらはぎを伸ばします。タオルを足の裏にかけて手前に引くと、無理なく伸ばしやすくなります。強く引っ張らず、痛みが和らいでくるまで時間をかけて伸ばすのがコツです。
落ち着いてきたら保温と水分補給を
痛みが落ち着いてきたら、蒸しタオルなどでふくらはぎを温め、軽くさすって血流をうながします。汗をかいていた場合や夜間の場合は、水分やミネラルの補給も心がけましょう。次の流れを目安にしてください。
- あわてず、つった筋肉をゆっくり伸ばす
- 痛みが和らいだら温めて、やさしくマッサージする
- 水分・ミネラルを補給し、しばらく安静にする
- 頻繁に繰り返す場合は原因を見直し、必要に応じて受診する
よくある質問
- こむら返りは何分くらいでおさまりますか?
-
個人差はありますが、こむら返りの多くは数十秒から数分ほどでおさまるとされています。つった筋肉をゆっくり伸ばすと、痛みが和らいでくることがあります。ただし、たびたび繰り返す場合や痛みが長く残る場合は、背景に別の原因が隠れていることもあるため、医療機関にご相談ください。
- 夜中によく足がつります。寝る前にできることはありますか?
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就寝前にふくらはぎをゆっくり伸ばすストレッチや、足元を冷やさない工夫が予防につながると考えられています。また、寝る前にコップ1杯程度の水分をとっておくこともおすすめです。無理のない範囲で毎日の習慣にしてみましょう。
- 水分やミネラルは何をとればよいですか?
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まずはこまめな水分補給が基本です。汗を多くかいた日は、水分とあわせて塩分やミネラルの補給も意識しましょう。特定の食品やサプリメントだけに頼るのではなく、主食・主菜・副菜のそろったバランスのよい食事を続けることが大切です。持病がある方は、かかりつけ医に相談してください。
- 運動をするとかえって足がつりやすくなりませんか?
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慣れない運動を急に長時間行うと、筋肉が疲れてこむら返りを起こしやすくなることがあります。一方で、適度な運動で筋肉量を保つことは予防につながると考えられています。準備運動とストレッチを行い、体調に合わせてできる範囲から少しずつ続けることがポイントです。
- こむら返りは病気のサインのこともありますか?
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多くは一時的なものですが、糖尿病や下肢静脈瘤、腰部の病気などが背景にある場合もあります。また、暑い時期に大量の発汗やめまいをともなって足がつるときは、熱中症のサインのこともあります。毎晩のように繰り返す、片方の足だけ強く痛む、しびれやむくみをともなうといった場合は、自己判断せず医療機関に相談することをおすすめします。
- 高齢の親がよく足をつります。家族は何を手伝えますか?
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水分補給の声かけや、寝る前の軽いストレッチを一緒に行うこと、部屋や足元を冷やしすぎない環境づくりなどが助けになります。繰り返す場合は回数や状況をメモしておくと、受診の際に医師へ伝えやすくなります。まちFitのような地域のスタジオで一緒に体を動かすのも、続けるきっかけになります。
参考にした主なデータ・指針
- 厚生労働省「『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』推奨シート:高齢者版」(高齢者に推奨される運動量〈歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上・1日約6,000歩以上に相当、筋力トレーニングを週2〜3日〉を、予防法の「適度な運動で足の筋肉を保つ」で引用)
- 厚生労働省「熱中症予防のために」(リーフレット・PDF)(高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下していること、のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分を補給すること、症状がすすむと「筋肉のこむら返り」がみられることを、原因の「水分・ミネラル(電解質)の不足」と「背景に病気が隠れていることも(受診の目安)」で引用)
まとめ
こむら返りは、加齢にともなう水分・ミネラル不足や筋肉の疲れ、足の冷えなどが重なって起こりやすくなると考えられています。原因を一つずつ減らす対策を重ねることで、足のつりを起こしにくい体づくりが期待できます。
今日から始めるこむら返り予防の習慣:
- 時間を決めて、こまめに水分をとる
- 寝る前にふくらはぎをゆっくり伸ばす
- 適度な運動で足の筋肉量を保つ
- 季節を問わず足を冷やさない
まちFitで足腰を動かす習慣を始めませんか
こむら返りの予防には、水分・栄養・保温とあわせて、足の筋肉を無理なく保つことが大切です。とはいえ「一人ではなかなか運動が続かない」「どんな動きが自分に合うのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。シニア向け健康スタジオ「まちFit」では、体力や体調に合わせて、専門スタッフと一緒に足腰を動かす習慣づくりをサポートしています。
- ふくらはぎや足腰をやさしく動かすプログラム
- 体力や体調に合わせた無理のないメニュー
- 転倒予防やフレイル予防を意識した内容
- 同世代の仲間と楽しく続けられる雰囲気

無理なく続けられるかどうかは、実際に体験してみるのがいちばんです。足腰の運動を習慣にして、こむら返りを起こしにくい毎日をめざしましょう。
まずは見学や体験から始めてみませんか?
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